気管支喘息と副交感神経 ~気管支の収縮・粘液の分泌を促す副交感神経~

 気管支喘息は、発作が起きていないときは、全く自覚症状がありません。
 しかし発作が出てしまうと、ひどく苦しく恐ろしい思いをしなければなりません。
 発作が重症になれば呼吸困難で死に至ることもあり得る、実は恐ろしい病気です。

 アレルギー疾患である気管支喘息には、免疫だけでなく自律神経も影響しています。
 →カテゴリ:「ストレスと自律神経」

 気管支喘息の発作は、自律神経のひとつ、副交感神経がはたらき過ぎている状態です。
 →記事:「副交感神経とアレルギー ~アレルギー症状は副交感神経のはたらき過ぎ~」

 空気の通り道である気管支は、常に同じ太さではなく、収縮したり拡張したり変化します。

 交感神経が優位な活動モードのときは、活動で酸素が必要なので気管支は広がります。
 副交感神経が優位な休息モードでは、酸素はあまり要らないので気管支は狭くなります。

 つまり気管支は、交感神経のはたらきで広がり、副交感神経のはたらきで狭くなるのです。
 身体活動で需要が増加する酸素の供給量をコントロールする自律神経の正常な反応です。

 しかし副交感神経がはたらき過ぎを起こしてしまうと、気管支が過剰に収縮してしまいます。

 気道が収縮し過ぎて狭くなり過ぎると、呼吸が十分に出来ないので息苦しくなります。
 空気が狭いところを通るので、「ゼーゼー」、「ヒューヒュー」 と音が鳴ります。

 また、副交感神経には、血管の拡張や粘液の分泌を促すはたらきもあります。

 血管が広がり過ぎると血管に隙間が生じて血液中の水分が漏れ出て来ます。
 気管支の粘膜がむくんでしまうと、気道がパンパンに腫れて狭くなってしまいます。
 粘液や痰なども多く出てくるので、「ゴロゴロ」、「ゼロゼロ」などの音が鳴ります。

 副交感神経がはたらき過ぎると、気道が収縮するうえに浮腫んで、ますます狭くなるのです。

 喘息発作が起きやすい時間帯にも、自律神経のはたらきが関係しています。
 夜間の休息時には交感神経が弱くなり、副交感神経のはたらきが活発になります。
 副交感神経が活発な就寝前から明け方の時間帯は、喘息発作が起きやすい時間帯なのです。
 →記事:「自律神経のリズム ~その症状は交感神経症状?副交感神経症状?~」
 
 →次記事:「口呼吸と気管支喘息 ~呼吸を正して気道の慢性炎症を止める!~」

口呼吸と気管支喘息 ~呼吸を正して気道の慢性炎症を止める!~

 気管支喘息の発作は、副交感神経のはたらき過ぎるによる症状です。
 副交感神経のはたらき過ぎにより、気管支が狭くなって呼吸困難に陥ります。
 →前記事:「気管支喘息と副交感神経 ~気管支の収縮・粘液の分泌を促す副交感神経~」

 喘息発作が起きていない平常時は自覚症状もなく、健康な人と変わらないかもしれません。
 しかし自覚症状がなくても、その気管支粘膜には慢性的に軽微な炎症が起きています。

 軽微とは言え、慢性的に炎症が起きていると、気道の粘膜が非常に過敏な状態になります。
 慢性炎症で過敏になった気道は、小さな刺激でも大きく反応してしまう一触即発の状態です。

 乾燥した冷気やハウスダストの吸引、風邪などの病原体、急激な気温・気圧の変化など
 気管支に刺激が加わると過敏に反応してしまい、喘息発作を起こしてしまうのです。

 気管支粘膜の慢性炎症を悪化させる原因のひとつが 「口呼吸」 です。

 鼻フィルターを通さないので、ダニやホコリなどのアレルゲンが多量に侵入してきます。
 また気道粘膜が乾燥した冷気が気道を直撃して、粘膜が弱って炎症が起こりやすくなります。
 →記事:「口呼吸の害 ~バイ菌や乾燥した空気がのどを直撃!~」

 気管支喘息を改善させるには、まず悪い習慣 「口呼吸」 を直すことが重要です。 
 くちびる・舌のトレーニングで口呼吸を正している間に、アレルゲン対策をしましょう。
 →記事:「口呼吸の治し方 ~口輪筋と舌を鍛えよう!~」

 →次記事:「ダニ対策で喘息発作を減らす! ~毎日の布団掃除と週1回の布団乾燥~」

ダニ対策で喘息発作を減らす! ~毎日の布団掃除と週1回の布団乾燥~

 夜間・朝方に喘息が起きやすいのは、休息時間帯は副交感神経が活発になるからです。
 しかし、それだけではありません。
 →記事:「気管支喘息と副交感神経 ~気管支の収縮・粘液の分泌を促す副交感神経~」

 夜間は、日中の活動時に舞い上がったハウスダストが、ゆっくり沈下してくる時間帯です。
 床・畳に布団を敷いて寝ている間に、落ちてきたハウスダストを吸い込んでしまいます。
 吸い込んだハウスダストが気道を刺激して、喘息発作を誘発してしまうのです。
 →前記事:「口呼吸と気管支喘息 ~呼吸を正して気道の慢性炎症を止める!~」

 空気中のハウスダストは、空気清浄機やベッドで寝るなどして対策してる人も多いでしょう。
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 しかし、それよりも要注意なのは、布団や枕など寝具に潜む 「ダニ」 です。
 ダニ本体だけでなく、死骸や糞の破片(PM2.5よりも小さい!)もアレルゲンになります。
 たとえダニアレルギー陰性でも、ダニに含まれる分解酵素が気道粘膜を傷つけます。

 ダニのエサとなる人間の皮膚片・垢・皮脂・汗・髪などは、布団には豊富にあります。
 気密性の高い日本の住居は、湿度・温度ともにダニにとってはまさに楽園なのです(^^;
 春先から増殖しはじめ、夏に爆殖して、死骸も含めると秋口にダニアレルゲン量が最大です。

 ダニ対策を行うならば、最小限の努力で最大限の成果を上げたいですよね(^^?
 ならば、「毎日の掃除機での吸引」 と 「週1回の布団乾燥機での加熱乾燥」 が効果的です。 

 【毎日のダニ吸引】
 布団(掛け・敷き)の表裏を、それぞれ1分間かけて、弱い吸引力で掃除機をかけます。
 悪さをするのは、布団内部の生きたダニよりも、表面のダニの死骸・糞の破片なのです。

 紫外線殺菌機能など高級な布団専用掃除機を購入する必要は全くありません。
 ダニの死骸や糞を物理的に吸引することが重要なので、お使いの普通の掃除機でOKです。

 共用による汚れが気になるのであれば、ヘッドノズル部分だけパーツを取り付けてください。
 100円ショップのヘッドノズルや、ヘッドカバーでも十分です^^
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 【週1回の布団乾燥機&シーツ・カバーの洗濯】
 ダニは50度以上の高温で死んでしまいます。
 布団を天日干し(毎日)するよりも、布団乾燥機で加熱(週1回)する方が効果は高いです。
 ダニの死滅量は、週1回の布団乾燥機と、真夏1ヶ月間の毎日天日干しと同等だとか!(驚)
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 布団のシーツ・カバー、枕カバーは、週に1回は洗濯すると、さらに良いです。
 上半身(頭~肩口)に相当する部分にバスタオルを敷き、3日に1回交換してもOKです(^^;

 毎日の掃除機吸引&週1回の布団乾燥を、まずは2週間試してください。
 2週間続けることで、喘息発作を引き起こさないダニの量まで減らすことが出来ます。

 なお、布団だけでなく、じゅうたん・ソファー、ぬいぐるみ、犬・猫などのペットにもご注意を。

 →次記事:「気管支喘息に効くツボ ~発作を止める&未然に予防する~」

気管支喘息に効くツボ ~発作を止める&未然に予防する~

 喘息発作は、気道へ侵入するアレルゲンに対する過剰防衛反応です。
 気管支を収縮・浮腫させて気道を狭めるのは、副交感神経のはたらき過ぎによる反応です。
 →記事:「気管支喘息と副交感神経 ~気管支の収縮・粘液の分泌を促す副交感神経~」

 喘息発作が出ないよう、普段からのアレルゲン対策で予防することが大切です。
 →記事:「口呼吸と気管支喘息 ~呼吸を正して気道の慢性炎症を止める!~」
 →記事:「ダニ対策で喘息発作を減らす! ~毎日の布団掃除と週1回の布団乾燥~」

 そしてツボ刺激で、気管支をコントロールする自律神経のはたらきを改善させましょう。

 副交感神経のはたらき過ぎを抑え、喘息を改善させるツボは、手足の薬指 H5・F5 です。
 →記事:「アレルギーに効くツボ ~薬指を刺激!~」
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針・ピソマを貼って刺激します。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 喘息発作が起こりそうなとき・発作の最中は、H5・F5のツボだけでOKです。

 しかし、喘息が出ていない平常時には、H1・H3のツボも追加して刺激してください。
 これらのツボは、気道の過敏性を鎮め、心肺の負担を軽減させ、喘息を予防してくれます。
 →カテゴリ:「心臓・肺のツボ」

 これらのツボを刺激する前後で、息の吸いやすさを比べてみてください。
 きっと、深く大きく息が吸えるようになりますよ。
 →記事:「そのツボ、効いてますか? その2 ~心臓・肺のツボの効果の確かめ方~」

 ツボ刺激の順番は、心臓 H3 と、肺 H1 の後に、喘息のツボ H5・F5 を刺激してください。

 アレルギー疾患である気管支喘息は、アレルゲン自体が悪さをするのではありません。
 アレルゲンに対して過敏に過剰に反応してしまう免疫系の異常亢進が原因です。
 免疫を亢進させる要因を減らし、免疫を制御する能力を高めてアレルギーを根治させましょう!
 →カテゴリ:「◆免疫のはたらきと炎症」

花粉症のセルフケア ~目の痒み・くしゃみ・鼻水・鼻づまりと副交感神経~

 目が痒くて充血して涙がこぼれ、鼻がつまったかと思いきやポタポタと垂れてきて…。
 頭がボーッと熱っぽくなって集中力もなくなって、学業や仕事・家事が手に付かない(涙)

 春先・秋口になると、このような症状に苦しめられるあなたは、花粉症かもしれません。
 特定の花粉に反応するので、スギや稲などの季節で年に何回も発症する人もいます。

 身体に侵入する異物を、涙や鼻水で洗い流したり、くしゃみや鼻をつまらせて侵入を防ぐ。
 この反応そのものは正常ですが、無益で過剰な防衛反応をアレルギーと言います。

 花粉はたしかに異物ですが、インフルエンザウイルスのような悪い病原体ではありません。
 危険ではない異物に過敏に反応して防衛してしまう余計な症状が、アレルギー症状です。

 そんな辛いアレルギー症状を引き起こしているのが、自律神経のひとつ、副交感神経です。 
 副交感神経がはたらくと、涙や鼻水などの分泌が促されたり、血管の収縮・緊張がゆるみます。
 →カテゴリ:「自律神経のはたらき」 

 しかし、副交感神経が活発になり過ぎると、涙や鼻水がダダ漏れになってしまいます。
 また、広がり過ぎた血管から水分が漏出すると、鼻粘膜がむくんで、鼻づまりになります。
 眼球の血管が広がりすぎると、目が真っ赤に充血した状態になります。
 →記事:「副交感神経とアレルギー ~アレルギー症状は副交感神経のはたらき過ぎ~」

 そんな副交感神経のはたらき過ぎである花粉症の症状を改善させるツボを紹介します。
 →次記事:「花粉症に効くツボ ~水漏れに栓をします~」

花粉症に効くツボ ~

 花粉症による鼻水・鼻づまり、目の痒み・充血は、副交感神経のはたらき過ぎによる症状です。
 →前記事:「花粉症のセルフケア ~目の痒み・くしゃみ・鼻水・鼻づまりと副交感神経~」

 有害ではない異物である花粉に対して過剰防衛反応を起こしているのが花粉症です。
 花粉が付着した眼の結膜や鼻の粘膜で、花粉を排除するために炎症が起きています。

 眼や鼻の炎症を抑え、過敏性・アレルギーを鎮めることが花粉症のツボ治療になります。

 まず、鼻の炎症を抑えるツボは手の親指H1、眼の炎症を鎮めるツボは足のF2です。
 手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針・ピソマを貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 次に、過敏性・アレルギーを鎮めるツボ、手足の薬指H5・F5を刺激します。
 副交感神経のはたらき過ぎを抑えることで、さまざまなアレルギー症状を改善させます。
 →記事:「アレルギーに効くツボ ~薬指を刺激!~」

 花粉症は、花粉そのものが悪いワケではありません。
 花粉に対して過敏に過剰に反応してしまう免疫系の異常亢進が原因です。
 免疫を亢進させる要因を減らし、免疫を制御する能力を高めてアレルギーを根治させましょう!
 →カテゴリ:「◆免疫のはたらきと炎症」

関節リウマチのセルフケア ~日常生活に大きな影響を及ぼす関節炎~

 あちこちの関節が痛い…。 もしかして、リウマチかしら??
 一般の人がその病名を思いつくくらい、関節リウマチは世間によく知られた病気です。
 関節リウマチは、自己免疫疾患・膠原病などと呼ばれる免疫異常による病気の一種です。

 免疫とは、病原体やガン細胞などを攻撃・排除する身体の防御システムのことです。
 その免疫が自分の細胞や臓器を攻撃してしまう自己破壊的な病気が自己免疫疾患です。

 関節リウマチの場合、免疫を担う白血球が関節軟骨を攻撃して炎症が起こります。
 炎症が起こると、関節周囲が赤く腫れたり、痛みや浮腫みが生じてきます。
 病状が進行すると、炎症が関節の骨にまで広がって、関節が破壊されてしまいます。

 関節リウマチの症状で、とくに辛いのは関節の痛みではないでしょうか。
 関節痛のために、日常生活に多大な支障を来してしまいます。

 痛みがあると、指に力が入らず、包丁を握る・蛇口をひねるなどの動作が困難になります。
 肘や肩が痛ければ、洗濯物を干したり、衣服を着たり脱いだりするのも辛くなります。
 膝や足首・足指が痛ければ、歩いたり外出するのも億劫になってしまいます(涙)

 関節リウマチは、発症してから診断が確定するまで、ときに時間がかかることがあります。
 その間は経過観察だったり、消炎鎮痛剤などでやり過ごすことになります。

 関節リウマチの疑いがあって、何もせずに手をこまねいているのは不安で仕方がありません。
 そして、たとえ診断が下る前でも、痛みや浮腫みなどの症状を改善させる方法があります。
 
 ここでは、自律神経と免疫の観点から、関節リウマチのセルフケアを紹介していきます。

 →次記事:「関節の痛みに円皮針! ~局所治療・対症療法も大事です~」

関節の痛みに円皮針! ~局所治療・対症療法も大事です~

 関節リウマチは、免疫(白血球)が自分の関節を攻撃してしまう自己免疫疾患です。
 白血球による攻撃で炎症が起こり、関節に痛みや浮腫みなどの症状が出て来ます。
 →前記事:「関節リウマチのセルフケア ~日常生活に大きな影響を及ぼす関節炎~」

 痛みが強いと精神的にも辛いですし、日常生活にも大きな支障が出てしまいます。
 その痛みが少しでもマシになるだけでも、心身ともかなり楽になるかと思います。

 ですので、まずはその痛みを直ぐに消すセルフケアを紹介します。
 
 その方法とは、「関節周囲の押さえて最も痛い点に円皮針を貼る」 です。
 関節痛への対症療法ですが、生活の質を高める上で局所治療も大事だと思います。
 →記事:「円皮針 ~セイリンの円皮鍼パイオネックス SEIRIN PYONEX~」

 ツボを探す方法、円皮針を貼る点を特定する方法は、こちらをご覧ください。
 痛みが最も強く感じる動作をして、痛む箇所周辺を押さえて最も痛い点を特定します。
 指を曲げると痛むなら、その角度のまま関節周辺を調べて、一番痛い点に円皮針を貼ります。
 →記事:「円皮針の使い方 ~ツボの見つけ方・探し方~」

 ここでは、関節リウマチの円皮針セルフケアのポイント・コツを記します。

 関節周囲は筋肉の厚みが薄いので、円皮針の長さは0.3mm(オレンジ)が良いでしょう。
 あまり針が長いと、関節を動かしたときに針先がチクチク痛むおそれがあります。

 手や足など、あちこち痛いかと思いますが、まずは最も痛む箇所から始めると良いでしょう。
 円皮針で痛みがマシになったら、最も痛む箇所が変化(移動)するのが分かりやすいからです。

 たとえば両手首が痛む場合(右>左)、右を治療すれば痛みが変化(右<左)するハズです。
 左も治療して手首の痛みがマシになったら、次は別の部位の痛みが強く感じるようになります。
 痛む場所が移動したように感じたら、あなたのセルフケアは上手く出来ている証拠です^^
 →記事:「痛みが移動する?? ~痛みで痛みを抑える広汎性侵害抑制調節~」

 もし関節が腫れていて、どこを押さえても痛みが激しい場合は、別の方法を試してください。
 腫れてる場所を取り囲むように、腫れと正常な場所の境目に円皮針を適当な間隔で貼ります。
 その場で痛みは軽減しないかもしれませんが、関節の腫れを早く引かせる作用があります。

 →記事:「関節リウマチと自律神経 ~朝のこわばり・関節の痛みと副交感神経~」

関節リウマチと自律神経 ~朝のこわばり・関節の痛みと副交感神経~

 関節リウマチは、免疫システムが自分の関節を攻撃してしまう自己免疫疾患です。
 関節に炎症が生じ、赤く腫れたり、痛みや浮腫などの症状が起こります。
 →記事:「関節リウマチのセルフケア ~日常生活に大きな支障を来す関節痛~」
 →前記事:「関節の痛みに円皮針! ~局所治療・対症療法も大事です~」

 関節リウマチに特徴的な症状は、「朝のこわばり」 です。
 朝起きたときに、関節がきこちなく動かしにくい、何とも表現しにくい状態です。
 そのこわばりが1時間以上続きますが、昼間には自然に改善していきます。

 関節のこわばりは、関節の炎症に伴って、関節周囲が浮腫んでいるために起こります。
 浮腫は、毛細血管が広がって、血液中の水分などが血管外に漏れ出た状態です。

 この毛細血管の拡張・収縮を調節しているのが自律神経です。

 交感神経のはたらきが活発になると、毛細血管が収縮します。
 反対に、交感神経が弱くなって、副交感神経が優位になると、毛細血管が拡張します。
 副交感神経が活発になり過ぎると、血管が広がりすぎて浮腫が生じるのです。

 関節リウマチは免疫異常による病気ですが、自律神経も関わっています。
 →カテゴリ:「自律神経のはたらき」 

 こわばりの症状が朝が強く、午後にかけて軽減していくのは、自律神経の変動によるものです。
 活動モードの交感神経は日中に活発になるため、副交感神経のはたらきが弱まるからです。
 また、朝起きて身体を動かす(運動)ことによっても、交感神経のはたらきが高まってきます。
 →記事:「自律神経のリズム ~その症状は交感神経症状?副交感神経症状?~」

 毛細血管が拡張しすぎて浮腫んだ箇所では、血流が淀んで発痛物質が蓄積しやすくなります。
 蓄積された発痛物質が痛覚神経を刺激して痛みを感じさせるので、関節痛の一因になります。
 →記事:「痛みを引き起こす「発痛物質」 ~トウガラシは辛くて痛い!~」

関節リウマチに効くツボ ~こじれてしまった慢性関節リウマチにも~

 関節のこわばりや関節痛・関節炎などの関節リウマチの症状は、
 自律神経の立場から見れば、副交感神経がはたらき過ぎによる症状です。
 →前々記事:「関節リウマチと副交感神経 ~朝のこわばり・関節の痛み~」

 そんな、関節リウマチの諸症状に効くツボは、左右の手足の薬指H5・F5です。
 このツボは、副交感神経のはたらき過ぎを抑えることで、関節リウマチの症状を改善させます。
 その場で浮腫がスッと消えていき、赤みや腫れも次第に引いていきます。
 →記事:「アレルギーに効くツボ ~薬指を刺激!~」
   手足の井穴図手足の井穴図
 また、リンパ球の誤作動を起こす「病巣感染」の病巣である
 扁桃に効くツボ左右H1と、腸に効くツボ左F1・F6も刺激してください。

 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針を貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 実は、薬指H5・F5のツボには、ステロイド様作用(副腎皮質ホルモン様作用)があります。
 つまり、ステロイド剤が有効な病気や症状に対して、薬指のツボにも同様の効果があります。
 薬指のツボ刺激は、副交感神経のはたらき過ぎを抑え、正常に戻すだけです。

 これに対し、DMARDs抗リウマチ薬メトトレキサート(リウマトレックス)や、ステロイド剤は、
 抗ガン作用、免疫抑制など、全身のあちこちに強力な交感神経刺激作用を持っています。
 消炎鎮痛剤(痛み止め)にも交感神経刺激作用があります。(口渇、胃炎、便秘など)

 薬の長期使用などで、こじれてしまった慢性関節リウマチには、薬指のツボだけでは不足です。
 全身、または身体のどこかの臓器で、交感神経のはたらき過ぎを起こしているからです。
 関節リウマチの症状そのものは、副交感神経のはたらき過ぎによる症状なのに、
 ほかの臓器は交感神経のはたらき過ぎ、というチグハグな状態になってしまっています。
 交感神経のはたらき過ぎを起こしている臓器も、それぞれはたらきを抑える必要があります。

 全身の交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボは、H6・F4です。
 →記事:「交感神経を抑えるツボ」

 強力な薬を長期に渡って使用して、交感神経のはたらき過ぎを起こしている人の場合は、
 H6・F4のツボを刺激したあとに、扁桃のツボH1と、腸のツボF1・F6を刺激してから
 本来の関節リウマチに効く薬指のツボH5・F5刺激してくださいね。

 ツボ刺激も大事ですが、生活改善の方がもっと大事です。
 口呼吸、食生活の改善、早寝早起きと適度な運動にも取り組んでみてください。

 あなたの関節リウマチが良くなりますように!

蕁麻疹と副交感神経 ~皮膚のかゆみ・むくみ・赤み~

 「湿疹」 と 「蕁麻疹(じんましん)」。 どちらも同じような症状に思えますよね(^^;
 違いを簡単に説明しますと、症状の出る場所が、皮膚の 「表面」 と 「内側」 の違いです。

 皮膚は表面の浅い部分から 「表皮」・「真皮」・「皮下組織」 の3層構造になっています。
 湿疹は皮膚表面の「表皮」の炎症で、蕁麻疹は「真皮」で炎症が起きている状態です。

 何かの刺激がキッカケで、真皮層でヒスタミンという痒みを引き起こす物質が放出されます。
 ヒスタミンは真皮層の毛細血管が拡張させて、皮膚に赤みを生じさせます(発赤)。
 広がり過ぎた毛細血管の隙間から水分が漏れ出て、むくみ・腫れが起こります。

 表皮と真皮の間には、頑丈な膜(基底膜)があるので、むくみは真皮内に留まります。
 浮腫は表皮を突き破れないので、ミミズ腫れや地図状に皮膚がプクッと膨れるのです。

 表皮の炎症である湿疹には、塗り薬(外用薬)がよく効きます。
 しかし外用薬は真皮層まで届かないので、真皮の炎症である蕁麻疹には内服薬になります。

 蕁麻疹の原因となるのは、小麦などの食物アレルゲン、消炎鎮痛剤や抗生物質などの薬品や、
 チーズやワインなどの発酵食品やサバ・アジなどの青身魚などヒスタミンを多く食品などです。

 その他にも、温度刺激(寒暖差)による寒冷蕁麻疹や、発汗が刺激となるコリン性蕁麻疹、
 精神的ストレスが原因となる心因性蕁麻疹というものもあります。

 蕁麻疹は、身体に加わった刺激・体内に侵入した異物を処理しようとする過剰反応です。
 この過剰反応を起こしている神経が、副交感神経という自律神経のひとつです。
 →カテゴリ:「副交感神経とアレルギー」

 蕁麻疹の原因は人それぞれ色々ありますが、蕁麻疹に効くツボは共通です。
 →次記事:「蕁麻疹・じんましんに効くツボ ~原因不明の慢性蕁麻疹にも」

蕁麻疹・じんましんに効くツボ ~原因不明の慢性蕁麻疹にも~

 蕁麻疹は、身体への刺激・体内に侵入した異物などを処理しようとする過剰反応です。
 食品・薬品や発酵食品、気温・汗などの外部刺激、精神的ストレスなど原因は様々です。
 →前記事:「蕁麻疹と副交感神経 ~皮膚のかゆみ・むくみ・赤み~」

 この過剰反応を引き起こしている神経が、自律神経のひとつ副交感神経です。
 副交感神経症状は、神経の末端からアセチルコリンという物質を分泌します。

 副交感神経症状が過剰にはたらくと、アセチルコリンも過剰に分泌されます。
 過剰なアセチルコリンは血管を拡張・発赤させ、血中の水分が漏出して浮腫を引き起こします。

 蕁麻疹に効くツボは、手足の薬指H5・F5のツボです。

 副交感神経のはたらき過ぎを抑えることで、アセチルコリンの過剰分泌も抑えられます。
 発赤や浮腫などの蕁麻疹の症状を鎮めてくれます。
 →記事:「アレルギーに効くツボ ~薬指を刺激!~」
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針を貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 蕁麻疹は外見で判断できる症状なので、ツボ刺激の効果も面白いほど分かります!

 蕁麻疹を引き起こす原因が分かっていれば、それを避けるのが根本的な解決方法です。
 急に出て来た蕁麻疹(即時型アレルギー)であれば、原因を特定しやすいでしょう。

 原因が除去された後でも続く蕁麻疹であれば、ツボ刺激だけで治るかも知れません。
 しかし慢性の蕁麻疹になると、自分では気づかない原因が潜んでいる可能性があります。

 たとえば、毎日のように摂っている食品・大好物に対する 「遅延フードアレルギー」 や
 ズボンの金具やベルトのバックル、歯の詰め物に対する金属アレルギーかもしれません。
 →カテゴリ:「歯周病・虫歯と慢性炎症」

 あなたの蕁麻疹が治りますように!
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
 また、病気を予防・回復させる生活改善も提案しています。
 みなさまのご健康に、少しでもお役立て頂ければ幸いです。
 また、どんな事でもお気軽に、ご質問・ご相談ください。
 応援、よろしくお願いします。

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