扁桃炎のセルフケア ~口呼吸で乾いた空気とバイ菌がのどを直撃!~

 「うちの子どもが扁桃腺をしょっちゅう腫らして…」 そんな会話を聞いたことありますよね(^^;
 ひと昔前は 「扁桃腺」 と言われていましたが、今では単に 「扁桃」 と呼ばれています。

 扁桃は、口を大きく開けた奥のほうに、のどを取り囲むように存在する臓器です。
 口や鼻から入ってきた細菌・ウイルスなどの病原体と免疫(白血球)が戦う最初の砦です。
 免疫が病原体と戦う際に炎症が起きて、扁桃が赤く腫れて痛んだり、発熱します。

 扁桃炎を起こさないためには、まずは病原体の侵入を減らすことです。 当たり前ですかね(^^;
 でも、知らず知らずのうちに病原体を招き入れ、扁桃に負担をかけている生活習慣があります。

 それは 「口呼吸」 です!
 風邪を引きやすい、喘息持ちなど、呼吸器系の弱い人は、たいてい 「口呼吸」 になっています。

 正しい呼吸は 「鼻呼吸」 です。 息を鼻から吸って鼻から吐き出す呼吸が鼻呼吸です。
 しかし口唇が少しでも開いていると、鼻呼吸をしているつもりでも口呼吸になってしまいます。
 鼻腔は狭く空気抵抗が大きいので、広くて抵抗の少ない口腔から空気が出入りするからです。

 鼻呼吸では、空気中の病原体や乾燥した冷たい空気が、除菌・加湿加温されます。
 鼻腔の鼻毛や粘膜は、空気清浄機と加温加湿器の役割があるからです。

 しかし口呼吸では、多量の細菌・ウイルスや冷たく乾いた空気がのどを直撃してしまいます。
 乾冷により粘膜バリアが弱るうえに、病原体が多量に侵入するので、泣きっ面に蜂です。

 また、扁桃の慢性炎症は、全身の炎症を促して他の臓器の病気を招くことがあります。
 →カテゴリ:「病巣感染と慢性炎症」

 気を抜いてリラックスしているとき、口唇が開いていませんか?
 唇がめくれ上がって前歯が見えていませんか? 唇が乾燥していませんか?
 イビキを指摘されたり、寝起きに口がカラカラに乾燥していたり、のどが痛くありませんか?

 そんなあなたは口呼吸をしている疑いがあります。

 しかし口を閉じようとして、顎に力を入れて歯を食いしばっては決していけません。
 口呼吸を改めるには、唇の筋肉と、舌の位置が重要になります。

 →次記事:「口呼吸の治し方 ~口輪筋と舌を鍛えよう!~」


 参考文献
 『腎臓病を治す本 専門医が教える「根治のための治療法」と「生活習慣」』 堀田修 2012
 『病気が治る鼻うがい健康法 体の不調は慢性上咽頭炎がつくる 』 堀田修 2011
 『扁桃とその病気 二つの顔を持つ臓器』 形浦昭克 南山堂 2005
 『これだけで病気にならない「顔と口の医学」』 西原克成 祥伝社 2007

口呼吸の治し方 ~口輪筋と舌を鍛えよう!~

 口呼吸をしていると、空気中の病原体や、冷たく乾燥した空気がのどを直撃します。
 乾燥で粘膜バリアが弱って病原体が繁殖するので、のどで炎症が起こりやすくなります。
 →前記事:「扁桃炎のセルフケア ~口呼吸で乾いた空気とバイ菌がのどを直撃!~」

 口唇を閉じることと関係があるのは、「口輪筋」 と 「舌」 です。

 口輪筋(こうりんきん)は、読んで字のごとく、口唇の周りを輪状に囲っている筋肉です。
 口を閉じて唇をすぼめて口笛を吹いたり、赤ちゃんがおっぱいを吸うときに使う筋肉です。
 口輪筋のはたらきが弱いと口唇が開いてしまい、自然と口呼吸になってしまいます。

 そして、口腔内での舌の位置も重要です。
 舌を吸盤のように上顎にピタッと軽く吸着させるのが正しい位置です。
 舌で上顎(硬口蓋)を軽く持ち上げるようなイメージです。
   
 長年口呼吸をしている人は口輪筋が萎縮して唇が縮み、前歯が見えるようになります。
 口角が下がり、二重顎になり、美容上も残念な顔(アデノイド顔貌)になってしまいます(涙)

 【口輪筋のストレッチ】
 まずは、長年の口呼吸で萎縮してしまっている口輪筋を元の長さに戻すストレッチです。

 1.上唇を指ではさんで前方へ20回、ゆっくり優しく引っ張ります。
 2.下唇も20回、同様に行います。痛くない程度に出来るだけゆっくりストレッチします。

 【舌筋を鍛えるガムこね】
 つい気を抜くと、舌の位置が下顎のくぼみに落ち込み、唇が開いてきてしまいます。
 それを予防&改善させる方法は、ガムを舌と上顎との間で 「こねる」 ことです。
 ガムを舌と上顎でこねることで舌が鍛えられ、舌が正しい位置に収まるようになります。

 【睡眠中の口呼吸予防】
 口呼吸が直るまでは、睡眠中はどうしても口が開いてしまいます(^^;
 そんなときは唇の真ん中を縦に1枚サージカルテープなどで止めると良いです。
 そして、「ぬれマスク」 で、口腔・ノドの乾燥を極力抑えてください。
 →記事:「ぬれマスク・鼻うがい・スチーム吸入で上咽頭の乾燥を防ぐ&回復を促す!」

 扁桃炎の悪化の要因を改善させながら、ツボ刺激もお試しください。

 →記事:「扁桃炎・扁桃肥大に効くツボ ~のどの腫れ・痛み・過敏性を抑える~」

 参考文献
 『くちびるを鍛えるだけで健康と美が手に入る!』 秋広良昭/深澤範子 マガジンハウス 2010
 『立ち読みでわかるイビキの本 鼻呼吸が健康体をつくる』 秋広良昭 三和書籍 2004
 『免疫を高めて病気を治す口の体操「あいうべ」』 今井一彰 マキノ出版 2008
 『正しく「鼻呼吸」すれば病気にならない』 今井一彰 河出書房新社 2012

扁桃炎・扁桃肥大に効くツボ ~のどの腫れ・痛み・過敏性を抑える~

 扁桃は鼻や口から侵入する細菌・ウイルスと免疫が最初に戦う炎症を起こしやすい場所です。

 のどの痛み・腫れ、発熱などの症状は、免疫(白血球)が病原体に攻撃した結果です。
 →記事:「扁桃炎のセルフケア ~口呼吸で乾いた空気とバイ菌がのどを直撃!~」

 とくに子どもさんは、扁桃が大きい(成長とともに縮小)ので、腫れると呼吸困難になります。
 扁桃炎持ちだと、発熱などで学校を休むことが多く、生活に支障を来すことになります。

 そのような扁桃肥大・繰り返す扁桃炎に効くツボは、H1 と H5・F5 です。

 H1 のツボは、のどの炎症・腫れ・痛みに効きます。
 →記事:「呼吸器系のツボ ~鼻・のど・気管支・肺の症状に~」
 H5・F5のツボは、扁桃の肥大を抑え、過剰な炎症を起こしにくくさせます。
 →記事:「アレルギーに効くツボ ~薬指を刺激!~」 

 もし食べ物や唾液をゴックンするときに、のどが痛い場合は、左F1・F6を追加してください。
 →記事:「胃腸のツボ ~口唇から肛門までの長い道のり~」
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針・ピソマを貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 扁桃炎のときはもちろん、のどの調子に違和感を覚えたときも、ツボを刺激してください。

 あなたの扁桃炎が、早く良くなりますように!
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
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