鍼灸症例:関節リウマチ 手の親指・人差し指の痛み

 70歳代の女性。関節リウマチで手足の関節が痛くてお困りです。
 最も痛くて生活に支障があるのは、両手の親指と人差し指の中手指節関節(MP関節)です。
 指を曲げようとするとMP関節に痛みが生じ、力が入りません。

 リウマチの鍼灸治療のひとつは、ただひたすらに関節の痛みを取ることです。
 あくまで対症療法にすぎませんが、生活の質を高める上で重要な治療のひとつだと思います。

 ご自宅でもセルフケアできるように、円皮針での治療法を説明しながら行いました。

 痛みを感じるところに、やみくもに円皮針を貼っても効果がありません。
 どう動かしたら関節の痛みを強く感じるか?と尋ねると、関節を曲げるとき、だそうです。
 実際に痛みが出るくらいに曲げてもらい、痛い点を指示してもらって、ペンで印をつけました。

 痛みが出る指を曲げたままで、ペン印の周辺をツボ探索棒でくまなく押さえました。
 セルフケアでは、箸の先や爪楊枝の頭など、尖っていない細い棒で調べるようお願いしました。

 痛みを感じると仰る場所を押さえても、それほどの痛みはありません。
 患者さんが感じる場所とちょっと離れた場所に、顕著な圧痛点があります。
 その圧痛点に印をつけ、曲げたままの指を元に戻してもらい、圧痛点に円皮針を貼りました。
 →記事:「円皮針の使い方 ~ツボの見つけ方・探し方~」

 そして再度、指を曲げてもらうと、今度はさっきとは別の場所が痛いと仰います。
 痛みが移動したように感じるのは、先ほどの痛みが消えて、次に強い痛みが出て来た証拠。
 複数の痛みが同時に存在する場合、最も強い痛みに意識が集中するからです。
 →記事:「痛みが移動する?? ~痛みで痛みを抑える広汎性侵害抑制調節~」

 次に出て来た(意識できるようになった)痛い場所を、同様に調べて円皮針を貼る、再度確認。
 この繰り返しで、左右両手で10枚ほど円皮針を貼って、ようやく全て鎮痛しました。

 円皮針を1枚貼っては指を曲げて痛みの変化を確認する作業は、地味ですが非常に重要です。

 たとえ1mmズレただけでも効果がないことが多々あります。
 それを確かめるには、円皮針を貼る前後の症状の確認しかありません。

 私も何枚か無効の点に円皮針を貼ってしまいました(^^;汗
 無効点の1~2ミリほど隣の圧痛点に円皮針を貼り直すと、しっかり改善しました。

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鍼灸症例:つわり 胃部の重苦しさ・むかつき・吐き気

 30歳代の女性。妊娠初期で胃がムカムカして重苦しくてお困りです。
 匂いに敏感になり、何か物を食べようと口に運ぶと「おぇっ」となります。
 食欲は無くはないですが、ほとんど食べられない状態です。

 いわゆる 「つわり」 と呼ばれる症状です。

 お腹を診ると、みぞおちを中心とした上腹部に、軽く押さえただけで圧痛・不快点があります。
 また、何もしなくても常にムカムカした感覚が上腹部にあるそうです。

 これらの圧痛点・不快点、ムカムカ感の変化を治療効果の指標としました。
 妊婦さんなので、最小限の刺激で最大の効果を得られるように配慮しました。

 肝臓の交感神経抑制のツボ右F2を円皮針0.3mmでモミモミ。圧痛のいくつかは改善。
 胃の交感神経抑制のツボ左F1の刺激で、残りの圧痛点も改善。
 でも、圧痛点の強さは、まだ最初の3分の1ほど残っています。

 刺激の質を変えてみようということで、円皮針を外してピソマでトントン。
 再度、お腹の圧痛点を調べると、患者さんが思わず「あっ」と声を上げるくらいに消失。

 念押しのため、右F2・左F1のピソマをしばらくトントン。
 すると、胃部のムカムカした感覚が、スーッとしてきたそうです。

 吐き気に対して、左右F5をピソマで刺激して治療終了です。
 ピソマを貼ったままにして、ご自分でもときどき刺激してもらうよう指導しました。

 翌日。
 胃の重苦しさはまだ残っていますが、昨日よりだいぶ良くなっているそうです。
 ゆっくりゆっくり時間をかけて、オニギリを1個食べることが出来たそうです。
 治療を続けることにしました。

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鍼灸症例:涙目 涙があふれ出てこぼれる

 70歳代の女性。右眼だけ涙があふれ出て、涙目で鬱陶しいそうです。
 目やに・痒み・充血・異物感など、ほかの症状はありません。

 半年ほど前に大学病院でドライアイと診断。
 マイボーム腺の詰まりを絞り出して除去。
 しかし右眼の目頭だけ部分だけ取り除けなかったそうです。

 「ものもらい」が出来やすい体質で、数回手術されています。
 今回の涙目の症状が出はじめたのは1ヶ月前くらいからです。

 涙は3層構造になっています。
 最深層は、結膜や角膜から分泌される粘液です。
 中層は、涙腺から分泌される水分で、いわゆる涙です。
 最も表面は、マイボーム腺から分泌される油分で、油膜で目の乾燥を防いでいます。

 症状があるのは片側の右眼だけです。
 アレルギーで涙の分泌(副交感神経)が亢進しているとは考えにくいです。

 マイボーム腺が詰まりやすく、油層が形成されにくい。(ドライアイ)
 油層の膜が無いので、いわゆる涙(中層の水)を保持できなくて涙がこぼれるのかな?

 と考えて、右F2・F6・F4に円皮針を貼ってモミモミ。交感神経抑制の治療にしました。
 ごれらのツボをご自分で毎日刺激してもらうよう指導しました。

 F2は眼球、F6は下眼瞼、F4は膀胱経の目頭と全身の交感神経抑制を意図しました。

 患者さんからのご報告によると、ツボ刺激を始めて3日目で涙がこぼれ落ちなくなったそうです。
 5日目になっても涙が1滴もこぼれず止まったままなので、治療終了としました。

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鍼灸症例:肋間神経痛 脇・背中の痛み

 60歳代の女性。数日前、朝起きたときから左の背中から脇腹にかけて痛くなりました。
 身体をひねったり大きく息を吸うと痛みが走るそうです。

 この痛みは肋間神経痛だと自己判断されて、肋間神経痛には鍼が効くと調べてのご来院です。

 痛みを訴える患部を診ると、発赤や水疱など目に見える変化は今のところありません。
 もしかしたら数日後ヘルペス・帯状疱疹が発症する可能性もありますが、とりあえず除外。

 打撲・転倒などの外傷も無かったそうです。骨折の可能性は低い?
 体をひねったり大きく息を吸うことで、胸壁の過緊張の筋肉が伸展されることで痛むのかも?

 たしかに、いわゆる肋間神経痛と呼ばれる症状ですが、肋間神経そのものは正常です。
 胸脇背中の皮膚・筋肉のトラブルが肋間神経を伝って、脳で痛みとして感じているだけです。

 大きく息を吸ったり、胴体をひねったりして、今の痛みの程度・強さを確認してもらいました。

 患部周辺を押さえて調べると、激圧痛点がいくつかあります。
 体をひねって痛みが出る姿勢のままで圧痛点を特定、その点に寸分違わず円皮針をペタッと。
 再度、呼吸や回旋をしてもらって、次に痛い点を見つけて円皮針を貼ること計4枚。

 これでほぼ鎮痛しました。息を吸っても体をひねっても、もう痛くありません。
 もし痛みがぶり返したり水疱が出て来たら、明日にでも来院するよう指導して終了です。

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鍼灸症例:むち打ち 交通事故後の後頚部の重感・締め付け感

 40歳代の男性。数ヶ月前に追突事故に遭いました。その際に首を傷めたようです。
 首の後ろ(後頚部)が、常に重いような締め付けられるような感じがするそうです。
 そして首を動かすと後頚部がジャリジャリ音がするそうです。痛みは無いそうです。

 病院や鍼灸院などでいろいろ治療するも全く改善がないのでご来院です。

 後頚部を聴診するも、残念ながら音は聴き取れませんでした。
 最も大きな音がする動作は、頭を下に向ける(首の前屈)動作だそうです。

 触診すると、痛みは無いとは仰ってたものの、後頚部・側頚部に筋緊張と圧痛があります。
 ほかの鍼灸院で治療(首に刺鍼)しても、たとえ一時的にでも全く改善がなかったのとこと。
 拙い私が同様に局所刺鍼をしても、おそらく無効なのでしょう。

 常に感じる後頚部の重い締め付け感と、前屈時のジャリジャリ音を治療効果の指標にしました。

 まずは後頚部の筋緊張を、くにゃくにゃにゆるめました。
 首を動かしてもらって確認してもらうと、後頚部の重感・絞扼感は消失(10→0)です。
 しかし前屈時のジャリジャリ音には変化がありません。

 百会あたりの圧痛点を刺絡。前屈時のジャリジャリ音は10→1に改善。
 首を自由に動かしてもらうと、たまに何かの拍子に音が出現します。
 先ほどの圧痛点の少し後ろの圧痛点を刺絡。これで音はしなくなりました。

 症状が長引いていたので、続けて治療が必要であることを指導して終了です。

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鍼灸症例:非定型うつ病?? 仕事がはかどらない

 30歳代の男性。最近、仕事が手につかなくなり、サクサク進まず辛くなったそうです。
 通院中の心療内科で、自律神経が問題かも?と言われてのご来院です。

 元々苦手な職種に配属されてますが、以前はそれなりに仕事が回っていたそうです。
 期限を守れなかったり上司から注意されるなどの仕事上のトラブルは生じてないようです。
 仕事をするのがただただ辛いそうです。オフのときは元気です。

 とくに身体症状を訴えていませんが、ストレス耐性が低下してるのかも?と仮説を設定。

 顔色はあまりよくありません。
 お腹を診ると、みぞおちから季肋部(胸脇苦満)、へそ周囲に不快な点が多数ありました。
 肝臓(右F2F6)や胃腸(左F1F6)の交感神経抑制の井穴刺激で不快感は改善(10→3)。

 ゆっくり深呼吸をしてもらうと、自覚的にはよく吸えているらしいです。
 心臓(H3)で息が楽に吸えるように、肺(H1)で胸が広がるようになったそうです。

 それなりに交感神経の過緊張が解けていない状態なのでしょう。
 最後に、全身の交感神経抑制(H6)と、副交感神経を高める刺激法をして終了です。

 自律神経の治療が仕事への気力回復につながるかどうか?正直、疑問でした。
 しかし後日、自らご予約を取られて来院されました。
 治療後の週は仕事の辛さがマシだったそうです。

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鍼灸症例:下垂足・鶏足による歩行困難 おそらく総腓骨神経麻痺

 70歳代の男性。5日ほど前から、右足首より先がダラ~ンと下垂して困難になりました。
 足首を反らすことが出来ない状態なので、歩くときは膝を高く挙げて歩きます(鶏歩)。
 病院ではとくに治療がない?とのことで、ただ回復を待つのも不安なのでご来院です。

 重力の影響を少なくすべく仰向けに寝て、足首を反らそうとしても出来ません。
 足の甲あたりに知覚鈍麻があります。
 足首や足指を反らす運動神経や足脚の感覚を伝える神経の麻痺だと思われます。

 骨折や腫瘍などで長時間神経が圧迫されることによって麻痺が生じると言われています。
 そのような明らかな器質的な原因ではないので、治療を引き受けることにしました。

 治療方針としては、筋肉の廃用性萎縮・筋力低下の防止、新たな神経回路の構築の促進です。
 陽陵泉-懸鐘あたりと、足三里-太衝あたりをつないで低周波通電です。
 それぞれ単収縮を目視できる電圧で1Hz前後で15分間ほど通電しました。

 毎回の治療(通電)の前後に足首を反らして効果を確認するのですが、
 治療1回で神経が再生するとは思えないのに、治療後はちょっと背屈できるのが興味深いです。

 通電治療と、ご自宅での自動他動運動を続けてもらって1ヶ月半。
 歩行に支障がない程度にまで回復したので、あとはセルフケアだけで治療終了としました。

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鍼灸症例:足がおぼつかない ろれつが回らない

 40歳代の男性。1年半ほど前から足がおぼつかなくなりました。
 ふわふわフラフラした感じで、足を思い通りに動かすのが難しくなったそうです。
 ほかにも頭がクラっとするような感じもあり、ろれつも回らなくなってきました。

 脳神経外科や耳鼻科を何軒も回っても異常は見つからなかったそうです。
 心療内科では自律神経失調症だと言われ、薬物治療を受けています。
 自律神経の治療を…ということで、当院に来られました。

 立って院内を歩いてもらうと足のおぼつかなさを感じます。
 Uターンするときに頭のクラっが強くなります。
 声を出して喋ってもらうと、喋りにくいそうです。
 これらの症状は、日内変動は多少はあるものの、常に感じているそうです。

 腱反射・病的反射、眼球運動、血圧などの簡易な検査では異常なし。
 歩く動作は、ちょっと頼りないように見受けられます。よく転倒するので傷だらけです。
 会話はちょっとくぐもったような喋り方です。

 歩きにくさ、Uターン時のクラっ、喋りにくさの自覚症状を治療効果の指標としました。

 まずは自律神経機能を高める刺激法。
 室内を歩いてもらうと、なんだかさっきと違う感じで動作がちょっと滑らかになったそうです。
 次に、運動能力をアップさせるべく左右F5の井穴刺絡。
 これで歩いてもらうと、足が軽くなって前に進むようになったそうです。(10→5)
 左右H5も井穴刺絡。さらに歩きやすくなったそうです。(5→2~3)

 しかし、Uターン時のクラっ、喋りにくさには変化はありません。
 今度は、前頭部の正中線上に見つけた圧痛点を頭部刺絡。
 頭のクラッはあまり感じなくなったそうです(10→1~2)
 頭部刺絡の直後は、発声には変化ありませんでした。
 しばらく喋ってると、なんだか喋りやすくなってきたそうです。

 脳の言語・運動中枢の機能が低下しているのでしょうか??
 しばらく経過を観察してもらうことにしました。

鍼灸症例:片頭痛 ズッキンズッキンする左頭部の痛み

 30歳代の男性。左耳の付け根あたりからコメカミにかけてズッキンズッキン頭痛がするそうです。
 頭を下向けたり頚を回すなど頭位を変換することにより、頭痛が余計にひどくなります。
 日頃の肩首コリを放置していた上に、睡眠不足が加わって発症したようです。

 片頭痛です。片頭痛は頭部の血管の拡張・炎症により生じると言われています。
 片頭痛の発作は、一度起こってしまったら、なかなか鎮まらない厄介な頭痛です。

 今回は片頭痛が始まってすぐ、まだそんなに悪化していない状態だったのがせめてもの救い。
 早速治療をすることにしました。

 片頭痛は自律神経機能から見ると、副交感神経が優位な状態です。
 交感神経機能を高めることで相対的な副交感神経亢進を抑える治療にしました。

 坐位にて左前腕(合谷-孔最)に経皮的低周波通電を行いました。
 周波数は1Hz、左人差し指の単収縮が目視できる程度に電圧を上げました。
 通電時間20分ほどでズッキンズッキンする自発痛が消失。頭位を変換しても痛みません。
 念のため10分追加で合計30分間、低周波通電を行いました。

 片頭痛発作が起こると、何も手に付かず、ただ寝込んでしまうだけだそうです。
 身体の仕組みを利用した鍼灸治療を行うことで、それを防ぐことが出来るのが有り難いです。

 また後日、首肩コリの治療を行うことにして、片頭痛の治療を終了しました。

 →施術のご依頼は、大阪の鍼灸治療院 「はりきゅう中村」 まで

鍼灸症例:ばね指 左手の中指が伸ばしにくい

 40歳代の女性。左手中指を伸ばそうとすると、指が引っかって伸ばせません。
 努力して指を伸ばそうとすると、ピョ~ンと一気に伸びます。痛みはありません。
 いわゆる 「ばね指・バネ指(弾発指)」 です。

 患部を触診すると、左手中指の付け根と手のひらの境目あたりに米粒ほどのコリがあります。
 以前、整形外科で、指に注射を打ってもらったら、しばらくバネ指が治っていたそうです。
 しかし1週間ほどで、ばね指が戻ってしまったそうです。

 試しに、指の付け根のコリに円皮針を貼って、手をグーパーしてもらうも、ばね指に変化なし。
 中指に見つけた圧痛点や、患部と関連する井穴H2に円皮針を貼っても全く改善なし。
 目に見える症状なので、治療効果の有無がハッキリ分かります(^^;

 中指を屈伸する筋肉が走行する腕(肘~手首)を隈無く押さえて、グーパーしてもらいました。
 押さえると明らかにばね指が改善する点を、左前腕前面内側の肘寄り(心経ライン上)に発見!

 そこに円皮針を貼るも、ばね指に変化なし。無効。
 その点を強く押さえると症状が改善するので、筋肉の深さまで刺鍼&運動鍼。それでも無効。
 ツボは合ってても、改善させる刺激方法が間違っているのかな??
 今度は、ソマレゾンを貼ると、指の屈伸がスムーズに!
 しかも、指で押さえているときよりも、さらに楽に曲げ伸ばし出来るそうです。

 傍目(私)から見ると、ばね指のカクカク感がなく、滑らかに曲げ伸ばし出来ています。
 患者さん曰く、少しぎこちなさが残るそうですが、日常生活には支障なさそうとのこと。
 しばらくご自宅でソマレゾンを貼り替えてもらうよう指導しました。

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鍼灸症例:前立腺肥大による夜間頻尿

 60歳代の男性。病院の検査では、前立腺肥大症と言われているそうです。
 就寝から起床までの間に、3回の排尿があります。
 日中は2時間くらいはトイレに行かずに済んでいるようです。
 手を洗うなど、水に触れると急に尿意を催すことがあるそうです。

 前立腺が肥大する(腫れて膨らむ)と、尿道が圧迫され、尿の出が悪くなります。
 排尿に時間がかかったり、勢いがなくなったり、膀胱に尿が残ったりします。

 一番困るの症状は、夜間頻尿だそうです。
 睡眠の質・量が低下して、日中に支障が出ているようです。
 夜間頻尿を、ツボ刺激で何とかならないか?とのご相談・ご依頼です。

 肥大した前立腺そのものが、鍼灸治療で小さくなるかどうかは分かりませんが、
 溜まった尿を全部しっかり出し切ることで、夜間のトイレの回数を減らしましょう、と提案しました。

 排尿を促すのは、副交感神経のはたらきです。逆に交感神経が活発になると、尿が貯まります。
 →記事:「膀胱のツボ ~蛇口を締めるも緩めるも、自律神経次第!~」

 まずは、泌尿器の交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボ、F3の井穴刺絡。
 F3の効果を増強させる目的で、全身の交感神経抑制のつぼ、F4も刺絡。
 最後に、副交感神経のはたらきを高める刺激法。

 交感神経・副交感神経を、高めたり抑えたり出来るのが鍼灸治療の面白いところです。
 ご自宅では、F3の井穴円皮針でセルフケアしてもらうよう指導しました。

 1週間後(2回目)。
 あれから、夜間頻尿が、3回→2回に減ったそうです。
 前回と同様の治療を行い、ご自分でも刺絡してもらうよう、実技指導をしました。

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鍼灸症例:左足の親指・人差し指の痛み

 40歳代の男性。左足の親指と人差し指に、強い痛みを訴えます。
 5年以上も前からの痛みで、整形やペインクリニックに通っても原因不明で改善なし。
 足を動かさなくても、常に強い痛みを感じるそうです。(自発痛)
 
 痛みを訴える場所を押さえても、全く痛いところはありません。
 おそらく、足指とは離れた別の場所からの関連痛なのでしょう。
 →記事:「皮膚の鋭い痛み、筋肉・内臓の鈍い痛み ~痛みの発生源はどこ?~」

 ということで調べてみると、押さえると指先に痛みが走る場所を左脚のスネに発見!
 この圧痛点群に、鍼を3本ほど刺入すると、痛みは消失して違和感だけが残る状態に。

 また痛くなったら治療に来るよう指導して終了です。長年、お疲れ様でした。

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鍼灸症例:右下肢の痛み・つっぱり

 70歳代の男性。長時間の自動車運転のあと、旅行中に右下肢の痛みが出ました。
 痛みのため、脚を引きずって歩いています。

 痛む場所は、右側のお尻から、ふくらはぎにかけてです。
 長時間の運転姿勢・ペダル操作と、歩行が重なって発症したものと思われます。
 痛みを訴える場所を中心に、筋緊張と圧痛点が見られます。
 酷使による筋肉の痛み、いわゆる使い痛みでしょう。

 右足首周辺に見つけた胆経・膀胱経・腎経上の圧痛点に円皮針。
 さらに、右F5・F4・F3に井穴知熱灸。
 これで再度歩いてもらうと、引きずり歩きは消失です。
 しかし、まだ痛みがあります(10→4)。

 歩いたり座ったり寝転んだりしてもらって、痛み・つっぱり感を訴える圧痛点に刺鍼。
 これで歩行はスムーズになりました(4→2)。

 翌日の状態を報告してもらいながら、適宜、治療をすることにしました。

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鍼灸症例:心臓神経症 動悸・頻脈・血圧上昇・不安感

 50歳代の女性。ときどき急に動悸がして気分が悪くなります。
 頭が変になりそうな気分で、ひどいときは外出先でも座り込むような状態です。
 発作中は、心臓の拍動が強く感じ、脈も速くなり、血圧も急上昇しているそうです。
 いつ発作が起こるかと、常に不安感を抱えていらっしゃいます。

 20数年前のある出来事をキッカケに発症し、現在に至ります。
 病院の検査では異常なし。安定剤が処方されています。
 心臓そのものに異常があるのではなく、心臓のはたらきが一時的に悪くなる状態です。
 何らかのストレスによって、心臓・血管を調節する交感神経が、急に過活発になるのでしょう。

 平常時の血圧も高めです。(収縮期血圧が140台/拡張期血圧が90台、投薬なし)
 発作時はさらに血圧が高まって、心臓神経症の症状を引き起こしていると思われます。
 発作に対する不安感も、ストレス・交感神経の亢進の引き金のひとつになっていそうです。

 本態性高血圧に、心血管系の感受性の高さと不安が相まって症状を引き起こすのでしょう。

 高血圧に対するツボと、動悸・頻脈などの心臓神経症に対するツボ治療として、
 右F2(肝臓)、左右F3(腎臓)、左右H6・F4(全身)、左右H3(心臓)の井穴刺絡。
 →カテゴリ:「高血圧・動脈硬化・頻脈」

 通院治療と、ご自宅での井穴刺絡をはじめて3週間。
 普段の血圧が正常高値の範囲内にまで下がりました。
 それと同時に、発作が起こりそうな予兆がしても、発作に至ることなく済んでいます。

 20年以上も身に付いてしまった交感神経の悪いクセ(心臓神経症)を治すには、
 まだしばらく治療を続ける必要があると思いますが、治療の方向性は見えました。
 不安感に対するセルフケアの書籍を紹介して、治療を継続するよう指導しました。

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鍼灸症例:化学物質過敏症 呼吸困難、倦怠感、頭痛

 50歳代の女性。化学物質過敏症の患者さんです。
 今回は、歯科治療を受診した際の薬品の臭いなどで気分が悪くなりました。
 意識を失いかけそうになりましたが、何とか帰宅して来られました。

 今の症状は、ボンベで酸素を吸っていても呼吸しがしずらい。身体が重怠い。
 頭がボーっとする。頭が痛い、などです。

 歯科医院の薬品に反応して、ショック症状(交感神経機能の急低下)を起こしたのでしょう。
 血管が拡張しすぎて血圧が低下した結果、脳貧血を起こして意識を失いかけたり、
 気道が収縮して呼吸困難を起こし、酸欠による倦怠感や頭痛になったものと思われます。
 →カテゴリ:「アレルギー症状は副交感神経のはたらき過ぎ」

 まずは副交感神経のはたらき過ぎを抑えるH5F5のツボを、円皮針でモミモミ行うこと数分間。
 これで全体の症状が半減(10→5)しました。

 まだ息苦しいので、左右のH3・H1(心臓・肺)を追加でモミモミ。
 これで、呼吸のしにくさは、ほとんど解消しました。
 呼吸時のお腹の凹凸からも、呼吸が深くなってるのが分かります。

 呼吸が改善したら、今度は頭痛と身体の重さが気になるそうです。
 酸素が取り込めるようになった(外呼吸)ので、次は全身に酸素を行き渡らせます(内呼吸)。
 全身の筋肉と血管の緊張をゆるめる交感神経抑制の左右F4をモミモミ。
 これで頭痛も解消し、すっかり身体が軽くなって、回復しました。

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鍼灸症例:アレルギー性鼻炎 鼻水・鼻づまり

 50歳代の女性。鼻水・鼻づまりなどのアレルギー性鼻炎に長年、悩まされています。
 日内変動では朝に症状が最も悪く、雨の日も悪化します。
 レーザー治療の経験があるそうですが、身体に負担の少ない方法を求めてご来院です。

 足湯器で足を温める時間を利用して、生活習慣の聞き取りや、生活指導を行いました。

 ご来院されたのは昼下がり。朝ほどではないそうですが、鼻が詰まっています。
 鼻から息を吸ってもらって、鼻のつまり具合を確認して、これを治療効果の指標にしました。

 鼻水は腺の分泌促進。鼻づまりは鼻粘膜の浮腫。どちらも副交感神経の症状です。
 →カテゴリ:「鼻アレルギー・花粉症」   →カテゴリ:「むくみ・浮腫・しもやけ」

 まずは、副交感神経のはたらき過ぎを抑えるH5(右)を井穴刺絡。
 患:「??。なんか良くなってきました…」 私:「今、治療していますからね。」
 再度、鼻呼吸をしてもらって、これで鼻づまりは、10→5 に改善。
 井穴刺絡は、その場ですぐに治療の効果を実感できるのが素晴らしいです。

 左H5を追加、5→3 に改善。さらに右F5を井穴刺絡、3→0 消失。
 もうこれ以上、刺激をする意味がないので終了です。

 ご自宅でも、円皮針で井穴刺激してもらうよう指導しました。

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鍼灸症例:下腹部・陰部の痛み

 30歳代の女性。下腹部や陰部に痛みと違和感を訴えます。
 今回の症状が出る以前に膀胱炎を繰り返し発症していました。

 あちこちの病院で尿検査や膀胱鏡検査を受けても異常は見つかりません。
 細菌性膀胱炎・間質性膀胱炎・過活動膀胱などの病気は除外されました。
 婦人科の検査でも異常はありませんでした。

 痛みを感じる場所は、膣部と下腹部(膀胱部)です。陰部の奥の方の痛みだそうです。
 排尿痛・蓄尿時痛はありません。痛みは午前中に強く感じます。
 長時間の坐位、締め付けの強い衣服、重たい荷物を持った後などに痛みを感じます。

 陰部の痛みの発生源が、泌尿生殖器・筋肉からの関連痛でも効くようにF2、F3・F4。
 これらのツボ刺激をご自宅でも円皮針刺激してもらうよう指導しました。

 初回から4日後
 膣部の痛みがずいぶん楽になり、膀胱部の痛みもあまり感じなかったそうです。
 改善しつつあるので、症状が完全に治まるまで、しばらく治療を続けることにしました。

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鍼灸症例:手のむくみ 原因不明の浮腫

 50歳代の女性。手や足に慢性的なむくみがあります。
 病院では甲状腺や腎臓などの異常はなく、よって、治療手段もなかったようです。
 きっと自律神経が関係しているのだろう!とお調べになって、ご来院されました。

 実際に手足を見ると、手の指がむくんで太くなっています。ぶよっとした感じです。
 左手よりも右手の指の方が、ややむくみが強いです。
 見たとき(来院時)は、足のむくみはありませんでした。

 手の指が腫れぼったく、薄皮が被ったようにシッカリ握った感覚がないそうです。
 むくみ以外の症状には、花粉症の時季は過ぎたものの、鼻づまりがあります。

 むくみは、血液中の水分が毛細血管から浸出したまま、心臓へ戻って行けない状態です。
 電解質のアンバランスや、タンパク質不足、アレルギーなどにより浮腫(むくみ)が生じます。
 鼻粘膜で浮腫が起これば、鼻づまり(鼻水が出ないタイプ)になります。
 →カテゴリ:「むくみ・浮腫・しもやけ」

 病院の検査では心臓や腎臓、甲状腺などの異常はなかったそうです。
 食欲も普通で、栄養状態も悪くなさそうです。
 排尿にも問題なく、むしろ回数が多いそうです。

 内科的なトラブルが無いこと、鼻づまり(アレルギー)をお持ちであることから、
 副交感神経のはたらき過ぎで血管が拡張し、血漿が浸出しすぎているのだと考えました。

 何度も手を握ってもらって、手の腫れぼったい感じと、握った感覚の鈍さを確認してもらいました。
 ついでに、鼻からス~ッと息を吸ってもらって、鼻の通り具合(鼻づまり)も覚えてもらいました。

 治療は、副交感神経のはたらき過ぎを抑え、適度に血管を緊張させるH5F5の井穴刺絡です。
 まずは最も浮腫の強い右手のH5。右手の薄皮感が和らいで、両手とも握りやすくなりました。
 左H5、変化無し。右H5が十分に効いているので改善が頭打ち??
 念のため、さらに左右のF5。やっぱり変化無し。

 足の刺絡が終わったころ、最もむくんでいた右手の薬指・小指がスマートになってました。
 ぶよっとした浮腫が引いて、他の指より明らかに細くなってました。

 薄皮感(感覚)や握力(運動)という神経のはたらきは、刺絡の直後(秒単位)で改善しますが、
 浮腫という物理的な症状には、少し時間(分・時間単位)が経ってから改善が実感できます。

 まずは1週間、ご自宅でもH5F5に井穴刺絡のセルフケアをしてもらよう指導しました。

 治療をしてから3日後にご報告を頂いて、浮腫の状態は、かなり改善しているようです。
 血管運動神経の機能的なトラブルだったのでしょう。

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鍼灸症例:左腕のシビレ 左前腕前面外側部のシビレ

 40歳代の女性。1年ほど前から、左腕の肘から先、親指の付け根までの間にシビレを感じます。
 整形外科では原因不明で、治療法もなく、整骨院にも通ってみても、改善はなかったそうです。
 睡眠中や、何かに集中しているときはシビレを感じませんが、それ以外は常にシビレを感じます。

 シビレは、左腕の前面の肘から先の外側で、親指の付け根までの間に感じます。
 経絡でいうと、肺経が中心で、やや大腸経にも重なっています。
 →記事:「肩の痛み・腕の痛み・シビレに効くツボ その2 ~痛みを感じる場所~」

 シビレの発生源を特定するため、関係先をあちこち調べました。
 怪しいのは、首の左斜角筋部、左母指球部、左合谷穴部です。
 それらの場所を押さえると、シビレが増悪します。

 シビレを感じる範囲と、シビレの強度、左右同部位を触ったときの感覚を覚えてもらいました。

 発生源の目星をつけた上で、井穴刺絡で経筋治療をしました。
 左H1(肺経)の井穴刺絡で、シビレが10→8に改善。全体的にシビレが薄くなったそうです。
 次の左H6(大腸経)では、8→1 ほぼ消失。
 患者さんは、あまりの変化にビックリして、理解が追いついていないご様子(^^;

 ほとんどシビレが消えたのですが、意識をかなり集中させると、まだ極わずかに残っています。
 先ほど押さえてシビレが増悪した部分に鍼をしてみました。
 まずは、左斜角筋部。首コリは改善したが、シビレは変化無し。
 左合谷穴部に円皮針。シビレは消失。

 しばらく患者さんとお話ししていると、ほんのちょっとだけシビレが復活。
 先ほどの刺絡から時間が空いたので、もう一度、左H6の井穴刺絡。
 これでもうシビレは感じなくなり、右腕も左腕も同じような感覚になりました。

 念のため、ご自宅でも、井穴刺激をやってもらうよう指導して終了しました。

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鍼灸症例:左手首の痛み 左手首の小指側が、曲げると痛い

 40歳代の男性。左手の手首の小指側に痛みを訴えます。
 左の手のひらを下に向けて、手首を小指側に曲げる動作(回内位尺屈)で、最も痛みが出ます。
 面白い事に、手のひらを上に向けて手首を小指側に曲げて(回外位尺屈)も痛みが出ません。

 最も痛みが出るポーズのまま、痛みを訴える場所を押さえてみても、痛みは感じません。
 伸ばされている親指側の手首の周辺を押さえても、痛む点は見つかりません。

 手首を小指側に曲げる筋肉のトラブルが、手首の痛みを作り出しているのだろう、と考え
 手首につながる筋肉をさかのぼって、左肘の外側に見つけた圧痛点に円皮針。

 これで再度手首を曲げてもらうと、変化なし。…。
 ツボに命中していなかったのか?
 先ほどの数ミリ離れた圧痛点に貼り直し。
 今度はビンゴ!です。
 手首の痛みが消失し、手首を動かせる範囲が広がりました。

 普段動かす範囲以上にグッと手首を曲げるとまだ痛みが出ますが、
 日常生活で動かす範囲では痛みが出ないので、これで終了です。

 今回の手首の痛みの原因は、「肘コリ」 でした。
 円皮針を貼った場所周辺を、ときどき指圧してほぐしてあげるよう指導しました。

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鍼灸症例:首コリ・肩こり、目の疲れ

 40歳代の女性。1日中パソコンを操作する職業柄、慢性的な首コリ・肩こりがあります。
 後頭部から頭の付け根、首の後、肩・背中のあたりまで、辛さを感じます。

 下を向く(前屈)と、首の後が突っ張ります。天井を上を向く(後屈)と、首の後ろが支えます。
 左右の振り向き(回旋)、横倒し(側屈)では、首に違和感があります。

 視力矯正(近視)、PC操作。これで目が疲れていないワケがありません。
 「目の見え加減はどうですか?」とお尋ねしたところ、「普通に見えています」とのお返事。
 室内のカレンダーや掲示物の見え方、明るさや文字の鮮明さを覚えてもらいました。

 そして目を閉じて頂いて、目の周りの眼精疲労のツボに円皮針をペタペタ。
 1枚貼る毎に確認してもらうと、どんどん見え方が明るく、ハッキリ見えるようになりました。
 左右に3枚ずつ貼ったところで、もう4枚目は改善が頭打ちになりました。
 治療をして初めて、今までの見え方が悪かった事に気づくものですよね(^^;
 →記事:「肩こり・首こり・首の痛みに効くツボ その2 ~疲れ目・眼精疲労に効くツボ~」

 これで、首コリ・肩こり感を確認してもらうと、ちょっと良いかな~くらいの改善です(10→8)。

 首コリ・肩こりには、後頭部の骨と筋肉の付着部(玉枕穴あたり)の最圧痛点を刺絡。
 再度、コリ感を確認してもらうと、どの動きでも突っ張り感・支え・違和感も消失です(8→0)。
 こんなにスッキリしたのは、もう何十年ぶりかくらいの爽快感だそうです。
 今までお仕事、頑張ってきましたもんね^^

 ご自宅でも眼精疲労のセルフケアをしてもらうように指導しました。

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鍼灸症例:潰瘍性大腸炎  四六時中悩まされる下痢・軟便・ガス

 40歳代の男性。4ヶ月ほど前から下痢がはじまり、止まらなくなりました。
 3ヶ月ほど前から下血・粘血便や体重減少も出てきたので肛門科を受診されたところ、
 潰瘍性大腸炎と診断されました。

 診断以降、薬物治療中で、目で確認できる下血はありませんが、
 下痢、軟便、ガスで毎日悩まされています。
 毎日昼夜を問わず何回も何回もトイレに走り、外出先でもトイレのことで頭がいっぱいです。
 肉体的にも精神的にも、かなりお疲れです。

 難病だから治らない、一生薬を飲み続けなければいけない、と医師から言われたそうです。
 なんとか治そうと調べているうちに、ブログをご覧になって治療を試されることになりました。
 →カテゴリ:「潰瘍性大腸炎」

 腸の炎症(アレルギー性)を鎮めるH5F5のツボに円皮針を貼って、上からモミモミ。
 刺絡に対して抵抗をお持ちなので、円皮針による井穴刺激です。
 不安を抱きながら受ける治療は、良い結果を得られにくいものです(^^;
 お腹の圧痛の改善を指標に、H5F5の井穴円皮針を1週間続けてもらうことにしました。

 1週間後。
 毎日ガスが溜まってお腹が鳴っていたのが治まってきて、お腹が楽になったそうです。
 まだまだ軟便ですが、朝1回目は、以前よりは少し普通に近づいてきた程度です。

 2週目の治療は、H5F5に加え、胃腸の交感神経、左F1F6のツボを追加しました。
 ガスが溜まってお腹が苦しいのが、楽になったそうです。

 3週目も、井穴円皮針による左F1F6とH5F5の刺激。
 お腹が楽になってきたので、自己判断・自己責任で薬を減らしたそうです(9→6錠)。
 薬を減らしたせいか、お腹のガスの溜まり具合が、全然少なくなったそうです。

 4週目も同様の治療。
 調子が良いので、自己判断・自己責任で、さらに薬を減らしたそうです(6→3錠)。
 ガスが溜まってお腹が鳴るのも、以前の半分以下で楽だそうです。
 軟便だったのが、普通便に近づいてきて、数ヶ月ぶりに、息んで排便したそうです。

 発症から、さほど年月が経っていないことが幸いしてか、目を見張る経過です。
 減薬してからの方がお腹の調子が良くなったのは、今までの症状は副作用??

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鍼灸症例:むずむず脚症候群  足だけでなく全身ムズムズで眠れない

 30歳代の女性。頭のてっぺんから、足のつま先まで、常に全身にムズムズ感を訴えます。
 夜も眠れないくらいで、昼間に眠気が襲い、日常生活に支障があるそうです。
 常に辛いので、精神的にも余裕がなくなり、イライラして、何もやる気が起きないそうです。

 いわゆる 「むずむず脚症候群」 です。
 この患者さんは、症状は「脚」だけにとどまらず、全身の皮膚の異常な感覚です。

 むずむず脚症候群の原因は諸説ありますが、自律神経の観点からすると、
 副交感神経中枢(脳)の異常興奮による皮膚の知覚閾値の低下、知覚過敏です。
 →カテゴリ:「むずむず脚症候群」

 常にあるムズムズ感の変化を、治療の指標にすることにしました。

 副交感神経のはたらき過ぎを抑えるH5F5の井穴刺絡を…施術しようとしましたが、
 患者さんの希望に添う刺激方法で、円皮針0.6mm(イエロー)を貼って、上からモミモミ。
 直後効果は現れませんでしたが、ご自宅で毎日1週間続けてもらうようにしました。

 1週間後。
 直近3日間は、ムズムズ感が改善し、日中は症状をほとんど感じないくらいだそうです。
 夜に少し感じる程度で、自分でマッサージをすれば、すぐに寝つけて朝までグッスリです。
 生活に支障もないし、イライラ感も少なくなりました。

 2週間後。
 午前中のムズムズの症状は、全くと言っていいほど感じないそうです。
 身体が非常に楽で、精神的にも落ち着いて、とても調子が良いそうです。
 症状を感じるのは夜だけで、それもときどきです。

 ぶり返しも無さそうなので、このまま治療頻度を空けていけば、ムズムズは消えて行くでしょう^^

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鍼灸症例:膀胱炎 下腹部の痛み、排尿痛

 70歳代の女性。下腹部が常に軽い痛みのような違和感を訴えます。
 排尿後に余計に痛みが増すようです。頻尿はありません。
 膀胱炎だろうと自己判断し、以前に飲み残していた抗生物質を服用しはじめたそうです。

 常に感じる下腹部のシクシクとした痛みを治療効果の指標にしました。

 膀胱の交感神経型の炎症を抑えるF3と、その効果を増強させるF4の井穴刺絡。
 患者さんに尋ねてみても、下腹部の違和感には変化がありません。

 痛みは、膀胱炎の症状というよりも、ただ、痛みだけを感じている状態なのか?と考え、
 身体の真ん中の痛みを鎮める、百会の刺絡。 これで下腹部の違和感は、10→6に改善。
 百会が有効なことが分かったので、百会の少し前を刺絡。6→2。

 念のため、再度、膀胱の炎症を鎮めるF3の井穴刺絡をして終了です。
 ご自宅でもお灸をしてもらうよう指導しました。

 一週間後にお尋ねしましたが、あれから痛みも消え、薬も飲まず自然に治ったそうです。

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鍼灸症例:左手の薬指と小指の痛み・シビレ・重だるさ

 70歳代の女性。左手の薬指と小指に重痛いような、痺れるような違和感が常にあります。
 私が指に触れてみると、その2本の指だけは、触れ方がちょっと敏感に感じるそうです。
 もう何年も前からの症状で、キッカケもとくに思い当たらないそうです。

 薬指・小指を押さえてみても、とくに圧痛点などは見つかりません。
 指を曲げ伸ばしする筋肉を肘のあたりまでさかのぼって押さえて、反応点はありません。
 この患者さんは、首コリ・肩こりもあるので、首の筋肉がトラブルの発生源かな??
 と、首をあちこち押さえて調べると、ビンゴ!!
 押さえると、患部の指の症状が増悪する点(筋緊張)が見つかりました。

 その発生源(トリガーポイント)に、単純素直に、刺鍼・雀琢しました。(1寸02番鍼)
 鍼をしている最中、患者さんが「指の違和感が取れてきた!」と仰いました。
 違和感が完全に無くなったところで抜鍼。
 トリガーポイントの位置に相当する大腸経H6の井穴灸をして終了しました。

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鍼灸症例:右下腹部痛 長年続くお腹の痛み

 50歳代の女性。右下腹部痛に長年悩まされています。
 病院でさまざまな検査をしても、異常は見つからず、お手上げ状態だそうです。
 痛みの程度には波があり、痛みの強いときは、お腹を抱えて耐えるしかないそうです。
 残念ながら、薬も合わないようです(涙)

 痛みの場所は、右下腹部で限局しています。
 ある1点を中心に、半径1~2cmくらいの範囲の痛みです。

 常に痛みを感じますが、触ると痛みが増します。
 この痛みの程度を治療効果の指標にしました。

 刺激に対して非常に敏感そうな患者さんなので、鍼ではなく樹脂製の井穴刺激ツール
 「ピソマ」 を使うことにしました。  →外部リンク:「皮膚考学研究所」

 まずは循経取穴で右下腹部と関連する、右F1F6にピソマを貼ってモミモミすること3分間。
 お腹の圧痛は、半分くらいに改善(10→5)。

 今度は胃腸の交感神経の抑制を目的で、左F1F6をピソマでモミモミ。痛みは、5→2に改善。

 症状が2まで改善したのですが、私は2も残っているのが気になるせっかちな性分です(^^;
 痛みが残っているのは、交感神経だけでなく、副交感神経のはたらき過ぎも混在してるのかな?
 と考え、左右F5をモミモミ…。
 せっかく改善していた痛みが途中でぶり返して来たので中止(2→5)。
 あわてて再度、左右のF1をモミモミすること数分間…(汗)。
 ぶり返し分が元に戻って(5→2)、さらに刺激を続けていると、お腹の痛みがほぼ消失(2→0)。

 もう患部を強く押さえても、痛みはありません。自発痛も消失です。
 患者さんは驚いた様子でしたが、長年の症状が解消して笑顔が戻りました。

 私の判断ミスで、一時的に症状がぶり返してしまいましたが、
 反対の作用のあるツボを使うことで事なきを得ました。
 理論通りに思い通りの治療効果を出せる井穴刺激はありがたいです。
 また、敏感な患者さんにも使える「ピソマ」の開発者、長谷川先生にも感謝です。

 2診目(3日後)
 前回治療後、数時間後に症状がぶり返してしまったので、今度は円皮針で刺激しました。
 ツボをひとつ刺激する毎に、腹部の不快感が変化していきます。
 有効だったのは、左F1(胃腸)、右F2F6(肝臓)、左右F3(腎臓)、右F4(底上げ)でした。
 痛みを感じたら、ご自分でピソマでツボ刺激してもらうようにお願いしましたが、
 結局、症状のぶり返しもなく、井穴円皮針だけで鎮痛を持続できています。

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鍼灸症例:右肘の痛み  痛みの発信源が特定できない

 40歳代の女性。数ヶ月前から右肘に痛みを感じます。思い当たる原因は無いそうです。

 右肘を曲げたり伸ばしたり捻ったり、いろいろ動かしてもらって、痛みを観察してもらいました。
 すると、とくに悪化する動作はないのですが、常に肘に痛みを感じるそうです。
 痛みを感じると訴える場所の周辺を押さえてみても、とくに圧痛点はありません。
 しかし、そこが痛むのです。患者さんが痛いと訴えるのが痛みです。
 たとえ私が痛みの発生源を探しきれなくても、患者さんの痛みは本物です。

 このような、場所を特定できない痛みを消すには、井穴刺激が非常に役に立ちます(^^;
 患者さんが痛みを訴える場所と関連がある、小腸経H4の井穴刺絡。
 これで肘を動かしてもらうと、今度はさっきと違う別の場所に痛みを感じます。
 痛みが移動したように感じるのは、治療がうまく行っている証拠です。
 →記事:「痛みが移動する?? ~広汎性侵害抑制調節~」

 次に痛みを感じる場所と関連する、三焦経H5の井穴刺絡。
 これで肘の痛みは、ほぼ消失しました。
 痛みが突然消えたので、患者さんは驚いていらっしゃいましたが(^^;

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鍼灸症例:月経不順 生理が止まった!もう更年期??

 40歳前半の女性。急に生理が止まってしまい、そのまま来なくなること数ヶ月。
 病院では、もう更年期に入っているので、このまま閉経でしょう、ということです。
 ご本人さんは、まだ諦めたくない(子どもが欲しい)ので、月経再開を強くご希望されています。
 卵巣に良いと言われている漢方治療なども受けていらっしゃいます。

 それまで規則正しかった生理が、なぜパッタリと止まってしまったのか。
 生活習慣などについて色々とお尋ねしました。

 非常に活発な女性で、仕事もバリバリ、趣味もトコトン、休日もアクティブ。
 仕事が終わるのも遅くても、アフターも楽しみ、毎日の生活をエンジョイしていらっしゃいます。
 寝る間も惜しいくらいで、睡眠時間を削っていらっしゃいます。
 それでいて、病気をすることもなく、疲れも感じたことがないそうです。
 生理が止まってからは、仕事を早めに切り上げ、睡眠時間もしっかり取るように改めたそうです。

 どう見ても、交感神経のはたらき過ぎです。
 これまでの人生、アクセルガンガンでエンジンフル回転でバリバリに活躍してきた結果、
 副交感神経のはたらきである月経(経血の排泄)が抑えられたのでしょう、と説明しました。
 たしかに閉経かもしれないので、2ヶ月(月経周期の2回分)だけ治療を試すことになりました。

 お腹を押さえると、あちこち痛い&硬いところだらけです。腹腔内循環が良くないのでしょう。
 腎臓(左右F3)や肝臓(右F2)、胃腸(左F1)の井穴刺絡で、お腹の圧痛が改善しました。

 仕上げに全身の交感神経のはたらき過ぎを抑えるH6・F4。
 刺絡をしている最中に、身体が温かくなって肩や腰の筋肉がゆるんでいくのを感じたそうです。
 実際、仰向けで寝たときに、それまで手が入るくらい浮いていた腰がベッドに付いています。

 そんなこんな治療を週1回で続けて2週間ほど経ったある日、なにやらちょっとだけ出血が。
 生理再開の前兆?不正出血かもしれないと病院で言われて、かなりショックのご様子です。

 しかし、最初の治療から1ヶ月を過ぎたある日、立派な生理が来た!とのご連絡を頂きました。
 他院での治療との並行ですが、何はともあれ、生理が再開して良かったです。

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鍼灸症例:ズッキンズッキンしないけど、たぶん片頭痛

 30歳代の男性。頭の痛みです。
 年末の忙しさや寒冷刺激が重なってか、最近、首コリ肩こりがひどかったそうです。
 そのまま放って放っておいたら、頭痛が出てきてしまいました。
 痛みが出始めたのは、仕事が一段落した後からです。

 痛みを感じる場所は、強いて言えば両方のコメカミを中心とした側頭部。
 拍動性の痛みではなく、ジワ~ッと痛むそうです。
 痛みのため、何をするにもおっくうで、日常生活に支障が出ています。

 辛いので休もうと身体を横たえると痛みが余計に増します。座っている方がマシです。
 非常に興味深いことに、このような頭痛が出るときは、便意を催すそうです。
 実際に、排便があり、便の形状には異常はありません。

 筋肉の過緊張や血行不良(交感神経のはたらき過ぎ)が続いていた。
 ストレス(交感神経)からの解放で、副交感神経にスイッチすることで発症。
 臥位(副交感神経)と悪化。坐位・立位(交感神経)で緩解。
 便意や排便(副交感神経)が随伴。
 おそらく、副交感神経のはたらき過ぎによる頭痛、いわゆる片頭痛でしょう。
 →記事:「片頭痛・偏頭痛に効くツボ ~両側の痛みだったり、ズキズキしないことも~」

 ということで、副交感神経のはたらき過ぎを抑える左右H5の井穴刺絡。
 刺絡し終わると、視界がクリアに見えるようになったそうです。(瞳孔が広がった?)
 頭痛もそんなに何も手に付かなくなるほどでは無くなりました。
 しかし、まだ首コリ・肩こりによると思われる頭の重怠さは残っています。

 緊張型頭痛が極まって片頭痛に転じたのだと思われます。
 ここで肩こりの治療をしても良いのですが、血流が急に再開して
 せっかく止まった頭痛が再発したら困るので、心を鬼にして、ここで治療を終了しました。
 また後日、首コリ・肩こりの治療が必要だと説明しました。

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鍼灸症例:二の腕の痛み 上腕の後面・上腕三頭筋の痛み

 70歳代の女性。右の上腕(二の腕:肘と肩の間の腕)の痛みがあります。
 踏み台の上での作業中にバランスを崩し、あわや踏み台ごと転倒…
 という場面で、とっさの判断で踏み台から飛び降り、なんとか転倒は回避。
 しかし、着地の際に手を付いたのか、その日の夜から右腕が痛み出しました。

 翌朝には我慢出来ないほどの痛みで湿布を貼ってやりすごしていたそうです。
 そして、その日の夕方の治療です。

 自発痛は無し。手を床やテーブルに少しでも付くと、右の上腕後面に激痛が出ます。
 ズボンの後ポケットに手をやる動作(肩関節の伸展・結帯動作)でも痛みが再現。
 その他の動作では、症状の増悪はありません。
 
 痛みを訴える場所や右手の指先や手首、前腕には、内出血は腫脹、発赤、熱感は無し。
 痛みを感じる部分に、顕著な圧痛点だけが帯状にあります。

 どうやら、上腕の後面(上腕三頭筋)だけを傷めたようです。不幸中の幸い(^^;

 局所への刺激は最小限に抑えるため、まずは遠隔治療から始めました。
 治療効果の指標は、床に手を付く動作時の痛みです。今の痛みを10としてもらいました。

 上腕の後面と関連があるとされている手の少陽三焦経、右H5の井穴刺絡。
 これで、右腕の激痛はさっきよりマシに(10→6)。
 少陽三焦経と表裏関係の手の厥陰心包経、右H2の井穴刺絡。変化なし(6のまま)、無効。
 先ほど有効だった、右H5を再度、刺絡。6→3。
 さらに、もう10分ほど時間を空けて、もう一度刺絡。3→1。これで生活に支障のない程度に。

 右の上腕三頭筋部には、まだ圧痛が残っています。
 圧痛のとくに強い点に円皮針0.6mmを2枚、貼付。
 最後に、自律神経機能を高める刺鍼法をして終了です。

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Author:はりきゅう中村@大阪

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