過敏性腸症候群のセルフケア ~ストレスと腸の脳腸相関~

 急に襲ってくる便意や腹痛。お腹が張って苦しく、ガスのことが気になる。
 トイレに走れば、下痢だったり、ときには便秘だったり。
 いつもお腹に火種を抱えているよう状態で、常にトイレのことが気になります。

 病院で検査をしても、血液検査やレントゲン・カメラでは目に見える異常は無し。
 このような慢性的な症状が、過敏性腸症候群(IBS)です。

 検査で「異常なし」と言われても、その症状は「気のせい」ではありません。
 過敏性腸症候群は、腸のはたらきが悪くなってしまっている状態です。(機能的疾患)
 「はたらき」の良し悪しは目に見えないため、検査では分からないだけです。

 過敏性腸症候群は、仕事や学校などの社会生活や、日常生活にも深刻な影響を与えます。
 辛い症状を抱えていると、不安や抑うつ状態にもなり、精神的にも参ってきます。

 最近では、過敏性腸症候群の腸粘膜には微小な慢性炎症が起きていると言われています。
 そこにストレスが加わると、腸の神経や免疫細胞、腸内細菌が乱されて症状を引き起こします。

 過敏性腸症候群は、これらの要因が重なって悪循環に陥って症状が持続している状態です。
 IBSの場合、症状そのものが大きな精神的ストレスなので慢性化しやすいのです…(涙)

 過敏性腸症候群の原因が分かって、それらを自分でコントロール出来るとしたらどうでしょうか?
 自分で症状を軽減できれば不安も減り、悪循環から脱出できるのではないでしょうか^^?

 心身相関の観点から、鍼灸ツボ治療をはじめとした過敏性腸症候群のセルフケアを紹介します。

 →次記事:「過敏性腸症候群と自律神経 ~お腹がとってもデリケート~」

過敏性腸症候群と自律神経 ~お腹がとってもデリケート~

 過敏性腸症候群は、いろいろな要因が重なって悪循環に陥ってしまっている状態です。
 腸の微小炎症、ストレスによる腸の自律神経・免疫細胞・腸内細菌の乱れにより発症します。
 →前記事:「過敏性腸症候群のセルフケア ~ストレスと腸の脳腸相関~」

 ここでは、腸のはたらきを調節する 「自律神経」 について説明していきます。

 腸には、消化・吸収、そして排泄するはたらきがあります。
 食べた物をバラバラに分解して、必要な栄養素を吸収し、残りかすを便として排泄します。

 これらの腸のはたらきは、あなたの意志とは無関係に行われています。
 食物や便を肛門へ送り出す腸の蠕動運動や、腸液の分泌を調節しているのが自律神経です。
 →カテゴリ:「ストレスと自律神経」

 自律神経のひとつ、交感神経は、腸の動きや腸液の分泌を抑えるはたらきがあります。
 反対に、副交感神経は、腸の蠕動運動や腸液の分泌を活発にさせて排泄を促します。

 交感神経と副交感神経が協調して上手くはたらいている状態が正常です。
 しかし何かしらのストレスが加わると、ストレスに抵抗するため自律神経が変動します。
 ストレスが過大であったり慢性的だと、交感神経と副交感神経の協調が崩れてしまうのです。

 腸の微小炎症という過敏な状態のところにストレスが加わると、ストレス症状が腸に出て来ます。
 過敏性腸症候群は、ストレスで腸の副交感神経がはたらき過ぎを起こしている状態なのです。

 腸の副交感神経がはたらき過ぎると、膨脹感や腹痛、腹鳴り、腹痛、下痢、便秘などの
 過敏性腸症候群といわれる症状が出ます。

 腸が過剰に収縮しすぎれば腹痛が生じ、腸が過剰に拡張しすぎたら膨張感が起こります。
 蠕動運動が過剰になると腹鳴が、蠕動が速すぎると水分吸収が追いつかず下痢になります。

 また、腸が強く収縮したままだと大便が分断され、蠕動運動が止まってしいます。
 すると、ウサギの糞のようなコロコロ便の便秘(痙攣性便秘)になります。
 →記事:「便秘と自律神経 ~カチカチの弛緩性便秘、コロコロの痙攣性便秘~」

 過敏性腸症候群には、下痢型・便秘型・混合型などのタイプがあります。
 下痢と便秘は正反対のようですが、どちらも腸の副交感神経のはたらき過ぎなのです。

 →次記事:「IBS・過敏性腸症候群に効くツボ ~腸の動きすぎを抑えます~」

IBS・過敏性腸症候群に効くツボ ~腸の動きすぎを抑えます~

 過敏性腸症候群は、ストレスにより自律神経の協調が崩れてしまっている状態です。
 腸の副交感神経のはたらき過ぎで、腹痛や膨張感、便秘、下痢などの症状が出てきます。
 →前記事:「過敏性腸症候群と自律神経 ~お腹がとってもデリケート~」

 過敏性腸症候群のツボ治療としては、腸粘膜の過敏性を招く微小炎症を鎮めること、
 そしてストレスでバランスを崩してしまった腸の副交感神経のはたらき過ぎを抑えることです。

 腸粘膜の過敏性・炎症を抑えるツボは、左F1・F6です。
 そして腸の副交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボは、左右のH5・F5のツボです。
    手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡や円皮針、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 不安や緊張が強い場合は、全身の交感神経を抑制する左右H6・F4を最初に刺激します。

 ですので、ツボ刺激の順番としては、このようになります。
 (左右H6・F4:不安・緊張) → 左F1・F6(過敏性・微小炎症) → 左右H5・F5(副交感)

 過敏性腸症候群を完治させるには、より根本的な要因への対策が重要です。
 ツボ刺激と並行して、ストレスマネジメント、慢性炎症・腸内環境のセルフケアも行いましょう!
 →カテゴリ:「ストレスマネージメント」
 →カテゴリ:「食事・栄養とアレルギー」
 →カテゴリ:「腸内環境とアレルギー」


 →記事:「鍼灸症例:過敏性腸症候群 お腹が張って苦しい」
 →記事:「鍼灸症例:過敏性腸症候群 腹鳴、ガス、軟便、下痢」
 →記事:「鍼灸症例:過敏性腸症候群 腹鳴り、ガス腹」
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 →記事:「鍼灸症例:過敏性腸症候群 毎食後の下痢・鼓腸・ガス」
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
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