自律神経ってなに? ~自分の意志ではコントロール出来ません~

 「自律神経」 という言葉を聞いたことはありますか?
 「自律神経失調症」 であれば、耳にしたことがあるかも知れませんね。

 「神経」 という言葉は、「無神経な人」、「神経質な人」 というように
 心の動きや、感受性などの精神的なことの意味で使われることが一般的です。

 しかし、ここで言うところの 「神経」 とは、そのような意味ではありません。

 「神経」 とは、身体と脳をつなぐ電線のようなモノで、体内に実在する構造物です。
 本物の電線のように、実際に神経には電気が走っているのです!
 電気刺激によって、身体のあちこちに、さまざまな情報を伝えています。

 立ち座りなど、脳から筋肉に運動の命令を伝える神経が 「運動神経」 です。
 運動が苦手な人を指して、俗に 「運動神経が鈍い」 なんて表現しますよね(^^;

 痛みや寒さなど、身体の感覚を脳に伝える神経が 「感覚神経(知覚神経)」 です。
 冷水が歯にしみる知覚過敏は、歯の感覚神経が敏感に反応している状態のことです。

 そして、心臓や血管、胃腸など内臓のはたらきを調節する神経が 「自律神経」 です。
 心拍数や血圧、呼吸を調節したり、消化や排便など、内臓のはたらきをコントロールしています。

 「自律」 とは、「他からの支配とは無関係に、ルールに従って自動的に」 という意味です。
 つまり、自分の意志では思い通りにコントロール出来ない神経が自律神経なのです。
 自律神経の調子が悪いからと言って、決してあなたの意志や心が弱いのではありません。

 そんな自制不能な自律神経には、「交感神経」 と 「副交感神経」 の2種類があります。

 →次記事:「自律神経は2種類 ~活動の交感神経&休息の副交感神経~」

自律神経は2種類 ~活動の交感神経&休息の副交感神経~

 自律神経は、心臓や血管、胃腸など内臓のはたらきを無意識に調節しています。
 自律神経のはたらきは、あなたの意志で自由にコントロールすることは出来ません。
 →前記事:「自律神経ってなに? ~自分の意志ではコントロール出来ません~」

 自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2種類の神経があります。

 【交感神経はアクセル】
 交感神経は、興奮・ハッスル、活動モードの体調を作り出します。
 活動モードのときは、元気いっぱいで集中力が高まり、やる気に満ちあふれています。

 しかし、交感神経がはたらき過ぎると、イライラしたり、目がさえて眠れなかったりします。
 ずっとアクセル全開で、頑張り過ぎでは疲れてしまいますからね。

 【副交感神経はブレーキ】
 副交感神経は、安静・ゆるゆる、休息モードの体調を作り出ります。
 休息モードのときは、おだやかで、余計な力も抜けて、優しい気持ちになれます。

 しかし、副交感神経がはたらき過ぎると、無気力になったり、朝起きられなくなってしまいます。
 ずっとノロノロ運転で、ダラダラしているのも良くありません。

 交感神経と副交感神経は、互いに牽制・協調し合って、身体を健康な状態に保とうとします。
 自律神経のはたらきである調節能力を 「自然治癒力」、「抵抗力」 などとも言います。

 では、交感神経と副交感神経には、具体的にどのようなはたらきがあるのでしょうか。

 →次記事:「交感神経は戦闘態勢モード ~ストレスと戦うか!ストレスから逃げるか!~」

自律神経のはたらき

交感神経は戦闘態勢モード ~ストレスと戦うか!ストレスから逃げるか!~

 交感神経は、興奮・ハッスル、活動モードの体調を作り出す自律神経です。
 日中などの活動時にはエネルギーを消費して、心身とも活発な状態になります。
 →前記事:「自律神経は2種類 ~活動の交感神経&休息の副交感神経~」

 本来、交感神経は、敵と遭遇したときに、闘争/逃走するための体調を作り出す神経です。
 敵を攻撃したり、走って逃げるための 「戦闘態勢モード」 の自律神経が、交感神経です。

 弱肉強食の原始時代に戻って、敵と遭遇したときの場面を想像してみてください。
 敵はトラやライオン、クマ、オオカミ、ヘビ、トカゲ、サメなど、人類をエサにする大型肉食獣です。
 あなたが生き延びるには、戦って勝つか全速力で逃げるか、のどちらかです。

 敵に対して行動を起こすために、交感神経が活発になります。
 呼吸や心臓の鼓動を速め、血圧を上げ、全身すみずみに酸素を送り込まれます。
 周囲の状況を把握するため、目が見開き、頭が冴えて集中力が高まります。

 体温が上がり、筋肉の緊張度も高まり、身体がキビキビ自由に動くようになります。
 また、体内の脂肪や糖分が分解されて、脳や筋肉へのエネルギーが供給されます。

 消化・吸収、排泄・生殖などのはたらきは、この際、不要なのでストップさせます。

 このような交感神経が作り出す体調は、敵と闘うときに必要な反応です。
 現代社会においては、「敵」=「肉体的・精神的ストレス」 です。
 ストレスに対して抵抗するため、交感神経が活発になります。

 しかし、ストレスが過ぎ去ったあとでも交感神経が鎮まらずに活発なままであったり、
 慢性的なストレスで交感神経がはたらき続けると、心身に様々なトラブルが生じてきます。
 交感神経は、熱しやすく冷めにくいのです。

 イライラ、不眠などのメンタル症状であったり、食欲不振や胃もたれ、便秘などの胃腸の症状
 動悸や息切れなど心肺の症状など、交感神経のはたらき過ぎによる症状が出てくるのです。

 →次記事:「副交感神経は省エネモード ~なりをひそめてストレスをやり過ごす~」

副交感神経は省エネモード ~なりをひそめてストレスをやり過ごす~

 自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があります。
 →記事:「自律神経は2種類 ~活動の交感神経&休息の副交感神経~」

 交感神経と副交感神経は、アクセルとブレーキのように、ほぼ真逆の体調を引き起こします。
 交感神経はストレスに抵抗するため、心身を活発な状態 「戦闘態勢モード」 にさせます。
 →前記事:「交感神経は戦闘態勢モード ~ストレスと戦うか!ストレスから逃げるか!~」

 副交感神経は、エネルギー消費を抑えて心身を休息させる 「省エネモード」 の神経です。

 副交感神経が活発になると、呼吸や心臓の鼓動がゆっくりになります。
 一方で、胃腸は活発になって消化吸収が高まり、身体にエネルギーを蓄えるようになります。
 大腸や膀胱も活発になって、体内の老廃物・毒素・異物など不要な物を体外に排泄します。
 血管を広げて血圧を下げ、体温を放熱して、心身をまったりくつろがせて眠気を誘います。

 日中の活動で傷ついた心身の回復に努める自律神経が副交感神経です。

 「ストレス=交感神経、リラックス=副交感神経…」 と、教科書には書いてはありますよね。
 しかしストレスを受けたとき、交感神経ではなく、副交感神経が活発になる人もいます。

 ショックを受けて倒れる人が、ストレスで副交感神経が過活発になるタイプの人です(^^;

 めまい・立ちくらみでフラ~っとしたり、頭が真っ白になり茫然自失で立ち尽くしたり、
 ムカムカ吐き気がしたり、お腹が痛くなって、ひどければ失禁や失神してしまいます。

 副交感神経のはたらき過ぎで、血圧が急低下して脳の活動がストップしてしまったり、
 胃腸や膀胱の動きが活発になり過ぎて、嘔吐したり下痢したり失禁してしまうのです。

 交感神経は、敵と戦ったり逃げたりする動的な反応を起こすための自律神経です。
 それに対し副交感神経は、気を失って死んだフリをすることで自分の存在を消したり、
 排泄物をまき散らして敵に嫌悪感をおぼえさせて攻撃をまぬがれるための静的な反応です。

 むやみに抵抗せずエネルギーを温存して、ストレスが過ぎ去るのを待つ。
 それもストレスに対するひとつの戦略かもしれませんね^^

ストレスと病気のなりたち ~ストレスは万病の元~

 交感神経と副交感神経は、互いに牽制・協調し合って身体を健康な状態に保っています。
 →記事:「交感神経は戦闘態勢モード ~ストレスと戦うか!ストレスから逃げるか!~」
 →前記事:「副交感神経は省エネモード ~なりをひそめてストレスをやり過ごす~」

 そんな自律神経のバランスを崩す原因となるのは、さまざまな 「ストレス」 です。

 ストレスを受けると生命を守るために、自律神経を変動させて対処しようとします。
 たとえ一時的に不快な症状が出ても、それは正常な反応であって病気ではありません。
 ストレスが取り除かれたり、ストレスが過ぎ去れば、やがて元の健康な状態に回復します。

 人間、ストレスが無くても生きていけません。 ストレスは必ずしも害悪ではないのです。
 適度なストレスは、生き甲斐であったり、自身の向上のための刺激になります。

 しかし急に大きなストレスに襲われてしまったり、慢性的なストレスを抱えていると、
 自律神経のアンバランスが回復されることなく、健康な状態が破綻してしまいます。

 とくに精神的ストレスは慢性化しやすいので厄介です。
 精神的ストレスの原因(人間関係)に対して、現代社会では戦ったり逃げることは困難です。
 イヤな上司を殴ることも職場放棄することも、社会人としてはタブーですから。

 ストレスそのものを無くすことは難しいかもしれません。
 しかし、ストレスによって生じた自律神経のアンバランスを元に戻すことは可能です。

 自分の方から積極的に作り出したストレスに対処することでストレスをコントロールし、
 少々のストレスでは揺さぶられない強い心身を作って健康を守る方法を紹介します。

 →カテゴリ:「ストレスマネージメント」

自律神経と概日リズム ~その症状は交感神経症状?副交感神経症状?~

 限界を超えたストレスを受けると自律神経がうまく変動できなり、病気になってしまいます。
 とくに戦うことも逃げることも出来ず、慢性化しやすい精神的ストレスは害が大きいです。
 →前記事:「ストレスと病気のなりたち ~ストレスは万病の元~」

 しかし、ストレスだけが自律神経を変動させる要因ではありません。
 自律神経は時間帯によっても、はたらきが強くなったり弱くなったり変動しています。

 ストレスが引き起こす症状の程度(強弱)は、常に一定ではないハズです。
 一日の中でも症状がマシな時間帯があったり、ひどくなる時間があるかと思われます。
 その時間帯によって、交感神経症状か?副交感神経症状か?の判断の目安になります。 

 活動モードの交感神経は、朝の起床後から昼間にかけて活発になります。
 これは身体活動・精神活動が増えてストレスが多くなる時間帯に対処するための反応です。

 緊張型頭痛や腰痛などの痛みの症状は、午後・夕方にかけて悪化しやすくなります。
 交感神経の高まる時間帯に悪化する症状は、交感神経のはたらき過ぎによる症状です。

 夜中から早朝は、交感神経のはたらきが弱まり、相対的に副交感神経が活発になってきます。
 就寝時に悪化するムズムズ脚や喘息などのアレルギーは、副交感神経症状だと言えます。

 関節リウマチや起立性調節障害など、午前中に調子が悪いのも副交感神経症状のひとつです。
 交感神経が弱って高まらないための相対的な副交感神経のはたらき過ぎによるものです。
 →記事:「朝起きられない、夜になると調子が良くなる ~副腎ホルモンと日内リズム~」

 このような交感神経・副交感神経のリズムを作り出しているのが 「体内時計」です。
 体内時計が狂ってしまっても自律神経のリズムが崩れて病気になってしまいます。

 逆に言えば、体内時計を正しくリセットするだけで改善する病気もあるということです。 
 生活のリズムが乱れている方、何かしらの病気を抱えている方、是非見直してみてください。
 →カテゴリ:「体内時計と自律神経」

姿勢と自律神経 ~体勢で変動する交感神経~

 立ち上がろうとして目の前が真っ黒になったり、立ちくらみしたことはありませんか(^^?
 お風呂の湯船から出るときや、長時間起立してるときに、気分が悪くなることがあります。
 そんなあなたは、自律神経のはたらきが弱いのかもしれません。
 →記事:「自律神経は2種類 ~交感神経と副交感神経~」

 自律神経のはたらきは、寝たり立ったり、身体の姿勢によっても変動します。
 自律神経(交感神経と副交感神経)のうち、姿勢によって変動するのは交感神経です。

 身体を起こして立っている姿勢では、交感神経のはたらきが活発になります。
 立つという姿勢は、さぁこれから積極的に行動を起こそう!というアクティブな体勢です。
 これから起こす行動に備えるために、活動モードの交感神経が活発になるのです。

 反対に、身体を横たえている姿勢では、交感神経のはたらきは弱くなります。
 そもそも私たちが寝転がるときは、ちょっと休憩したり、睡眠をとるときですよね。
 そんなときに交感神経がハッスルしたままだと、心身が休めないですもんね(^^;

 交感神経のはたらきは、立つ姿勢では活発になり、横になる姿勢では弱くなります。
 より活動的な姿勢になるにつれて、交感神経のはたらきは高まっていくのです。

 もし、これらの姿勢の状態に合わせて交感神経が変動できないと、トラブルが生じます。

 寝転んだり座った姿勢から立ち上がると、重力の影響で体内の血液が下がろうとします。
 このままだと脳への血流が不十分になり、いわゆる貧血(脳貧血)でクラ~っとなります(涙)

 貧血で倒れるのを防ぐため、脳への血流量を一定に保つはたらきをしてるのが交感神経です。

 交感神経が活発になると、心臓が速く脈打ち、血管がギュッと収縮して血圧が上がります。
 心拍数や血圧を上げることで、高い位置にある脳への血流量を保とうとしているのです。
 立った姿勢でも問題なく動けるのは、交感神経がしっかりはたらいてるおかげなのです^^

 急な立ち上がりの際、交感神経がリアルタイムで反応できず、活発になり損なったり、
 長時間の起立のときに、交感神経の活発な状態を維持できなくなると倒れてしまいます。

 交感神経のはたらきが弱いときに起こる症状は、なにも脳貧血ばかりではありません。
 就寝時の咳や、気管支喘息、心不全など、身体を横たえると悪化する症状がその例です。
 横になると悪化・起きると軽減する症状は、交感神経のはたらきが関係しているのです。

呼吸と自律神経 ~呼吸で変動する副交感神経~

 心臓の鼓動は、メトロノームのように規則正しく脈打っているワケではありません。
 たとえ安静にしているときでさえも、脈の打つ速さは常に変化して揺らいでいます。

 実際に、大きく息を吸ったり吐いたりしながら脈拍を確かめてみましょう。
 よ~く観察すると、息を吸うときは脈が速くなり、吐いてるときは脈が遅くなっているハズです!
 若くて健康な人ほど、呼吸に伴う心拍数の変動がハッキリ分かりやすいです^^

 息を吸ったり吐いたりする呼吸のリズムと自律神経とは、大きな関わりがあります。
 心拍数(脈拍数)は、自律神経のはたらきによって、速くなったり遅くなったり変化します。  
 →記事:「頻脈に効くツボ ~毎日ドキドキしてると、ときめかなくなります~」

 自律神経(交感神経と副交感神経)のうち、呼吸によって変動するのは副交感神経です。

 息を吐くと副交感神経のはたらきが高まって、心拍数が減少して脈が遅くなります。
 反対に、息を吸うと副交感神経のはたらきが抑えられ、心拍数が増加して脈が速くなります。

 そもそも自分の意思ではコントロールすることが出来ず、勝手にはたらく自律神経ですが、
 呼吸を意識的に行うことで、副交感神経のはたらきをある程度コントロールすることが出来ます。

 では、最も効率よく副交感神経のはたらき高めるには、どんな呼吸をすれば良いのでしょうか?

 それはズバリ! 10秒間で1回(1分間6呼吸回数)の腹式呼吸を繰り返すことです!
 1分間に6回ペースの呼吸を数分間繰り返すことで、副交感神経のはたらきが最も高まります。

 健康法のひとつに「呼吸法」というのがありますね。ヨガや瞑想でも呼吸が重視されています。
 呼吸法で息を吐くことを意識するのは、副交感神経と関係があるのかもしれませんね^^


 参考文献
 『自律神経と呼吸との関係(和久田).pdf』 聖隷クリストファー大学大学院 2010
 『呼吸の極意 心身を整える絶妙なしくみ』 永田晟 講談社 2012

副交感神経を高める方法 ~自然治癒力・抵抗力の高め方~

 自分の意志とは関係なく、生命活動を調節する神経を自律神経と言います。
 自律神経には、体内環境が正常の範囲内に収まるよう調節するはたらきがあります。
 この調節作用を、自然治癒力とか、抵抗力などとも言うことがあります。

 心身にストレスがかかると、自律神経(交感神経と副交感神経)の協調が崩れてしまいます。
 その結果として、様々な症状が出てきます。 →カテゴリ:「ストレスと自律神経」

 そこで、副交感神経のはたらきを高めて、自然治癒力を高める方法を紹介します。
 自律神経のはたらきを正常な状態に戻し、抵抗力を高めてくれます。

 この刺激法は、心身を休息モードにさせる副交感神経を高める方法です。
 ですから、一所懸命に集中しながら必死に刺激をしても効果が出ません(^^;
 音楽でも聴きながら、の~んびりと何気なしに刺激して下さい。

 ただし!喘息発作を起こしそうなときや、片頭痛の前兆を感じているときなど、
 副交感神経がはたらき過ぎてる状態のときには刺激しないで下さい。発作を誘発します。
 →カテゴリ:「副交感神経とアレルギー」

 【副交感神経を高める方法】
 「座った姿勢で」「息を吐く間だけ」「皮膚に心地よい刺激を与える」 だけです。
 とても簡単ですが、これらの3つの条件が全て整うことで、自然治癒力が高まります。
 この刺激法は本来身体に備わっている仕組みを利用した方法で、全身に作用します。
 
 まずは、出来るだけ静かで落ち着いた場所で、椅子やソファー、床などに座ってください。

 刺激する場所は、痛みやシビレ・麻痺が無いところであれば、どこでもOKです。
 肘から指先、膝から足先にかけてなど、手足の末端の皮膚の方が効果的です。
 たとえば、腕時計の文字盤の当たる場所の皮膚などが刺激しやすいかと思われます。

 息を吸うときは刺激を止めて、息を吐いてる間だけ刺激してください。
 指でトン♪トン♪トン♪と柔らかくタッピングするか、軽く優しく撫でたりさすったりしてください。

 これを10~20呼吸回数くらい繰り返します。

 なお、小さな貼る鍼、円皮針(えんぴしん)を貼った上から刺激を行うと、効果は倍増です!
 →カテゴリ:「円皮針の使い方」

 座って、息を吐いてる間だけ、優しく皮膚を刺激する。
 この刺激方法で、副交感神経が高まり、自律神経の調節力が良くなります。
 刺激をしてから効果が出るまで、だいたい5分ほどで遅くても10分後くらいです。

 たとえば、ギュッと緊張・収縮していた筋肉や血管がゆるんでポカポカ温かくなってきます。
 浅く速かった呼吸が深くゆっくりになったり、イライラしていた気分も落ち着いてきます。

 さて、本当に効果があるのか自分の身体で確かめてみましょう^^
 身体のどこかが痛い人は、刺激の前後で痛みの変化を比べてみてください。
 血圧が高めの人は、刺激の前後で血圧を計ってみてください。
 
 この刺激法以外にも、副交感神経のはたらきを高める方法を紹介しています。
 →記事:「呼吸と自律神経 ~呼吸で変動する副交感神経~」

 参考文献
 『臨床鍼灸学を拓く第2版』 医歯薬出版 西条一止 2013

ストレスマネージメントの方法 ~ストレスは心と身体を蝕む~

 現代社会は、ストレス社会だと言われていますね。
 ストレスを受けた脳は、交感神経や副交感神経などを介して、ストレスに抵抗しようとします。
 しかしストレスに対してうまく対処できなかった場合、心身の健康は害されてしまいます。

 ストレスから逃れたり、克服することが出来れば、心身は自然に回復して行きます。
 ストレスでダメージを受けた脳は、休息することで、以前よりも丈夫に修復されるからです。
 ちょっとしたストレスを与えてそこから回復することで、脳が鍛えられ心身が強くなるのです。

 私たちが社会に適応し人間として成長していくには、適度なストレスが欠かせません。
 しかし慢性的なストレスが続き、十分に休息する時間がないと脳が回復出来なくなります。
 このような状態が続くと、だんだんとストレスに打たれ弱くなってくるのです。
 →前記事:「ストレスと病気のなりたち ~ストレスは万病の元~」

 病気になるのは 「身体」 だけではありません。 心と身体は、つながっています。
 回復できない慢性的なストレスは、脳のはたらきである 「心」 「精神」も蝕んでしまいます。
 漠然とした不安や恐怖を引き起こし、「パニック障害」 や 「神経症」、「うつ病」 などを招くのです。

 そこで、ストレスに打たれ強くなり、心身の健康を回復・増進させる方法を紹介します。
 脳を鍛えて心身を強くして、ストレスに負けなくする方法とは、ズバリ 「運動」 です。

 運動で心身を鍛える??精神論ですかっ!?
 いえいえ、違います。私は、根性とか気合いなどとは、ほど遠い人間なのです(^^;

 では何故「運動」が、脳を鍛えストレスに強い心身を作るのかご説明しましょう。

 →次記事:「ストレスに強い心身の作り方 ~運動は「脳トレ」です~」

 オススメ文献
 『脳を鍛えるには運動しかない!-最新科学でわかった脳細胞の増やし方』
 ジョン・J.レイティー/エリック・ヘイガーマン 日本放送出版協会 2009

ストレスに強い心身の作り方 ~運動は「脳トレ」です~

 脳を鍛えてストレスに打たれ強くなり、心身を健やかにする方法は、「運動」 です。
 →前記事:「ストレスマネージメントの方法 ~ストレスは心と身体を蝕む~」

 実は、運動そのものは、ストレスなのです。
 「運動」というストレスによって、筋肉だけでなく、脳も少々ダメージを受けてしまいます。
 しかし、運動をした後で脳のダメージが回復される際、以前よりも脳が丈夫に修復されます。
 運動というストレスで脳を鍛えることで、心身の適応能力を高め、ストレスに強くなるのです!

 ストレスを受けたとき、胸がドキドキしたり、呼吸が速くなったり、筋肉が緊張してきますよね。
 それらは、危険(ストレス源)に集中して、次の行動(攻撃・逃避)を起こすための反応です。
 本来、戦ったり、逃げたり、身体を動かすことがストレスに対処する方法なのです。

 運動をすることで高まるのは、筋肉や心肺機能などの、身体能力だけではありません。
 身体と心(脳)は、つながっているので、運動をすれば心の状態も変わります。
 運動によって肉体的ストレスに強くなった脳は、精神的ストレスに対しても強くなります。

 運動を始めた頃は、少し動いただけで動悸や息切れがしたり、筋肉痛になったりします。
 しかし、運動を続けていると、身体と脳が鍛えられ、それほど苦痛に感じなくなってきます。
 それと同時に、少々のストレスでは、自律神経やホルモンが過剰に反応しなくなるのです!

 自律神経が過剰反応しなくなれば、少々のストレスでも症状が悪化しなくなります。
 船が大きくなれば、多少の波が来ても揺さぶられなくなるのと同じです。
 運動によって自律神経が安定し、肉体的・精神的ストレスにも打たれ強くなるのです。
 →記事:「うつに効く運動! ~運動は強力な抗うつ剤~」

 そして、ちょっとした刺激でも痛みとして感じてしまう 「慢性的痛」 にも効果があります。
 →カテゴリ:「ストップ!慢性痛」

 運動が、心身を害するストレスと大きく異なるのは、自分で運動量を調節できる点です。
 運動の強度や時間、頻度を自分で決めることにより、脳に適度なストレスを作り出せます。
 また、運動をしない日を決めることで、脳が回復して鍛えられる時間を設けることが出来ます。
 運動というストレスをコントロール出来るので、ストレスマネジメントの自信にもつながります。
 一方的な受け身になり、逃げることも出来ない慢性的な有害ストレスとは、全く異なるのです。

 では、脳を鍛え、ストレスに強い心身を作るには、どのような運動を行えば良いのでしょうか。
 →次記事:「脳と心身、自律神経を鍛える運動 ~楽しく続けよう!フィットネス~」

 オススメ文献
 『脳を鍛えるには運動しかない!-最新科学でわかった脳細胞の増やし方』
 ジョン・J.レイティー/エリック・ヘイガーマン 日本放送出版協会 2009

脳と心と身体と自律神経を鍛える運動 ~楽しく続けよう!フィットネス~

 運動によって脳が鍛えられ、少々のストレスでは動じない、強い心身が作られます。
 脳-自律神経・内分泌・免疫が安定するので、ストレスに対して強くなります。
 では、そのためには、どのような運動を行えば良いのでしょうか。
 →前記事:「ストレスに強い心身の作り方 ~運動は「脳トレ」です~」

 脳と心身を鍛えて、ストレスや病気に強くなるための運動方法は、「有酸素運動」です。
 早足のウォーキング、自転車こぎ、水泳、縄跳び、ダンス、エアロビクスなど、なんでもOKです。
 呼吸を止めずに長時間続けられる運動が、「有酸素運動」です。

 心身を鍛える運動量の目安となるのは、「心拍数」です。
 心拍数とは、心臓が1分間にドキドキする回数です。健康な心臓なら、心拍数=脈拍数です。
 腕時計を見ながら1分間、手首の脈拍数を数えるか、30秒の脈拍数を2倍してください。

 運動習慣がない人にとっては、出来れば運動は少ない方がいいハズですよね(^^;
 最小限の努力で、最大の効果を得るには、これらの3条件をすべて満たす運動量が必要です。

 【頻度】 週4日以上 (連続4日より、1日おきの方がベターです)
 【時間】 毎回、最短でも30分間以上 (10分ほどすると、全身が軽く汗ばんできます)
 【強度】 運動中、常に最大心拍数の60%を維持 (目標心拍数値は下の表をご覧ください)
 
 3つの条件さえ満たせば、競技の種類や運動方法は問いません。
 必ずウォーミングアップとクールダウンの時間は、別に設けてくださいね。

 最も大切なのは、心拍数を目標値まで上げて、そのまま一定の時間を保つことです。

 たとえ、運動をする頻度や時間が少なくても、めざましい効果があります。
 どんなに少しの運動量でも、継続することが最も大切です。
 目標を達成できなくても、落ち込まないでくださいね。

 脳を鍛えるには、適度な運動(ストレス)と回復するための時間が必要です。
 最初から強い運動をしたり、毎日運動を行って、悪いストレスにならないようにご注意ください。

 とくに普段から運動をしていない人は、頑張りすぎないようにしてください(^^;
 自分の身体と相談しながら、少しずつ運動量を増やして目標に近づけてくださいね。
 長続きさせるためにも、楽しめる運動方法にしましょうね。

 ストレスが解消され、心身とも健やかになりますように!

運動強度


 オススメ文献
 『脳を鍛えるには運動しかない!-最新科学でわかった脳細胞の増やし方』
 ジョン・J.レイティー/エリック・ヘイガーマン 日本放送出版協会 2009

赤ちゃん・子どもの昼夜逆転の直し方 ~昼は明るく&夜は暗く~

 夜になったら眠たくなって、寝ついたらグッスリ朝まで目が覚めない。
 大人ではそうかも知れませんが、赤ちゃんや小さな子どもさんの場合では異なります。
 いや、大人でも睡眠中に、眠りが浅くなったり、深くなったりのリズムがあるのです。
 眠りの浅いレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠というリズムです。

 レム睡眠-ノンレム睡眠の眠りのサイクルは、大人では約90分だと言われています。
 しかし、赤ちゃんでは40~50分、2歳児では75分、5歳児で84分くらいが平均です。
 赤ちゃんの場合、1時間おきに目が覚めるのは正常なことなので全く心配ありません。

 寝ることは、赤ちゃんの仕事のひとつです。
 生まれてすぐのころは、昼も夜も何の脈絡もなく、1日中、寝たり起きたりしています。
 しかし、生後2~3ヶ月頃から、だんだんと睡眠のリズムが出来てきます。
 昼間は起きている時間が長くなり、夜は寝ている時間が多くなってきます。
  
 問題は、昼夜のリズムが身に付かず、赤ちゃんが昼夜逆転の生活になってしまうことです。
 昼夜逆転の生活の直し方は、子ども・大人も共通です。
 →記事:「体内時計を正しくリセット! ~慢性時差ボケ・昼夜逆転の直し方~」

 ここでは、赤ちゃんや子どものための昼夜逆転の直し方を紹介します。

 子どもでは、心身とも元気に活動するためには、10時間以上の睡眠が必要です。

 1.起床は、朝6~7時の一定時刻に起こしてください。
 2.起きたらカーテンや窓を開けて、日光浴させてください。
 3.朝食や歯磨きなど、朝の儀式を習慣づけてください。
 4.日中に寝ているときでも暗くせず、自然光や蛍光灯で室内を明るく保ってください。
 5.身体を適度に疲れさせるため、午後3時以降に運動遊びをシッカリさせてください。
 6.夕方以降は、テレビやパソコンなど明るい画面や照明を見させないでください。
 7.夕食は、夜6時(遅くとも7時)には摂らせてください。
 8.就寝は、夜8時(遅くとも9時)には寝かしつけてください。
 9.夜中に起きてしまったり、あやすときも、照明をつけないこと。

 日中に赤ちゃんが寝ているとき、光がまぶしいだろうとの親心で暗くしてあげますよね。
 残念ながら、実はその行為が、赤ちゃんの体内時計を狂わせているのです。
 室内の明るさは、外の自然の明るさに合わせてあげるのが一番です。
 冬は暗くなるのが早いので、その時間帯に合わせて部屋の明かりを調節してあげてください。 
 赤ちゃんも自然のリズムの中で育ててあげてくださいね。

 オススメ文献
 『体内時計の謎に迫る』 大塚邦明 技術評論社 2012
 『「夜ふかし」の脳科学』 神山潤 中公新書ラクレ 2005
 『睡眠はコントロールできる』 遠藤拓郎 メディアファクトリー新書 2010
 『100歳を可能にする時間医学』 大塚邦明 NTT出版 2010
 『体内時計のふしぎ』 明石真 光文社新書 2013
 『ブルーライト体内時計への脅威』 坪田一男 集英社新書 2013

体内時計を正しくリセット! ~慢性時差ボケ・昼夜逆転の直し方~

 人間の体内時計は、朝に起きて夜に寝るという生活を送ることで正しく作動し、
 自律神経・ホルモン・免疫のはたらきが最も良い状態を保てる仕組みになっています。
 →前記事:「体内時計の周期を調節する光 ~体内時計が狂いやすい現代生活~」

 たとえ睡眠時間を十分に確保しても、夜更かし朝寝坊や昼夜逆転生活では健康を損ねます。
 いくらツボ刺激などの治療をしても、体内時計が狂っていると病気は治りにくいのです。
 どのような病気や症状を改善させるにも、体内時計を正しく作動させることが重要なのです。

 それでは、体内時計をリセットして生体リズムを正し、健康を回復させる方法を紹介します。

 【起床方法】
 起床時間は毎朝同じ時刻にしてください。就寝時間は少々前後しても構いません。
 目覚まし時計などで起きたら、コップ1杯以上の水をゴクゴク飲んでください。
 枕元にペットボトルの水を置いておくと良いです。もう二度寝は出来なくなります(^^;

 そしてすかさず、カーテンと窓を全開して、空を見上げて朝日を浴びてください。
 光を浴びることで、地球の周期よりも長い体内時計が、24時間にリセットされます。

 【朝の儀式】
 洗顔や歯磨き、ヘアセット、化粧、体操、散歩などの「朝の儀式」を行ってください。
 五感を刺激することで、今日一日活動できる体調(交感神経優位)になります。
 グレープフルーツの香りをかぐと交感神経のはたらきが高まり、心身がシャキッとします。

 【夜間は暗く】
 夜間に光を浴びると体内時計がズレて、身体はまだ昼間だと錯覚して寝つきにくくなります。
 夕方以降は照明を落とし、テレビやケータイ、パソコンの画面を見ないようにしましょう。
 見たい番組は録画して、ネットやゲームは、翌朝に楽しみましょう。

 【就寝前の儀式】
 就寝直前に食事、運動、入浴をすると体温が上がって寝つきが悪くなってしまいます。
 食事は就寝時刻の3時間前、運動は2時間前、入浴は1時間前までに済ませてください。
 そうすると就寝時刻くらいに体温が下がり始め、自然な眠りが訪れやすくなります。

 【寝室の環境】
 たとえ豆電球のような弱い光を長時間浴びていると、体内時計が狂ってしまいます。
 とくに青色の光(昼光色)は、強力に体内時計に影響します。
 静かな部屋を寝室に選び、完全に消灯して、遮光カーテンなどで真っ暗にしてください。
 アイマスクや耳栓などのアイテムも助けになりますよ。

 【自己暗示】
 そして寝る前には、「明日の朝は、何時に起きるぞ!」と自分に言い聞かせてから寝ましょう。
 こんなことで起きられるの?とお思いでしょうが、自己暗示の一種です。
 大事なイベントのある日は、目覚まし時計が鳴る前に、自然と起きられるでしょ(^^?

 毎日の早起きで体内時計をリセットして、あなたの抵抗力・免疫力がアップしますように!


 オススメ文献
 『体内時計の謎に迫る』 大塚邦明 技術評論社 2012
 『「夜ふかし」の脳科学』 神山潤 中公新書ラクレ 2005
 『睡眠はコントロールできる』 遠藤拓郎 メディアファクトリー新書 2010
 『100歳を可能にする時間医学』 大塚邦明 NTT出版 2010
 『体内時計のふしぎ』 明石真 光文社新書 2013
 『ブルーライト体内時計への脅威』 坪田一男 集英社新書 2013

体内時計の周期を調節する光 ~体内時計が狂いやすい現代生活~

 体内時計は、自律神経やホルモン、免疫のはたらきをコントロールしています。
 体内時計が実際の時間とズレてしまうと、これらのはたらきが異常を来します。
 抵抗力・免疫力が低下してしまい、さまざまな病気の原因となってしまうのです。
 →前記事:「自律神経と体内時計 ~生活リズムの乱れが病気の引き金~」

 では、どのような生活習慣によって体内時計は狂ってしまうのでしょうか?

 ご存じの通り、1日は24時間です。これは地球の自転周期が24時間だからです。
 しかし、体内時計の周期は、1日24時間よりもちょっと長いのです。
 体内時計は、何もしないで放っておくと、毎日ちょっとずつズレて遅くなるのです。

 体内時計の周期を短くリセットしたり、さらに遅延させてしまう要因は「光」です。
 太陽光や蛍光灯などの照明、テレビ・パソコン・ケータイ画面などの光です。

 朝に光を浴びると、体内時計が24時間にリセットされ、地球時間と同期します。
 
 朝寝坊して、このタイミングに光を浴び損ねると、体内時計がズレたままになってしまいます。
 すると、眠たくなる時間がズレて、夜更かしするようになってしまいます。

 さらに、夜間に光を浴びてしまうと、体内時計がさらに遅延してしまいます。
 ますます自然な眠りが訪れず、さらに夜更かし、朝寝坊をするようになります。

 この悪循環の行き着く先は、昼夜逆転生活や、慢性時差ボケによるさまざまな病気です。
 体内時計が狂うと、自律神経やホルモン・免疫のリズムが崩れて、病気になります。

 夜の繁華街や、深夜のコンビニ、パソコン・ケータイなど、夜の生活は光にあふれています。
 夜勤や交代制の仕事で、否応なく夜間も明るい環境で働かざるを得ない場合もあります。
 昼夜を問わず快適な生活を送れることの代償は、決して小さくないのかもしれません。

 →次記事:「体内時計を正しくリセット! ~慢性時差ボケ・昼夜逆転の直し方~」


 オススメ文献
 『体内時計の謎に迫る』 大塚邦明 技術評論社 2012
 『「夜ふかし」の脳科学』 神山潤 中公新書ラクレ 2005
 『睡眠はコントロールできる』 遠藤拓郎 メディアファクトリー新書 2010
 『100歳を可能にする時間医学』 大塚邦明 NTT出版 2010
 『体内時計のふしぎ』 明石真 光文社新書 2013
 『ブルーライト体内時計への脅威』 坪田一男 集英社新書 2013

自律神経と体内時計 ~生活リズムの乱れが病気の引き金~

 夜になると眠たくなって、朝になったら目が覚める。
 もちろん、時計を見て、寝起きする時間を規則正しく決めている人もいるでしょう。
 しかし時計を見なくても、生まれながらにして、身体には生活のリズムが備わっています。

 そのリズムを作り出しているのが、「体内時計」です。
 お腹が空いてきたから、そろそろお昼どき?という腹時計も、体内時計のひとつです(^^;

 体内時計は、時計細胞という細胞が、そのリズムを刻んでいます。
 脳をはじめ、心臓や肝臓、腎臓、皮膚・粘膜など、ほとんどの場所に存在します。

 脳の視床下部という場所にあるのが「親時計」です。
 光や匂い、音、味、痛みなど、あらゆる刺激・ストレスの情報を、親時計が受け取ります。
 刺激を受けた親時計は、交感神経や副腎皮質ホルモンなどの有線・無線の連絡網を用いて、
 時刻を告げる信号を、各臓器の「子時計」に送っています。

 日中に活発な交感神経や、夜間に活発な副交感神経も、体内時計によって調節されています。 
 自律神経のみならず、副腎・甲状腺などのホルモン、免疫(白血球)も同様です。
 体内時計は、自律神経・内分泌・免疫系のすべてをコントロールしているのです。
 →記事:「自律神経のリズム ~その症状は交感神経症状?副交感神経症状?~」

 腕時計であれば、時刻がズレていたら、ネジを巻いて時間を合わせれば済む話です。
 しかし体内時計は、現代の普通の生活をしているだけで、ズレて遅れてきます。

 もし体内時計が狂うと、自律神経やホルモン、免疫などのはたらきに異常が起こります。
 生体リズムの乱れが、睡眠障害や食欲不振、疲労感、イライラなどの心身の症状をはじめ、
 肥満や高血圧、糖尿病、骨粗鬆症などの生活習慣病の引き金になってしまうのです。

 では、どのような生活習慣によって体内時計は狂ってしまうのでしょうか。

 →次記事:「体内時計の周期を調節する光 ~体内時計が狂いやすい現代生活~」


 オススメ文献
 『体内時計の謎に迫る』 大塚邦明 技術評論社 2012
 『「夜ふかし」の脳科学』 神山潤 中公新書ラクレ 2005
 『睡眠はコントロールできる』 遠藤拓郎 メディアファクトリー新書 2010
 『100歳を可能にする時間医学』 大塚邦明 NTT出版 2010
 『体内時計のふしぎ』 明石真 光文社新書 2013
 『ブルーライト体内時計への脅威』 坪田一男 集英社新書 2013
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

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