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副交感神経とアレルギー ~アレルギー症状は副交感神経のはたらき過ぎ~

 アレルギー症状といえば、どんな症状を思い浮かべますか?
 かゆみや蕁麻疹、鼻水・鼻づまり、むくみや充血などが、よく知られた症状かもしれませんね。

 そんなアレルギー症状は自律神経から見ると、副交感神経のはたらき過ぎによる症状です。

 副交感神経には、体内に侵入する異物を排泄して、身体を防御するはたらきがあります。
 風邪ウイルスなどの病原体や、傷んだ食べ物、毒物などから身体を守ろうとします。
 →カテゴリ:「自律神経のはたらき」

 副交感神経が活発になると、涙や鼻粘液、胃液・腸液などを分泌させて異物を洗い流したり、
 胃腸や気管支を活発に動かして異物の侵入を阻止・排出を促して、身体を防御しようとします。
 排泄の際に、涙や鼻水・くしゃみ、吐き気・嘔吐、腹痛、下痢、湿疹などの症状が出て来ます。

 また、副交感神経が活発になると、血管の収縮・緊張がゆるんで、血管が広がってきます。
 寝るときに手足の指先がポカポカ温かいのは、副交感神経のはたらきが活発な証拠です。

 これらの副交感神経のはたらきが過剰になっている状態が、アレルギー反応です。
 有害ではない異物に対して過剰防衛を起こして生じる不快な症状がアレルギー症状です。

 激しいアレルギー症状では、血管が広がりすぎて血圧が急低下して、立ちくらみ・意識障害、
 血管から水分が漏出して皮膚や粘膜がむくみ、気道もパンパンに腫れて呼吸困難になるなど
 命に関わる症状さえ出て来てしまいます。

 そんな副交感神経のはたらき過ぎであるアレルギー症状を、ツボ刺激で改善させましょう!
 →次記事:「アレルギーに効くツボ ~薬指を刺激!~」
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アレルギーに効くツボ ~薬指を刺激!~ 

 アレルギー症状には、鼻水・くしゃみ、腹痛・下痢、湿疹、浮腫など、いろいろあります。
 このようなアレルギー症状は、副交感神経の過剰防衛反応によって起こる症状です。
 →前記事:「副交感神経とアレルギー ~アレルギー症状は副交感神経のはたらき過ぎ~」
 
 副交感神経のはたらき過ぎであるアレルギー症状に効くツボは、手足の薬指H5・F5です。
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針・ピソマを貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 手足の薬指のツボは、全身の副交感神経のはたらき過ぎを抑える効果があります。
 アレルギー症状の出ている患部の場所がどこであろうと、薬指のツボで構いません。
 症状の軽重に合わせて、刺激をするツボの数(4~1カ所)を加減してください。

 なお、「薬指は交感神経を刺激するから良くない」 という情報は誤りです。
 誤った情報を発信してしまった某先生方も、現在では薬指も積極的に刺激しています。
 →記事:「副交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボ ~心身に喝!を入れます~」

 アレルギー症状は、身体の防御システムの過剰な反応、いわば暴走です。
 防御システムには自律神経系(副交感神経/交感神経)のほかに、免疫系もあります。
 この免疫系の異常亢進が、裏で糸を引いて副交感神経を操っているアレルギーの黒幕です!

 免疫を亢進させる要因を減らし、免疫を制御する能力を高めてアレルギーを根治させましょう!
 →カテゴリ:「◆免疫のはたらきと炎症」

植物油・糖質をやめてアレルギーを治す!

 アレルギーを治すには、外の異物と体内との境界(皮膚・鼻のど・腸)を守ることが大切です。
 そして、アレルギーを助長・慢性化させてしまう食事を改善することも重要です。

 私たちの肉体は、これまで口にしてきた食べ物によって成り立っています。
 あなたが食べてきたスイーツやスナック菓子、清涼飲料水が、血となり肉となっています。

 アレルギー疾患の急増には、もちろん環境汚染・アレルゲンの増加もあります。
 そして食事の内容も、アレルギー症状が増悪してしまう大きな原因のひとつなのです。

 アレルギー症状を悪化させてしまう食事とは、植物油(サラダ油)と、糖質です。
 糖質と植物油の組み合わせである菓子類やスイーツ、揚げ物は、アレルギーには最悪です。

 【植物油・サラダ油を代える】
 サラダ油は、ほとんどたいていの加工食品に含まれています。
 ポテチなどのスナック菓子や、天ぷらフライなどの揚げ物、マーガリンを使った菓子パン、
 インスタント麺、レトルト食品など、サラダ油を使っていない加工食品を探すのは難しいです。 

 ステロイド剤などのアレルギー治療薬は、植物油(オメガ6)由来の物質を邪魔する薬です。
 逆に言えば、植物油の摂りすぎが、アレルギー・炎症を悪化・慢性化させているのです。
 サラダ油を、シソ油・エゴマ油に代え、魚を積極的に食べて、アレルギーを改善させましょう。
 →カテゴリ:「脂肪と炎症・アレルギー」

 【糖質の摂取をやめる】
 こんな食品にまで砂糖が入ってるの!?と思うくらい、加工食品は砂糖にまみれています。
 そして現代の食事は、ごはんやパン、麺類などが糖質が中心になっています。
 おにぎりや菓子パンだけで食事を済ませることも少なくないのではないでしょうか。

 砂糖や米・小麦・芋類などの糖質の摂り過ぎも、アレルギー症状を悪化させます。
 血糖値の乱高下が副腎機能を低下させ、炎症を慢性化させてしまうからです。
 →カテゴリ:「副腎疲労とアレルギー」

 アレルギー症状でお困りの人は、出来るだけ植物油と糖質を摂らないように心がけましょう。

 →次記事:「早起き&有酸素運動でアレルギーを治す!」

口腔・鼻腔・咽頭のトラブルが全身の炎症レベル・免疫異常を促す!

 風が吹けば桶屋が儲かる。
 非常に複雑な人体のシステムは、思いもしない小さな事が大きな影響を与えることがあります。
 病原体やガン細胞などから身体を守る防御システムである 「免疫」 もまた然りです。

 免疫は病原体やガン細胞など害を及ぼす異物を 「炎症」 という方法で処理します。
 病原体を道連れに自爆したり、変性した細胞を破壊するなど犠牲を払って命を守っています。

 そんな免疫システムは、促進と抑制、アクセルとブレーキのバランスで成り立っています。
 免疫が亢進すると炎症が強くなり、免疫が抑制されると炎症が鎮まります。

 過剰な炎症を起こさないよう、免疫を適度に抑制させるのが、腸内細菌叢の役割のひとつです。
 免疫を制御できないと、アレルギー・自己免疫疾患などの免疫異常を発症することがあります。
 →カテゴリ:「腸内細菌と免疫異常」

 そして、免疫を促進させる要因には、細菌やウイルスなどの病原体への感染があります。

 体内に侵入する病原体・感染した細胞を排除するため、免疫は活発になります。
 往々にして免疫は亢進しやすく、患部の病巣だけでなく全身に過剰な炎症を引き起こします。

 たとえば風邪(上気道感染症)では鼻・のど以外にも、発熱や関節痛などの炎症も起きます。
 感染症をキッカケに持病が悪化・再燃してしまうのは、免疫の異常亢進によるものです。

 風邪など自覚症状のある感染症であれば、休息するなど対処法があるかもしれません。
 しかし自覚症状のあまり無い感染が、全身の免疫異常・炎症を促す原因になり得ます。

 ある臓器の小さな感染症・炎症が、離れた別の臓器の病気を引き起こすことがあるのです。
 このような病気のメカニズムを 「病巣感染症」・「病巣疾患」 などと言います。

 そんな病巣感染症を引き起こしやすい臓器は、歯・歯肉、副鼻腔、咽頭・扁桃 などです。
 →カテゴリ:「副鼻腔炎・蓄膿症」   →カテゴリ:「扁桃炎・扁桃肥大」
 →カテゴリ:「上咽頭炎・鼻咽腔炎」

 これらの臓器の炎症が、たとえば腸や皮膚、血管、関節などの炎症・病気を引き起こします。
 病巣感染症の場合、症状が出ている臓器ばかりを治療しても、完治しにくいのです。

 限られた場所の感染病巣は、どのようにして他の臓器に悪影響を与えるのでしょうか?

 →次記事:「病巣感染症で全身の炎症レベルが上昇! ~病原体が腸壁・血管から侵入~」


 参考文献
 『腎臓病を治す本 専門医が教える「根治のための治療法」と「生活習慣」』 堀田修 2012
 『病気が治る鼻うがい健康法 体の不調は慢性上咽頭炎がつくる 』 堀田修 2011
 『扁桃とその病気 二つの顔を持つ臓器』 形浦昭克 南山堂 2005

病巣感染症で全身の炎症レベルが上昇! ~病原体が腸壁・血管から侵入~

 歯・歯肉、副鼻腔、咽頭・扁桃などの小さな炎症が、他の臓器の病気を招くことがあります。
 虫歯・歯周病、副鼻腔炎、上咽頭炎、扁桃炎などが、ほかの病気の原因になるのです。
 このような病気のメカニズムを 「病巣感染症(病巣疾患)」 と言います。
 →前記事:「口腔・鼻腔・咽頭のトラブルが全身の炎症・免疫異常を促す!」

 たとえば骨・関節(関節リウマチ、胸肋鎖骨過形成症) や腎臓(IgA腎症)、皮膚(掌跡嚢胞症)、
 心臓・血管(心内膜炎・アレルギー性紫斑病)などの病気が、病巣感染症の代表的なものです。

 病巣感染症が、どこの臓器にどのような病気を引き起こすのかは、人それぞれ異なります。
 特定の病気を引き起こすのではなく、炎症が促進されて何らかの病気に罹りやすくなるのです。

 原因と結果(病巣と病気)が直接的で無いため、病巣感染症は注目されていませんでした。
 しかし、そのメカニズムが少しずつ解明されてきたことで、事の重大性が分かってきました。

 限局した病巣が、ほかの離れた臓器の病気を引き起こす経路は、「腸壁」・「血管」 です。

 口腔・鼻腔・咽頭などの病巣で活動している病原体やその死骸・代謝産物・毒素などが
 病巣の血管や腸壁から体内に侵入し、それを免疫(白血球)が攻撃して炎症が起きるのです。

 炎症そのものは、異物を攻撃・破壊、そして組織の修復に必要な正常な反応です。
 しかし慢性化すると破壊された組織の修復・回復が追いつかず、病気が引き起こされます。

 たとえば、歯周病で脆くなった歯肉などの血管から、直接的に歯周病菌が血中に侵入したり、
 飲み込んだ歯周病菌が腸壁の透過性を増大させ、腸壁から血中に侵入して全身を巡ります。
 →カテゴリ:「腸内細菌と免疫異常」

 歯周病菌と免疫の戦闘が血管で勃発すれば、血管炎や動脈硬化が引き起こされます。
 →外部リンク:「歯周病が全身に及ぼす悪影響の新たなメカニズムを解明!新潟大学」(PDF)

 病巣感染症は、免疫を促進させ、全身の炎症レベルを上昇させて病気を引き起こすのです。

 アレルギー・自己免疫疾患などの免疫異常や、何かしらの慢性炎症性疾患でお悩みの方は
 虫歯や歯周病、副鼻腔炎、上咽頭炎・扁桃炎などの病気が隠れてないか診てもらってください。
 →カテゴリ:「副鼻腔炎・蓄膿症」   →カテゴリ:「扁桃炎・扁桃肥大」
 →カテゴリ:「上咽頭炎・鼻咽腔炎」


 参考文献
 『腎臓病を治す本 専門医が教える「根治のための治療法」と「生活習慣」』 堀田修 2012
 『病気が治る鼻うがい健康法 体の不調は慢性上咽頭炎がつくる 』 堀田修 2011
 『扁桃とその病気 二つの顔を持つ臓器』 形浦昭克 南山堂 2005

金属アレルギーと慢性炎症 ~歯科金属が慢性炎症の原因に~

 ピアスしてたら、耳がただれてきた…。
 そんなあなたは金属アレルギーかもしれません。

 金属アレルギーは、金属そのものに問題があるワケではありません。
 汗などに溶け出た極微量の金属イオンが人体のタンパク質と結合してアレルゲンとなるのです。
 防衛システムである免疫(白血球)が、そのアレルゲンを排除する際に炎症が生じます。

 ニッケル・クロム・コバルト・亜鉛・金・銀・銅・水銀・スズ・パラジウム・イリジウム・アルミニウム
 などの金属が、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。

 アクセサリによる金属アレルギーでは、金属が接触している場所を中心に炎症が起こります。
 炎症の範囲が限られているので原因を特定しやすく、対処法(アクセサリを外す)も簡単です。
 たとえば炎症部位が首ならネックレス、お腹ではズボン・ベルトのバックルなどが疑われます。

 しかし自分で気づかず金属アレルギーになり、あちこちで炎症を起こすことがあります。
 そんな、かくれ金属アレルギーになりやすいのが、口腔内にある 「歯科金属」 です。

 具体的には、差し歯・被せ歯(クラウン)や詰め物・充填物などに使用されている金属です。
 たいていの歯科金属は、数種類の金属から成る合金で出来ています。

 口腔内は、唾液や細菌・食品の酸などで、金属が非常に溶け出しやすい状態になっています。
 歯科金属アレルギーで、金属が接触する口腔内に症状が出るのは、たかだか数%です。

 しかも、歯科金属を入れて直ぐにアレルギー症状が出るとは限りません。
 溶出した金属イオンは、口腔粘膜や消化管から吸収され、血流に乗って全身を巡ります。
 年単位で徐々にジワジワ溶け出して、その人の許容限界を超えたときに発症するのです。

 ほとんどの場合、口腔と離れた別の臓器(主に皮膚)に、アレルギー症状が出てきます。
 たとえば掌蹠膿疱症のように、手足の皮膚に慢性湿疹・皮膚炎を起こすこともあります。
 手足の症状が、まさか口腔内の金属アレルギーが原因とは思わないですよね(^^;

 歯科金属による金属アレルギーを発症する割合は、20人に1人くらいだと言われています。
 しかし何らかのアレルギー持ちの人に限っては、発症率が数倍に跳ね上がります。

 あなたがお困りのアレルギー症状・慢性炎症は、金属アレルギーが原因かもしれません。
 心当たりがある人は、金属アレルギーに詳しい皮膚科などでパッチテストを受けてみてください。


 参考文献
 『Dr.菊池の金属アレルギー診察室』 菊池新 東京堂出版 2012
 『金属アレルギーと歯科治療』 吉川涼一 現代書林 2007

免疫異常とアレルギー・自己免疫疾患 ~炎症をコントロール出来ない~

 「免疫力」 を高める。
 免疫という言葉が、最近では一般によく知られるようになりました。

 「免疫」 とは、血液中の細胞 「白血球」 が担う、身体を守るシステムのことです。
 白血球が血流に乗って全身をパトールして、発見した異物を排除するはたらきです。
 異物とは、外部から体内に侵入する病原体や毒素、体内で発生したガン細胞などです。

 白血球が異物を排除する際、「炎症」 という形で異物を処理します。
 風邪でノドが腫れたり(咽頭炎)、鼻水が出たり(鼻炎)、お腹が痛くなったり(胃腸炎)。
 炎症は、異物(風邪の場合はウイルス)と白血球が戦っている姿なのです。

 不快な症状が伴いますが、炎症が起きることは、必ずしも悪いことではありません。
 炎症は、異物を攻撃・破壊・無毒化して、壊れた身体の修復を促す必要不可欠な現象です。

 必要なときに炎症を起こし、不必要になったら炎症を止めることが出来る。
 炎症をコントロールする能力の高い状態が、「免疫力が高い」 と言えるかと思われます。

 そんな免疫(炎症)が悪玉になるのは、異物処理が終わっても炎症が止められなかったり、
 無害な異物にまで攻撃を仕掛けて排除したり、自分の正常な細胞をも破壊するときです。

 花粉症や食物アレルギーなど、無害な異物を攻撃してしまう病気が 「アレルギー疾患」
 クローン病や潰瘍性大腸炎など、自分の腸内細菌を攻撃する病気が 「炎症性腸疾患」
 関節リウマチや多発性硬化症など、自分の身体を破壊する病気が 「自己免疫疾患」

 戦前の日本では、このような免疫の異常による病気は非常に稀なものでした。
 しかし現代では、アレルギー疾患・自己免疫疾患は増加の一途を辿っています。
 一体、何が変わってしまったことが免疫異常の原因なのでしょうか?

 →次記事:「衛生仮説とアレルギー疾患・自己免疫疾患 ~豊かな国の免疫異常~」

衛生仮説とアレルギー疾患・自己免疫疾患 ~豊かな国の免疫異常~

 アレルギー疾患・自己免疫疾患は、本来は身体を守る役割の免疫の異常による病気です。
 →前記事:「免疫異常とアレルギー・自己免疫疾患 ~炎症をコントロール出来ない~」

 免疫異常によるアレルギー疾患・自己免疫疾患は、古くは欧米の富裕層に多い病気でした。
 日本でも戦後、生活が豊かになるにつれてアレルギー・自己免疫疾患が増え始めました。

 経済状況が良くないと言われる日本であっても、世界から見れば非常に裕福な国です。
 発展の代償に増加したアレルギー・自己免疫疾患の原因は、一体何なのでしょうか?

 裕福な国では、上水道の完備で安全な水を飲め、下水道の普及で水洗トイレで用を足せます。
 美味しい肉や、虫食いのない野菜、保存性の高い加工食品をいつでも食べることが出来ます。
 そして病気になれば、すぐに医療を受けることが出来ます。非常に快適で便利な生活環境です。

 一方で、公衆衛生が発達していない国や地域では、その真逆に近い生活環境です。

 消毒されていない河川の水や井戸水を飲み、共同のボットン便所で用を足し、
 人糞を肥料にした農作物を食べ、病気になっても簡単に薬を買うことが出来ません。

 しかし、そのような非衛生的な生活環境では、免疫異常による病気は非常に稀なのです。

 豊かで衛生的な国や地域ほど、アレルギー疾患・自己免疫疾患を発症しやすい。
 清潔すぎる生活環境がアレルギー・自己免疫疾患の原因だと考えるのが 「衛生仮説」 です。

 アレルギー疾患・自己免疫疾患でお困りのあなた!早合点しないでください。
 病気を治そうとして身の回りを不潔にすると、おそらく病状は悪化します。。。

 では、公衆衛生が発達していない生活環境の「何が」免疫の異常を抑えているのでしょうか?
 清潔すぎる生活環境の「何が」免疫異常を促しているのでしょうか?

 →次記事:「共生微生物の不在がアレルギー疾患・自己免疫疾患を招く」

共生微生物の不在がアレルギー疾患・自己免疫疾患を招く

 公衆衛生が発達していない国や地域では、アレルギー・自己免疫疾患は非常に稀です。
 清潔すぎる生活環境が、免疫異常による病気の原因ではないか?と考えられています。
 →前記事:「衛生仮説とアレルギー疾患・自己免疫疾患 ~豊かな国の免疫異常~」

 しかしながら、不潔にすれば免疫異常が改善するかと言うと、決してそうではありません。
 非衛生的な生活環境の中で、免疫の暴走を抑えているのは一体何なのでしょうか。

 免疫異常による病気が稀な国や地域の人々は、多種多様な微生物と共に生活しています。
 雨水や河川・井戸水など飲み水に含まれる微生物、羊や牛・豚などの家畜に伴う細菌、
 共同便所・人糞肥料を介して感染する寄生虫、繊維質豊富な食事で育つ腸内細菌叢などです。

 これらの非病原体の微生物は、人類の進化の歴史を共に歩んできた古きパートナーです。
 旧友の微生物は、自分たちが攻撃・排除されないよう、人類の免疫系に訴え続けてきました。

 その結果、人類の免疫系は微生物の存在を許容して共存・共生する道を選択しました。
 害のない異物に対して免疫系は寛容になり、無益な炎症を起こさない能力を獲得したのです。

 免疫に寛容を獲得させる共生微生物が、急に生活環境から居なくなると何が起こるでしょうか?

 公衆衛生が発達すると、飲料水は上水道で消毒され、各家庭に水洗トイレが設置されます。
 駆虫剤・農薬で寄生虫は排除され、抗菌剤・食事の変化で腸内細菌の多様性が失われます。

 免疫を寛容に導く共生微生物が居なくなると、無害な物にまで攻撃を仕掛けるようになります。

 先進国で増加するアレルギー疾患・自己免疫疾患などの免疫異常による病気は、
 病原体の「存在」ではなく、免疫を制御する共生微生物の「不在」で発症する病気なのです。

 →次記事:「アレルギー・自己免疫疾患を予防する! ~免疫系を正しく発達させる~」

アレルギー・自己免疫疾患を予防する! ~免疫系を正しく発達させる~

 富裕国を悩ませるアレルギー疾患・自己免疫疾患は、免疫制御能力の低下による病気です。
 免疫に寛容さを教えてくれる微生物たちが、生活環境から排除されたことが大きな原因です。
 白血球が制御困難になり、無害な異物・正常な自己細胞を攻撃、炎症を起こすようになります。
 →前記事:「共生微生物の不在がアレルギー疾患・自己免疫疾患を招く」

 三つ子の魂、百まで。
 ハードウエアとしての人間の脳・神経系の発達は、子どもの時期に完成します。
 英会話などの言語獲得に幼児教育の重要性が叫ばれているのは、このためです(^^;

 免疫系の発達も同様です。
 アレルギー疾患・自己免疫疾患などの免疫異常を予防するには、早期からの学習が重要です。
 出来れば胎児期から、遅くとも乳幼児期までに、免疫に寛容を習得させる必要があります。
 幼いころに獲得した免疫系が、その後の方向性(いわゆる体質)を決定するからです。

 習得方法は、人類の進化と共に歩んできた微生物による刺激を免疫系に与え続ける事です。
 免疫を寛容に導く刺激となるのは、土壌や動物由来の非病原性の微生物との接触や、
 そして寄生虫、ヘルペスウイルス、EBウイルス、結核菌、ピロリ菌などへの不顕性感染です。

 これらの共生微生物と幼い頃から接触し続けることで、免疫異常が予防できます。

 たとえば、家業が農業・林業・漁業・畜産業など自然を相手にする仕事であったり、
 家畜やペットを何匹も飼っていたり、保育園や大家族・兄弟姉妹の中で育つ事などです。
 このような生活環境中には、大量・多様な共生微生物が自ずと持ち込まれるからです。

 これと正反対なのが現代の都市型生活です。
 自然と切り離され、核家族化・少子化が進み、共生微生物と触れ合う機会が激減しています。


免疫異常の促進と免疫寛容の獲得

 アレルギー疾患・自己免疫疾患などの免疫異常は、遺伝だけは発症しません。
 免疫異常の発症には、免疫異常を抑制する能力の低下と、免疫異常を促進する要因の増加。
 免疫を大きく捉えると、これらのバランスの崩壊が免疫異常の発症に関わっています。

 免疫異常を抑える能力・免疫寛容の獲得には、共生微生物からの刺激が必要です。
 乳幼児期から共生微生物の刺激を継続的に受け続けることで免疫系が正しく発達します。
 →前記事:「アレルギー・自己免疫疾患を予防する! ~免疫系を正しく発達させる~」

 しかしながら、微生物であればどんな種類でも免疫を寛容に導くワケではありません。
 病原性微生物(病原体)への感染は、免疫を煽って免疫異常を促進させる方向にはたらきます。

 風疹・麻疹などの感染症で、免疫異常による病気を発症するリスク(危険度)が高まります。
 たとえば、風邪を引いたあとに自己免疫疾患を発症してしまうことがあります。

 明らかな感染症だけでなく、自覚症状に乏しい慢性感染も免疫異常・慢性炎症を促進させます。
 たとえば、扁桃炎・咽頭炎や歯周病・虫歯など、見過ごされ軽視されがちな慢性感染症です。
 すでに免疫異常を発症している人は、これらの促進要因を軽減・解消させることが大事です。
 →カテゴリ:「病巣感染と慢性炎症」

 そして、免疫を寛容を導くには 「腸内細菌叢」 が鍵を握っていることが分かってきました。
 腸内細菌叢は免疫系の促進・抑制のバランスに影響して、人間の健康を左右しているのです。
 →カテゴリ:「腸内細菌と慢性炎症」

腸内細菌が人間の健康を左右する! ~免疫異常と慢性炎症~

 あなたの身体は細菌だらけです!
 そう言われて喜ぶ人は少ないかもしれませんが、これは事実です(^^;

 皮膚をはじめ、鼻腔や口腔、小腸・大腸、陰部など全身にびっしり細菌が付着しています。
 全身の細胞(60億個)よりも10倍以上も多い数の細菌が、人体を住処として暮らしています。

 これらの細菌は 「常在菌」 と呼ばれ、人間を病気にさせる病原性細菌ではありません。
 人間を病気にさせるどころか、常在菌は人間を病気から遠ざける役割を果たしています。
 自分たち(常在菌)が生きるには、人間様に病気で死なれてしまっては困るからです(^^;

 常在菌の中でもとくに、私たちの健康と病気の鍵を握っているのが、「腸内細菌」 です。
 良いお通じのためにヨーグルトを食べる健康法も、腸内細菌と関係があるのです。

 腸内細菌は、腸だけの話ではなく、全身の健康状態に影響することが分かってきました。
 白血球が異物を攻撃して処理する免疫のはたらきを、腸内細菌が左右しているのです。
 腸内細菌叢の状態次第で、私たちは健康にも病気にもなり得るのです。

 腸内細菌が関係する病気には、アレルギー疾患、自己免疫疾患、炎症性腸疾患があります。
 これらは、免疫の制御能力が低下して、無益な炎症を止められない免疫異常による病気です。
 →カテゴリ:「衛生仮説と免疫異常」

 そのほかにも、肥満や糖尿病・動脈硬化などのメタボリックシンドロームなどの生活習慣病や
 うつ病や統合失調症、自閉症など脳の異常も、腸内細菌との関連が指摘されています。

 腸内細菌は、どのようにして病気を招き、どうすれば健康を維持・増進できるのでしょうか。

 →次記事:「炎症と腸内細菌叢 ~腸内環境の悪化で腸漏れ・リーキーガット~」

炎症と腸内細菌叢 ~腸内環境の悪化で腸漏れ・リーキーガット~

 お腹に棲んでいる腸内細菌は、私たちの健康を大きく左右します。
 腸内細菌は、良くも悪くも免疫(白血球)に影響を与え、健康にも病気にもさせるのです。
 →前記事:「腸内細菌が健康を左右する! ~免疫異常と慢性炎症~」

 腸内細菌には、いわゆる 「善玉菌」 と 「悪玉菌」、そして 「日和見菌」 がいます。
 「善玉菌」の代表は乳酸菌やビフィズス菌、「悪玉菌」ではウェルシュ菌が有名です。
 「日和見菌」 は善玉・悪玉のどちらか優勢な方に荷担する、勝ち馬に乗るような菌たちです。

 便宜上、「善玉菌」・「悪玉菌」 と分けられていますが、菌そのものに善悪はありません。
 状況次第では悪玉菌も良いはたらきをしますし、善玉菌も悪さをする場合もあります。

 重要なのは、多種多様な腸内細菌たちが、それぞれバランス良く棲み分けることなのです。
 自然豊かな森のように、いろいろな生物たちが共存・対立しながら共生することが大切です。
 ある種の菌が居なくなってしまったり、特定の菌が圧倒してしまうことが問題なのです。

 腸内細菌叢は、ひとつの生態系です。
 多様性が失われたり、アンバランスになると、腸内環境が悪化してしまいます。
 一種の生物が激減すると生態系が崩れるように、腸内細菌叢も平和を維持できなくなります。

 腸内環境が悪化すると腸壁の細胞間結合が緩んで隙間が広がり、腸の透過性が増大します。
 それまで腸管内に留まっていた腸内細菌や毒素が、腸壁をすり抜けて血中に侵入するのです。
 →外部リンク:「順天堂大学:腸内細菌が血流中へ“移行する”ことが明らかに」(PDF)

 腸壁を通り抜けて異物が体内に侵入する状態を 「リーキーガット」(腸漏れ) などと言います。

 腸内細菌は、腸管内にいるときは存在を許容されていますが、体内に入ると攻撃対象です。
 腸壁から侵入した細菌や毒素は血中を巡り、免疫(白血球)に攻撃されて炎症を起こします。

 リーキーガットによる全身の炎症は、健康レベルを低下させ、持病を悪化させます。
 たとえば喘息持ちの人は発作が誘発されて、アトピーの人は皮膚炎が悪化します。
 持病がない人でも血管や内臓に軽度な炎症が生じ、それが様々な病気につながるのです。
 →外部リンク:「筑波大学:腸内細菌のバランスの乱れが喘息を悪化させるメカニズムを解明」

 腸内細菌叢の多様性・平和を維持するには、どうすれば良いのでしょうか?

 →次記事:「食物繊維で善玉菌を優勢に ~リーキーガットのセルフケア~」

食物繊維で善玉菌を優勢に ~リーキーガットのセルフケア~

 腸内環境が悪化すると腸壁から腸内細菌や毒素が血中に侵入するようになります。
 腸から漏れ出た異物は全身に炎症を引き起こし、持病の悪化や健康状態を低下させます。
 →前記事:「炎症と腸内細菌叢 ~腸内環境の悪化で腸漏れ・リーキーガット~」

 腸内環境を悪化させる原因のひとつが、抗生物質・抗菌薬の乱用です。
 命に関わる重篤な感染症には抗生剤は有用ですが、安易な使用では害が大きくなります。

 細菌を殺傷する抗生物質は、腸内の善玉菌も激減させて腸内環境を悪化させます。
 生き残った日和見菌や病原菌の勢力が拡大して、新たな炎症・病気を招くこともあります。
 真菌(カビ)によるカンジダ症や、耐性菌による難治性の感染症などです。

 そして、毎日の生活の中で腸内環境を大きく変化させるのは 「食事」 です。
 食事は私たちの栄養にもなりますが、吸収されない食物は腸内細菌のエサにもなります。
 腸内細菌にどんなエサを与えるか(食事)によって、腸内細菌叢のバランスが変化します。

 ある腸内細菌の好きなエサを多く与えると、その細菌が増殖して勢力を拡大します。
 腸内細菌の棲む場所(腸管)には限りがあるので、ある菌が増えると他の菌が減ります。
 →外部リンク:「腸内細菌叢は食事により1日で変化 HealthDayJapan」

 いわゆる悪玉菌が好きなエサは、タンパク質や脂肪です。
 消化・吸収しきれなかったタンパク質・脂質をエサに、悪玉菌が増殖します。
 タンパク質・脂肪(とくに牛肉・豚肉などの赤身肉)の摂りすぎに注意しましょう。

 そして、善玉菌が好きなエサは、食物繊維(=人間が消化できない炭水化物)です。
 根菜や葉野菜、海藻、豆類や、生デンプン(とろろ芋)などに多く含まれます。

 食物繊維には、水に溶ける/溶けないの種類があり、それぞれ好む善玉菌が異なります。

 水溶性食物繊維は大腸の上部のあたりに住む(好気的)善玉菌のエサになります。
 いろいろな種類の水溶性食物繊維がありますが、オススメ出来るのは 「イヌリン」 です。
 →外部リンク:「【楽天市場】水溶性食物繊維 イヌリン の検索結果」
 →外部リンク:「Amazon.co.jp: 水溶性食物繊維」

 不溶性食物繊維は大腸の下部のあたりに住む(嫌気的)善玉菌の増殖を促します。
 大豆由来の 「おから」 や 小麦の外皮 「ふすま(ブラン)」 などに多く含まれます。
 →外部リンク:「【楽天市場】おからパウダー の検索結果」
 →外部リンク:「【楽天市場】ふすま 500g の検索結果」
 →外部リンク:「Amazon.co.jp: おからパウダー(不溶性食物繊維)」

 不溶性の摂りすぎは便秘の原因になるので、水溶性:不溶性=1:2 くらいで摂りましょう^^

 お財布に余裕のある人は、さらに 「グルタミン」 を摂っておくことをオススメします。
 グルタミンは腸(主に小腸)のエネルギー源となるアミノ酸で、腸壁の修復を助けます。
 →外部リンク:「【楽天市場】グルタミン パウダー の検索結果」
 →外部リンク:「Amazon.co.jp: グルタミン パウダー」

 そして、善玉菌を優勢にしたら、今度は免疫異常をストップさせる腸内細菌を投入しましょう。

 →次記事:「免疫異常・慢性炎症をストップ! ~酪酸菌で制御性T細胞を増やす!~」

免疫異常・慢性炎症をストップ! ~酪酸菌で制御性T細胞を増やす!~

 腸内細菌叢は、多種多様な腸内細菌が共生・対立しながら共存することが重要です。
 多様性が失われたり、腸内細菌叢のバランスが崩れると免疫異常・慢性炎症が起こります。
 →記事:「炎症と腸内細菌叢 ~腸内環境の悪化で腸漏れ・リーキーガット~」

 腸内細菌と白血球は、お互い影響し合って、人間の健康を左右しています。
 免疫のはたらきと炎症を促したり抑えたりすることで人を病気にも健康にもさせるのです。

 免疫異常を起こす腸内細菌や白血球が増えると、アレルギー・自己免疫疾患になります。
 反対に、免疫寛容に導く腸内細菌や白血球が増えると、炎症・免疫異常が改善するのです。

 免疫を寛容に導き、アレルギー疾患・自己免疫疾患を止める白血球が 「制御性T細胞」 です。
 腸管で増強された制御性T細胞は、血中を巡って患部に駆けつけ、炎症を終結させるのです。

 この制御性T細胞を増強させる腸内細菌が、「酪酸」 という物質を分泌する 「酪酸菌」 です。
 (乳酸を分泌するのが乳酸菌、酪酸を分泌するのが酪酸菌という分類の、あくまで総称です。)

 酪酸菌が分泌する酪酸が刺激となって、制御性T細胞が増殖し、免疫制御能力が高まります。
 また、酪酸は大腸のエネルギー源になり、悪玉菌の増殖を抑制したり、抗炎症作用もあります。

 つまり、酪酸菌が増えれば、アレルギー・自己免疫疾患などの免疫異常が改善するのです。

 酪酸菌を含む整腸剤には、酪酸菌MIYAIRI株の 「ミヤリサン」 、「ミヤBM」 などがあります。
 たとえ定着しないとしても、毎日飲み続けることで腸内の酪酸が増えることが期待できます。
 →外部リンク:「ミヤリサン製薬株式会社ホームページ 酪酸菌の科学」
 →外部リンク:「Amazon.co.jp: ミヤリサン錠」

 もちろん、エサとなる食物繊維(不溶性・水溶性)の摂取もお忘れなく^^
 →前記事:「食物繊維で善玉菌を優勢に ~リーキーガットのセルフケア~」

 参考Web
 「皮膚アレルギーの火消しは、炎症患部から大量移動する制御性T細胞」
 「Foxp3陽性T細胞,腸管の免疫グロブリンA,腸内フローラのあいだに…
 「制御性T細胞を誘導するヒトの腸内細菌の同定と培養に成功 -炎症性腸疾患やアレルギ…」
 「腸内細菌が作る酪酸が制御性T細胞への分化誘導のカギ~炎症性腸疾患の病態解明…」
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

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