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鍼灸症例:線維筋痛症 身体の背面の痛み

 50歳代の女性。6年ほど前に線維筋痛症の診断。
 ブロック注射や薬物療法などで一時期は寛解。
 しかしながら、ここ数ヶ月ほど前から痛みが再燃。
 あらゆる薬を試すも、徐々に効かなくなり断薬。

 痛む場所は、首の後ろ、背中、腰、お尻、太もも、ふくらはぎなど身体の後面です。
 物に接触すると痛いので、座ることも仰向けで寝ることもままなりません。
 じっと安静にしていると痛みが増すので、常に立って動き続けているそうです。

 座ることも寝ることも困難なので、立ったままで問診と施術を行いました。

 痛みを訴える部位が身体の背面だけなのが、.この患者さんの特徴です。
 通常では痛みを引き起こさない軽微な触圧覚刺激でも痛みを感じる異痛症です。
 痛覚神経が過敏になっているのだと思われます。

 痛みの部位が身体の後面・背面だけで、広範囲に渡っているため
 初回は患部への触接的な治療は行わず、ざっくりと痛みを取ることにしました。

 広範囲の痛みに対する治療は井穴刺絡が優れています。
 身体の後面と関連する太陽径、膀胱経F4と小腸径H4を井穴刺絡。

 痛みをお尋ねすると、「何だかちょっと良いみたい。座ってみようかしら…」
 私の方から勧めるワケでもなく、ご自分からベッドに腰掛けようとしました。
 で、実際に痛みを感じること無く座ることが出来ました。

 座れたのが数ヶ月ぶりで、大変よろこんでくださいました。
 帰りの電車も座って移動できたそうです。
 治療効果を増進&定着させるべく、しばらく治療を続けてもらうことにしました。

 →カテゴリ:「★治療院のご案内 はりきゅう中村@大阪」
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鍼灸症例:上顎の乾燥感 ドライマウス

 50歳代の女性。数年前からドライマウスで口腔内に乾燥感があります。
 現在、ドライマウスは治り、唾液の分泌も十分で口腔内は潤っているのですが、
 上顎に乾燥したような感覚だけが残っているそうです。

 上顎の乾燥感を紛らわすため、舌を動かして払拭しようとするそうです。
 なんとも不快な症状だそうです。

 おそらく長年のドライマウスで、乾燥感を脳や神経が記憶してしまっているのでしょう。
 実際には潤っているのに、乾燥していると脳・神経が錯覚・勘違いしている状態と説明。

 常に上顎に感じる乾燥感の変化を、治療効果の指標にしました。

 上顎(口腔)を消化器の一部と見なして、脾経(左F1)か胃経(F6)か。
 まずは左F6の井穴刺絡。刺激直後、上顎の乾燥感がマシになってきたそうです。
 右のF6も井穴刺絡。もう乾燥感は気にならない、感じないそうです。

 患者さんは劇的な変化・改善に驚いたご様子。
 1回の治療で症状は解消しましたが、長年の勘違いなので、また思い出すかもしれません。
 改善を定着させるためにも、あと何回か続けて治療することになりました。

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鍼灸症例:舌のしびれ、舌がまわりづらい

 30歳代の男性。5~6年前から舌がしびれるようになりました。
 症状が重いときは唇までしびれ、会話をする際に舌が重たく回りづらくなります。
 舌先が下の前歯に常時接して当たり、なんとも言えない違和感が辛いそうです。

 耳鼻科・口腔外科・歯科では異常は認めらません。
 舌痛症との診断で鎮痛補助剤(抗うつ剤)を服用するも副作用のため中止しました。

 実際に舌を見ると、舌先の表面が凸凹して少し荒れています。
 舌の位置が低位舌になって、舌の前歯と接し続けているせいでしょう。

 舌の正しい位置(上顎の硬口蓋に接する)をお教えしてやってもらいましたが、
 すぐに舌が下がって低位舌に戻ってしまうそうです。

 舌が重たい・回りにくい。しゃべりにくい。
 シビレは午後から夕方にかけて強くなる。(朝・午前中はまだマシ)
 舌を硬口蓋に接することが難しい。

 これらのことから、舌筋(舌を動かす筋肉)のトラブルかと思われました。
 舌先が荒れているので、舌の知覚過敏性が増しているのでしょう。

 顎や首をいろいろな方向に動かしてもらったところ、
 頭を後ろに倒して天井を見る動作がやりづらいです。
 下顎から首の前面の筋肉(舌骨筋群)が硬くなっているのかな?

 首の前面と関連する胃経F6の井穴刺絡。
 再度、首を後ろに倒してもらうと、あっ!と言って驚くほどに動きます。
 舌を確認してもらうと、舌先を下の前歯に接せずにいられるそうです。

 舌周辺の筋肉は身体の真ん中なので、百会を頭部刺絡。
 舌の位置が口腔内に浮いてきた(低位舌から改善)そうです。
 よく効いたので百会の前を頭部刺絡。さらに舌の位置が上がってきたそうです。
 さらに百会の後ろを頭部刺絡。舌が硬口蓋に付いたそうです。

 しびれ感はあまり変わらないそうですが、舌の位置が正常に戻りました。
 舌先が下の前歯に接しなくて済むので、舌先の違和感が生じていません。

 低位舌が治ったので舌の筋肉のバランスが回復したかと思われます。
 ご自宅ではF6のピソマ刺激と百会の爪楊枝刺激でセルフケアを指導。
 また近々治療の続きをすることにしました。

鍼灸症例:舌の痛み・シビレと鎮痛補助剤の副作用 歯科治療後の疼痛性障害 

 50歳代の女性。10年ほど前に歯科治療を行いました。
 その後、歯・歯茎の痛みや舌の痛み・シビレなどの症状が出てきました。

 歯科・口腔外科では器質的な異常は見つからず、疼痛性障害との診断を受けました。
 疼痛性障害の治療として鎮痛補助剤(いわゆる抗うつ剤)が処方されました。
 薬の処方量は増える一方で効かず、様々な副作用のため生活に支障を来しています。

 主訴は舌・歯などの口腔内の痛み・シビレですが、副作用の症状も併せて治療しました。

 副作用のひとつ、右腕(上腕部)の硬さ・こわばり・痛みです。動作時痛はありません。
 右腕をつかむとこわばって痛いと訴えるものの、私が触っても左右差はありません。
 感覚的な問題(知覚神経の異常)なのでしょう。
 患部は右上腕後外側(大腸経)なので、右H6の井穴刺絡。
 再度、右腕をつかんで確認してもらうと、症状はあっさり消失。解消しています。

 治療効果の信頼を得たところで、口腔内の症状の治療を行いました。
 舌の痛みシビレは、舌の中央を含む左半分、歯・歯肉の痛みは左上の奥あたりです。

 舌は身体の中心部分と考え、正中線上で百会の頭部刺絡。
 これで舌中央分の痛み・シビレが10→5に改善。
 百会の前後2箇所にも追加で頭部刺絡。症状は5→2~1に。

 舌を消化器系と考えて左F1、左上の歯・歯肉で左F6をそれぞれ井穴刺絡。
 これで舌左半分と左上顎の症状は、ほぼ消失。
 探せば違和感が残っている感じだけで、気にならないレベルだそうです。

 10年も苦しんだのは一体何だった??と仰られます。
 慢性痛症なので、1回の治療では完治しないと思われます。
 これを機に、痛み・シビレを忘れられる時間が増えて行くことでしょう。

鍼灸症例:過活動膀胱 頻尿・尿意切迫感

 30歳代の女性。3年ほど前より頻尿が強くなり、過活動膀胱の診断を受けました。
 抗コリン剤で頻尿は治まるも尿意までは無くならず、副作用も強いため中止。

 症状の強い日は尿意を催すと我慢できず、30分~1時間毎にトイレに走る状態です。
 常にトイレのことが気になるため行動範囲が狭くなり、生活に大きな支障を来しています。

 問診その他の情報から、膀胱の副交感神経の異常亢進だと思われました。
 副交感神経の異常興奮を抑えるH5・F5の井穴刺絡を時間をおいて2セット。
 ご自宅ではピソマとお灸でセフルケアしてもらうように指導して終了です。

 2回目(初回の2週間後)
 治療後4~5日はトイレのことが気にならず普通に生活できたそうです。
 そのあとも、症状の強い日が少なくなり、全体的に調子が良いそうです。
 周囲からも良くなった(トイレの回数が減った)と言われ、自信が戻ってきた様子。

 前回同様、副交感神経抑制のH5・F5の井穴刺絡を2セット。
 最後に交感神経機能を高めるセルフケアをお教えして終了です。

 初回から2週間空いて心配でしたが、強いぶり返しも無さそうで、ひと安心です。
 治療が良いきっかけになって、自然とトイレのことを忘れられることを願います。

鍼灸症例:線維筋痛症 全身の痛み・痛覚過敏

 50歳代の女性。全身あちこちの痛みで、線維筋痛症の確定診断が下っています。
 10年前、歩きすぎて太ももの裏が痛くなったのが発症のキッカケです。
 整形外科を受診するも異常なしと診断されるも、痛みが引きませんでした。
 次第に痛みが全身に広がり、専門病院で線維筋痛症の診断を受けました。

 現在、主に痛みを感じる部位は、頭・顔、鎖骨の周辺、首・肩や肩甲間部、
 肘、手・指、左のお尻、太ももの裏・足裏など、全身に及んでいます。

 痛みは身体を動かして増悪するでもなく、何もしなくても痛みを発しています。
 軽く触れたり、擦れたりするだけでも痛みが強くなります。
 顔や頭は、洗顔や洗髪、化粧の際に触れると痛いです。
 手指は浮腫んだようで握りしめられず、痛みもあって力が入りません。

 まずは、線維筋痛症のメカニズムを説明しました。
 線維筋痛症は全身の痛覚過敏症です。脳・神経の痛み認知システムの誤作動です。
 なぜ痛みを感じているのか、どうすれば治っていくのかをお伝えしました。

 手指を握ってもらって、浮腫と痛みで力が入らないことを確認してもらいました。 
 井穴刺絡をご希望でしたが、刺激が強すぎると考え、ピソマでのツボ刺激です。

 痛覚過敏を鎮めるH5・F5のツボを、ピソマで井穴刺激。
 ツボ刺激後、再度手を握ってもらうと、あっ!と表情が変わりました。
 痛みが引いて、握りやすくなったそうです。指先が手のひらに付くようになりました。

 試しに井穴刺絡を行いましたが、出血させるときの指の圧迫が痛くて断念しました。
 ご自宅でもピソマでセフルケアしてもらうことにしました。

 2診目(5日後)
 触れたり擦れたりするときの痛みが消えているそうです。
 顔や頭、手・足裏などの自発痛もなくなっています。
 残っているのは、鎖骨の周辺と左肩甲骨周辺、左肘、太ももの裏、左足の指です。

 H5F5のツボ刺激で痛覚過敏が改善して、痛みが限局してきたのだと思われます。
 引き続きH5F5はセフルケアで、今回は局所の痛みの治療を行うことにしました。

 まずは左肩甲骨周辺で最大圧痛点(痛覚過敏点)を探し出しました。
 金属アレルギー持ちなので、その圧痛点にハペパッチを貼りました。
 しばらくして痛みを尋ねると、痛みを感じないそうで驚かれました。

 同様に左の足裏・足指にもハペパッチを貼ると、歩行時の痛みが消えました。

 時間が来たので、ツボの探し方・ハペパッチの使い方をお教えしました。
 ピソマとハペパッチでのセルフケアを続けながら、また来院するよう指導して終了です。

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鍼灸症例:梅核気 喉の異物感・閉塞感・詰まった感じ

 50歳代の女性。1年以上前から喉の異物感・閉塞感に悩まされています。
 ある日に突然のどが詰まった感じがし、耳鼻科で診てもらうも異常なし。
 脳外科でのMRI検査でも、甲状腺の血液検査でも異常は見つかりません。
 鍼灸や整体、漢方などをあれこれ試すも全く改善がなく、困り果てのご来院です。

 喉の異物感は常に感じてます。飲食中で苦しくなることもあります。
 異物はピンポン球ほどの大きさだそうです。 

 問診でいろいろ詳しくお尋ねしている中で、治療のヒントを発見!
 仰向けに寝ている姿勢では異物感が半分くらいに小さくなるそうです。
 上半身を起こすと喉の異物感がすぐに戻って大きくなります。

 身体を起こすことで頭を支える筋肉が緊張するので、首コリが原因かも?
 喉の異物感を引き起こしやすい首前面の筋肉から治療することにしました。

 座椅子で長座位にて首を斜め後ろに倒し、乳様突起部の圧痛点に刺鍼・雀啄。
 首を元に戻してもらうと、異物感が最初の3~4割の大きさに縮小したそうです。
 まだ3~4割残っているので、同様の姿勢で胸鎖乳突筋部の圧痛点に円皮鍼。
 これで少し違和感は残るものの、喉の異物感・閉塞感は解消です(10→3~4→0)。

 やはり首こりが原因だったようです。
 ぶり返さないよう、続けて治療するよう指導して終了です。

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鍼灸症例:線維筋痛症 全身の関節痛

 30歳代の女性。10年以上も前から全身あちこちの関節の痛みに悩まされています。
 痛みは右肘からはじまり、そのうちに左肘も痛みはじめたそうです。
 そのうちに肩や手、膝や足など関節を中心に全身に痛みが広がってきました。

 レントゲンやMRIなどの画像検査では異常は見つからなかったそうです。
 線維筋痛症と診断されています。

 消炎鎮痛剤(NSAIDs)の内服薬は無効、湿布薬では改善するそうです。
 抗うつ剤で痛みが消失するも、副作用が強すぎて中止。痛みが再燃。

 関節は何も刺激を加えなくとも常に痛みを感じます。
 患部の触診では、軽く押さえただけでも痛みを感じます。
 
 自発痛や触圧覚刺激による疼痛誘発などから、痛覚過敏症だと思われます。
 線香で火災警報器が作動しているような痛みシステムの故障と説明しました。

 患部の関節を動かしたところで痛みが増減するなど変化はありません。
 常に感じる痛みと、患部に触れたときの痛みの変化を治療効果の指標にしました。

 過敏性を抑える手足の薬指H5F5の井穴刺絡を行いました。
 「痛みはどうですか?」 とお尋ねすると、
 「???」 手や足の関節をご自分で触りながら、驚いた表情で言葉も出ません。
 急に痛みが治まったのが信じられないご様子。
 これなら湿布薬を貼らなくて済む程度そうです。

 1回の治療で鎮痛したけれど、10年も痛みを抱えていたら、また再燃するでしょう。
 ご自宅でのセルフケアとしばらく続けての通院治療を指導して終了です。

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鍼灸症例:過敏性腸症候群 ガス型 お腹の張り

 20歳代の女性。学生のときからお腹の張りとガスに悩まされています。
 常にお腹が張っていて苦しく、ガスのことが気になります。
 就職してからは自由にトイレに行けるようになって少しは気が楽だそうです。

 空腹後に食事を摂ると症状が悪化するのでコマメに何か食べています。
 慢性的な症状ですが、先日実家に帰って何もせず過ごした時は調子が良かったです。

 お腹を押さえて苦しい・痛いなど不快な場所を確認しました。
 右季肋部や上腹部、臍の左右斜め上などに不快な点があります。
 これらの点が改善することを治療効果の指標にしました。

 F3(腎)の井穴刺絡。お腹を押さえても変化なし、無効。
 右F2・F6(肝)、右季肋部の圧痛が解消。上腹部・臍周囲の不快さも軽減10→7。
 左F1・F6(胃)、上腹部・臍周囲の不快さが7→3に改善。

 問診などからは主訴以外の副交感神経や免疫の亢進による症状もありません。
 職業などからは交感神経が亢進しやすいタイプかと思えたましたので
 治療の仕上げに交感神経抑制の左右H6・F4の井穴刺絡。お腹が3→1~0。

 ご自宅ではピソマで毎日これらのツボ刺激をしてもらうことにました。

 2回目(8日後)
 治療後3日ほどは調子がよく、お腹のことが気にならなかったそうです。
 夜勤など仕事が続くと徐々に症状が再燃(治療前の7割くらい)してきたそうです。

 治療としては交感神経抑制の方向性で合っているようです。
 完全に再燃してしまう前に治療すれば治っていくかと思われます。

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鍼灸症例:咽喉頭異常感症 のどの圧迫感 しゃべりづらい

 40歳代の男性。1ヶ月ほど前より、のどの圧迫感があります。
 耳鼻科で検査をするも異常はなく、漢方薬を服用しても改善がありません。

 発症のきっかけとなる出来事は思い当たらないそうです。
 飲食物の飲み込み(嚥下)では、症状は増悪しません。

 しゃべろうとすると圧迫感が強く、努力しないと声が出にくいそうです。
 発声に伴う喉周辺の筋肉のトラブルかな?

 声の出しにくさを治療効果の指標にしました。

 のど周辺を触診したところ、斜角筋群や胸鎖乳突筋などに激圧痛点が見つかりました。
 それらの圧痛点にハペパッチを貼り付けて軽くトントントン♪

 しばらくしてから声を出してもらうと、力まずスムーズに発声できるそうです。
 頚部前面と関連する胃経F6の刺絡を考えましたが、症状は解消しているので止めました。

 やっぱり発症してからの期間が短いとすぐに効きますね(^^;

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鍼灸症例:舌痛症 舌の先のヒリヒリ感・舌の左半分のザラザラ感

 50歳代の女性。9ヶ月ほど前、急に舌に痛み・異常感覚を覚えるようになりました。
 はじめのうちは舌の左側面の奥歯のあたりから発症しました。
 噛み合わせを調節したりしているうちに、患部がだんだん広がってきました。
 現在では舌の前3分の1くらいを中心にヒリヒリした痛みと、
 舌の左半分から中央部にかけて、舌を上顎に接するとザラザラした感覚があります。

 歯科や口腔外科などをあちこち回るも異常がなく、舌痛症と診断されました。
 処方された薬の重い副作用で減薬中です。

 発症の原因はとくに思い当たることもないそうです。
 顎や舌を動かしても症状に変化はありません。
 顔面・下顎の触診すると、左の下顎角あたりに激圧痛点を発見。
 そこに直接刺鍼+運動鍼。そのあとにハペパッチを貼付。

 しばらくすると(患者さん曰く)顎のズレが戻ったような感じがして
 ヒリヒリ感やザラザラ感などの症状が全く解消(10→0)してしまいました。

 舌の異常感覚は、周辺の筋肉からの関連痛・トリガーポイント症状だったのでしょう。

 2回目
 治療から3日後、解消していた症状がまた再燃してきたそうです。
 触診すると、前回の激圧痛点は消失しており、また別の場所に圧痛が出ていました。
 筋緊張のバランスの問題なのでしょうね。
 圧痛点の治療をすると、広範囲のザラザラ感が舌中央の一点に限局しました。
 治療の方向性が見えているので、出来るだけ続けて治療をすることしました。

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鍼灸症例:舌痛症 口腔灼熱(バーニングマウス)症候群

 60歳代の女性。
 5年前に右下奥歯のインプラントの治療後、その部分に接触する舌に違和感を覚えました。
 だんだん悪化して、何軒もの口腔外科・心療内科で診てもらうも、改善がありませんでした。
 現在では口腔内がヤケドをしたような感じと、舌の右側を中心に舌全体に痛みがあります。

 口腔内の痛む場所を押さえてみても、圧痛(過敏点)はありません。
 顎や舌を動かしたところで痛みに変化(増悪・寛解)はありません。
 咀嚼筋や舌骨筋などには目立った筋緊張・圧痛点はありません。
 舌を左右に動かすと、舌の側面につっぱり感があります。

 筋肉や口腔など末梢にはトラブルは無さそうです。
 どうやら痛みを感じる脳や痛みを伝える神経が異常興奮している慢性痛のようです。。。

 舌のつっぱり感と自覚的な痛みの変化を治療効果の指標にしました。

 1回目(初日)
 左右H3の井穴刺絡。深呼吸がしやすくなるとともに、舌・口腔の痛みが改善。
 舌・口腔を消化器の一部ととらえて左F1を刺絡。無効。
 経絡を考えて右F6を刺絡。有効。
 慢性痛(中枢性の痛み・痛覚過敏)に対して、左右H5・F5、有効。
 この治療で、舌痛は10→5、口腔灼熱感は不変、舌のつっぱり感は10→2に改善。

 2回目(翌日)
 昨日の治療から再燃もなく、前回終了時の状態から治療スタート。
 舌の痛みは、初発の右奥歯周辺が強く、左半分はあまり気にならないとのこと。
 前回の治療内容に加え、左F1F6、右F2F6、百会右も有効。

 舌のつっぱり感は解消。口腔灼熱感は10→5、舌痛は5→3~2に改善。
 患者さん曰く、頭の刺絡がよく効いたらしい。

 3~5回目(翌々日から連日)
 舌・口腔内の痛い場所が、インプラント部分に限局してきたそうです。
 舌と奥歯が接触して痛いような感じだそうです。
 前回によく効いた頭部刺絡を中心に施術しました。

 5年と長い罹患期間のため、慢性痛になっているものと思われます。
 口腔内には異常は無いものの、脳が痛いと錯覚している状態です。
 脳の錯覚(神経の異常興奮)を鎮めるには、最初のうちは頻繁な治療が必要です。

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鍼灸症例:間質性膀胱炎 頻尿・尿意切迫感・陰部の痛み

 60歳代の女性。膀胱炎による諸症状でお困りです。
 排尿後30分もしないうちに尿意を催しますが、トイレに行っても少ししか出ません。
 夜中にも3~4回はトイレに起きます。蓄尿時や排尿後に鈍い痛みがあります。 
 常に膀胱に違和感があり、一日中膀胱のことばかり気になって非常に不快です。

 尿検査をしても細菌は検出されず、間質性膀胱炎の疑いが濃厚と言われています。
 確定診断の検査(膀胱鏡)が大変なので、様子見になっているそうです。

 4~5年前から排尿に勢いがなくスッキリ出ず、残尿感もあったそうです。
 3年前には膀胱頸部硬化症(膀胱の尿の出口が硬い)と言われています。

 硬化症による排尿時の乱水流で膀胱粘膜が刺激され炎症が生じているのでは?
 粘膜の炎症のため、疼痛や過敏性(尿意)が生じるのでは?と考えました。

 治療としては、膀胱の出口(括約筋)を緩めて排尿を促すF3、陰部の痛みにF2、
 そしてこれらのツボの効果を増強させるF4・H6のツボ刺激です。
 ご自宅ではピソマで毎日刺激してもらいました。

 1週間後。ずいぶん良くなってきました。
 夜間のトイレがが3~4回から2回くらいに、昼間は2~3時間おきに落ち着いてきました。

 排尿後1時間ほどで少し尿意を感じるものの、あまり気にならない程度です。
 蓄尿時の痛みは半分くらいに、排尿時の痛みは6割くらい(4割減)です。

 尿の勢い・排尿量は変化なしですが、以前に比べるとものすごく楽だそうです。
 前は膀胱のことが頭から離れなかったのが、最近は忘れる時間が増えているそうです。

 器質的変化(膀胱頚部硬化症)があるので、尿の勢いはすぐには改善しないでしょう。
 スムーズな排尿で膀胱粘膜への刺激が減り、頻尿や疼痛が改善されたのだと思われます。
 しばらく治療を続けてもらうことにしました。

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鍼灸症例:耳の閉塞感、音が大きく響いて聞こえる

 50歳代の男性。耳が詰まった感覚と、音が響いて聞こえると訴えてのご来院です。

 8ヶ月ほど前、急に左耳が詰まった感じがし、耳鼻科を受診しました。
 検査の結果、突発性難聴と分かり、1週間ほどで聴力は回復しました。
 しかしながら耳閉感は残り、音が大きく響いて聞こえるようになりました。

 耳閉感は朝起床時に強く、日中にかけてマシになってくるそうです。
 耳閉感がマシなときは、音が大きく聞こえる(とくに狭い空間で)のが気になるそうです。
 左肩の痛みもあり、そこを押さえると耳閉感が再現増悪するそうです。

 耳の症状は、肩の筋肉のトラブル(トリガー)か、耳管のトラブルか?
 まずは左肩の痛みの治療から始めました。

 動診では首の前・後屈、回旋、側屈により、肩の同じ部位が痛みます。
 左H6・H3の井穴刺絡で側屈を除く動作時痛が解消。耳の症状も改善。

 側屈時痛と耳管の改善を意図して、左H5の井穴刺絡。
 本命のツボと思っていたが、耳閉感が明らかに悪化。
 H5と反対の作用を持つ左F4の井穴刺絡。これで耳閉感は解消。
 この時点で、肩痛も強聴感もスッキリ解消しました。

 問診・視診から得た症状の原因と思われる生活習慣の改善指導をして終了です。
 しばらく治療を続けることにしました。

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鍼灸症例:上咽頭炎 鼻の奥の乾燥感・ひっかかり感、痰が出しづらい

 2年前に急性副鼻腔炎を発症。耳鼻科での治療にて治癒。
 その後、鼻の奥の方に乾燥感や、痰がひっかかる感じなどの症状が出てきました。
 耳鼻科でしばらく治療(Bスポット療法)を受けるも改善なく、通院を止めたそうです。

 鼻奥の乾燥感はほぼ常に感じます。鼻うがいをしたときだけ紛れます。
 痰のひっかかる感じは、1日のうちでも何回も出たり引っ込んだりします。
 痰のようなものがへばり付く感じで、むりに出そうしても出せません。
 症状が強く不快なときは集中力が妨げられ、仕事にも差し支えるそうです。
 (患者さんは「痰」と仰いますが、正確には「後鼻漏」です)

 咳払いをし過ぎてここ数日のどが少し痛いそうです。

 不快な症状は常にあり、改善・増悪の因子もとくに無いそうです。
 発熱・患部の熱感、頭痛など他の随伴症状はありません。

 花粉症や喘息などアレルギー疾患の持病や既往歴はありません。
 自宅には犬やネコなどのペットは飼っていないそうです。
 家の湿気が多かったり、エアコンの風が臭うこともないそうです。

 急性副鼻腔炎→鼻粘膜機能の低下・慢性炎症→乾燥感・後鼻漏
 →のどの違和感→咳払い→のどの痛み

 来院時はタイミングが良く(悪く?)、後鼻漏の自覚症状はありません。
 咳払いのし過ぎによるのどの痛みがあります。
 嚥下によってのどの痛みが増悪することはありません。

 治療1回目
 鼻粘膜の炎症・のどの痛みに対して左右H1の井穴刺絡。のどの痛みが消失。
 H5・F5の井穴刺絡。
 セルフケアとしてピソマでの井穴刺激と、乾燥を防ぐぬれマスクの着用を指導しました。

 治療2回目(1週間後)
 乾燥感はまだ残っているものの、痰の引っかかり感はなく快適に過ごせているそうです。
 とくにぬれマスクが気に入ったそうで、起床時の不快感がなくなったそうです。

 前回と同じH1・H5F5の井穴刺絡。
 鼻粘膜が回復するまでしばらく時間がかかるだろうから、
 ぬれマスクとツボ刺激は続けるよう指導して、治療終了としました。

 治療1ヶ月後、経過のご報告をくださいました。
 2年にもわたって苦しんだ不快な症状が、すっかり無くなったそうです。

 症状を持続させる要因が無かったためか、素直に治ったようです。

鍼灸症例:腰痛、仙腸関節部の痛み 体幹がくの字に曲がる

 70歳代の女性。腰痛を訴えます。
 腰痛のせいか、正面から見てひらがなの「く」の字に曲がっています(左側屈位)。
 おそらくこの姿勢が最も痛みから逃れられてラクなのでしょう。

 明日から1週間ほど泊まりがけで外出するので、何とかしてほしいとのご依頼です。

 痛みを感じる場所を指し示してもらうと、仙腸関節あたりです(左<右)。
 疼痛部位を押さえても、目立った圧痛点・筋緊張などは診られません。
 殿筋部(お尻のほっぺ)を押さえると、強い筋緊張と激圧痛点があります。

 痛くなく真っ直ぐ立ち歩きが出来ることを治療効果の指標にしました。

 おそらく殿筋のトラブルが仙腸関節痛として投影されているのでしょう。
 遠隔部からのアプローチでも良かったのですが、疼痛部位≒患部なので
 腹臥位にて過緊張を起こしている殿筋群に鍼(寸6-2番を使用)を刺入しました。

 立って痛みを確認してもらうと、右に凸にならず、真っ直ぐ立てています。
 立ち座り歩きも大丈夫そうですが、まだ右腰の芯の方に少し痛みが残っているとのこと。
 念押しで、右殿筋部に追加で刺鍼しました。

 再度、立って歩いてもらったところ、残っていた痛みは解消したそうです。

 1週間後に治療にお見えになられましたが、道中は痛みも無く、無事に外出できたそうです。
 念のため同じ治療をしてほしいとのことでした。

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鍼灸症例:腰が痛くて真っ直ぐ伸ばせない

 70歳代の女性。普段は起床時の痛みだけで、動いているうちに痛みは無くなっていました。
 ところが最近は日中になっても痛みが消えず、常に腰に痛みを感じる状態だったそうです。

 動かなくても座っているだけで腰部に痛みを訴えます。
 痛みを感じる場所を指し示してもらうと、ベルトライン(腸骨稜)です。

 座った姿勢で痛むあたりを押さえても、のけぞるような圧痛点はありません。
 立ってもらって前屈してもらっても腰部に痛みは生じません。
 腰を真っ直ぐに伸ばしたり、後屈をしようとすると痛みが生じて出来ません。

 腰背部ではなく立位・後屈で伸展される腹部の問題かな?と考えて腹診しました。
 腹部・季肋部には圧痛点はありません。鼠径部に顔をしかめる圧痛点があります。

 この腰痛は腸腰筋の伸展時痛かも?ということで、治療です。
 鼠径部・股関節前面と関連のある足陽明胃経F6のツボに透熱灸。

 再度、立位なってもらうと今度はすんなり腰を真っ直ぐ伸ばせます。
 後屈すると腰部にやや痛みを感じます(左<右)。

 再度F6に透熱灸。これで後屈時の腰痛(左)が消失。右が芯の方がちょっとだけ痛みます。
 とどめに右F6にだけ透熱灸で、後屈時の腰痛(右)も解消しました。

 また痛みが出るようなら明日にでも治療するよう約束して終了しました。 

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鍼灸症例:左耳の詰まり 耳閉感

 70歳代の女性。10日ほど前から、左耳の詰まった感が続いているそうです。
 自分の発する声がくぐもって聞こえ、それを補正するために鼻声になっています。

 耳鼻科で(おそらく耳管に)空気を通してもらっても改善がなかったそうです。
 聴力には年齢相応の変化があるだけで、とくに異常はないそうです。
 鍼灸治療で何とか治らないかとご来院です。

 興味深いことに、症状が出るのが朝起床時からお昼頃まで、だということです。
 ほかにも立位前屈で頭を下げるとスコッと耳詰まりが無くなるそうです。
 某早合点なTV番組で、この耳閉感の解消法を放映していたそうです。
 解消するのは前屈位を維持している間だけで、立位に戻ると再び詰まってきます。

 頭を運動(前後屈・回旋・側屈)してもらっても、耳閉感に変化はありません。
 横になる(臥位)と症状がマシになります。立って深くお辞儀をすると消えます。

 症状の発現には、時間帯と頭位が関係しているようです。

 時間で言えば、お昼ごろは交感神経が最も活発な時間帯です。
 もしくは、午前中の活動により筋ポンプ作用が高まってくるのかもしれません。

 頭を下げると解消するのは、重力負荷解放による頭頚部の筋緊張・血流の改善でしょうか。
 耳閉感が機能的なトラブルであることは間違いなさそうです。

 上半身を起こしているときは常に耳閉感があるので、これを治療効果の判断指標にしました。

 耳や首の側面と関連がある左F5を井穴刺絡。ちょっと良いかな程度の改善。
 同じく左H5の井穴刺絡。さっきよりマシになってるそうです。
 治療開始前の症状の強さを10とすると、H5F5で10→7~8くらいに改善してます。

 H5F5の経絡上、とくに耳周辺を触診すると、左耳の下あたりに筋緊張と圧痛点があります。
 そこの筋緊張をゆるめる刺鍼。これで耳閉感がスコッと解消しました(8→0)。

 再発しないか、数分様子を観察してもらいましたが、大丈夫だったので治療終了です。
 耳管や内耳など耳の異常では無く、耳周辺の筋肉のトラブルだったようです。
 患者さんも耳が悪いワケではないと分かって安心されたそうです。

 もし明日以降、耳閉感が再発したら、円皮針などでセルフケアするか、
 ご自分で手に負えなければ、来院するよう指導して終了しました。

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鍼灸症例:過敏性腸症候群 排便時の激しい腹痛

 50歳代の男性。排便時の激しい腹痛でお困りです。
 そもそもは大学時代からお腹が弱くなって、過敏性腸症候群と診断されています。
 それまで気にせず過ごせていたのですが、ここ10年前くらいから悪化してきました。

 最近はとくにひどく、便意を催すと激しい腹痛に1時間ほど見舞われるそうです。
 便の性状は、最初はやや固めの便で、最後は下痢状になり、ニオイも強いそうです。
 激しい腹痛は、排便で全部出し切った後しばらくすると自然と鎮まるそうです。

 毎日排便があるときは腹痛は無く、便秘が2~3日続いた後、腹痛を伴う排便になるそうです。
 便秘下痢交代型・不安定型だと思われます。

 仰向けで寝てもらってお腹を調べると、上腹部やヘソの左右に不快点・圧痛点があります。
 それらの不快点・圧痛点の軽減を効果の指標に治療を行うことにしました。

 鍼は苦手と仰るので、ピソマで井穴刺激しました。

 右F2F6(肝臓の交感神経抑制)や、左F1F6(胃腸の交感神経抑制)で圧痛が軽減。
 副交感神経抑制の左右F5で、先ほど軽減した圧痛点がやや逆戻り。
 交感神経抑制の左右F4で軽減。左右H6でさらに改善。

 ピソマでグリグリ刺激中に、「なんだかお腹がスーッとしてきた」と仰います。

 腹痛(平滑筋の異常収縮)は、副交感神経症状です。
 しかし、便秘が続いた後で腹痛を伴う排便・下痢が起こるので、腹痛に対する治療よりも
 腹痛が起こらないよう、普段から腸の調子・便通を良くすることで腹痛を防げるのでしょう。

 長年の症状なので、しばらく続けて治療が必要だと指導して終了です。
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鍼灸症例:耳鳴り 首を傾けると悪化する耳鳴り

 50歳代の女性。数ヶ月前から耳鳴りがするようになりました。
 耳鼻科などの検査では、とくに異常なしと言われています。

 耳鳴りがするのは左右両方ともですが、右耳は常に同じ調子で鳴っているそうです。
 左耳は首をかしげると耳鳴りの音が増悪すると同時に、左の首に痛みを感じます。

 「首を動かして耳鳴りが変化する」という私のブログをご覧になってご来院です。
 →記事:「耳鳴りを止めるツボ その2 ~肩こり・首コリ・顎コリが耳鳴りの引き金です~」

 仰向けで頭頚部を触診すると筋肉がコリコリで、指で押さえると顔をしかめるくらい痛がります。
 強い筋緊張・激圧痛点があるのですが、本人さんには日常生活で何も自覚症状がありません。
 近所の鍼灸整骨院で鍼治療(局所刺鍼)してもらっても、首の痛み・耳鳴りに変化なしです。

 おそらく首周辺の筋肉のトラブルが耳鳴りの症状として出ているのでしょう。
 ということで、首コリの治療です。

 まずは、後頭部・側頚部の筋緊張をふにゃふにゃに緩めました。
 施術時間いっぱいで治療出来たのは首の左半分だけです。右側は手つかずです…。

 翌日に来院してもらうと、いつもは鳴っている左の耳鳴りが止まっているそうです。
 左耳に集中すると何か鳴っているかな~?という程度の音で、気にならないレベルです。
 治療していない右側の耳鳴りは、相変わらず鳴っているそうです。

 右側はもちろん、左側の首の筋肉もまだまだ硬いので、続けて治療することにしました。

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鍼灸症例:急性腰痛 いわゆるギックリ腰

 80歳代の男性。朝、ベッドから起きようとして急に猛烈な腰の痛みに襲われたそうです。
 起きたり立ったり歩いたりなど、どのような動きでも激痛が走るそうです。

 転倒などでは無いので、おそらくは筋肉の痛みでしょう、ということで治療を引き受けました。
 なんとか座れるようなので、とりあえず座ってもらいました。

 どこが痛むかを尋ねても、腰全体が痛いとのことで、痛みの発信源が分かりにくいです。
 まずは副交感神経を高める刺激法で、全身の筋肉・血管の過緊張を和らげました。

 この刺激法で、安静時の痛みが半分くらいに減ったそうです(10→6)。
 そして痛みを感じる部位が明白になりました。左右のお尻(殿筋群)が痛むそうです。

 実際に押さえて調べると、仰け反るくらいの激圧痛があります。
 念のため腰部も調べてみましたが、顕著な筋緊張・圧痛点はありませんでした。

 座った姿勢からちょっとずつ身体を動かしてもらって、痛みが出る姿勢で静止してもらいました。
 疼痛誘発姿勢で圧痛点をミリ単位で特定&円皮針を貼ってトントン。
 また動いてもらって圧痛点に円皮針…を繰り返して左右の殿部に合計6~7枚の円皮針。

 まだちょっと痛みは残るものの、最初と比べれば雲泥の差で、日常動作が問題なく出来ます。

 こむら返り(ふくらはぎの筋肉の痙攣)が、お尻の筋肉で起こったのでしょう。
 筋肉の痙攣が解けずにそのままだったので、動かすと痛かったのでしょう、と説明して終了です。

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鍼灸症例:右手首の痛み ドケルバン腱鞘炎

 70歳代の女性。年末の家事掃除のせいか、右手首の痛みを訴えてご来院です。
 以前も同様の症状で治療を受けて良くなったので、今回もご依頼です。

 痛みを訴える場所は、右手首の親指側周辺です。
 患部に熱感や腫脹はありませんでした。

 親指を握ったまま手首を小指側に曲げる(尺屈)すると痛みが増悪します。
 いわゆるドケルバンの腱鞘炎という症状です。
 この腱鞘炎は、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱を包む腱鞘の炎症だと言われています。

 患部を丹念に押さえて調べてみても、そこそこ痛いながらも、激圧痛点は見つかりません。
 患部の周辺が、どことなく痛いそうです。

 このような痛みの発信源を特定できないときには、井穴刺激が役に立ちます^^
 痛みを訴える場所と関連のあるH1・H1’・H6のツボをピソマでグリグリ。

 これで疼痛誘発動作をしてもらうと、痛みが半分くらいに改善(10→5)。
 しかも、曖昧だった痛みの場所が、ココ!というように限局されて感じるようになりました。

 再び患部を調べて見つけた激圧痛点の2カ所に円皮針をペタペタ。
 これで痛みは、なんだか違和感が残る程度に改善(5→1~2)

 ご自宅でもピソマをグリグリ、円皮針をトントンしてもらうよう指導して終了です。

 翌日、たまたまお会いして開口一番、あれからすっかり痛くなくなりました!
 今回の腱鞘炎は、ひどくなる前に早めに治療を受けたのが吉だったみたいです。

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鍼灸症例:頚椎ヘルニアと診断されている首の痛み

 30歳代の男性。首の右後ろから右肩甲骨にかけて痛みを訴えます。
 病院では頚椎ヘルニアだと診断されているそうです。

 天井を仰ぎ見ようと首を後ろに曲げると、右後頚部から右肩甲間に痛みが走ります。
 首の後屈動作が辛いので、うがいをすることが出来ないそうです。

 ちなみに、頭を下げて患部をストレッチするように前屈しても痛みは出ません。
 そして痛みを訴える患部を触診しても、明らかな圧痛はありません。
 痛みを感じる場所に必ずしもトラブルがあるとは限らないのが筋痛のややこしいところです。

 「上を向くと頸椎の隙間が狭くなって神経を圧迫…」なんて洗脳されているのでしょう(^^;
 →カテゴリ:「神経の圧迫で痛みが!?」

 後屈時痛で伸展される側である首の前面の治療をやってみました。
 身体の前面は、陽明(大腸経・胃経)なので、まずは大腸経の右H6をピソマでグリグリ。
 これで後屈時痛は半減しました(10→5)。
 次に胃経の右F6をピソマ刺激。残りの痛みもだいたい良いようです(5→1)。
 まだちょっと違和感があるとのことなので、胃経上の足の甲の圧痛点にピソマ。
 これでスッキリしたようです(1→0)。

 身体は、前後左右上下のバランスで成り立っているのが興味深いです。

 また痛くなってきたら、ご自宅でもピソマ刺激してもらうよう指導して終了です。

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鍼灸症例:左腕の痛み 背中で握手が出来ない

 70歳代の女性。左腕を背中に回そうとすると二の腕(上腕)の外側に痛みを訴えます。
 エプロンのひもを結ぶ動作が痛くて出来ない、いわゆる結帯障害という症状です。
 以前は背中で握手が出来たのに…と残念がっていらっしゃいます。

 動かしたときの左腕の痛みと、左手をどこまで肩甲骨に近づけられるかが治療効果の指標です。

 手を真後ろに挙げる(肩関節の伸展)動作での痛みは、左H1H6の井穴円皮針でほぼ解消。
 手を水平に外に広げる(水平外転)ときの痛みは、左H2で解消。
 手を背中に回してから肘を曲げたときの痛みは、左肘関節の外側の激圧痛点の円皮針で解消。

 これで難なく背中で握手が出来るようになりました^^

 治療に来る前に、ご自分で左腕の痛い部分に円皮針を貼ってましたが効かなかったそうです。
 痛みが投影されている場所が本当にトラブルを起こしているとは限らないですから(^^;

鍼灸症例:過敏性腸症候群 毎食後の下痢・鼓腸・ガス

 50歳代の女性。毎食後に必ず下痢をして、お腹が張ったり大量のガスが出てお困りです。
 食べると症状が出るので、勤務中は昼食を抜くなどしてやり過ごしています。
 常にお腹のことが気になるので外出が億劫になり、気が滅入っているそうです。
 これまで色々な治療を試すも良くならず、藁にもすがる思いでご来院です。

 症状が出るのは食後のみで、食事と食事の間は大丈夫だそうです。
 食事で胃が膨らむと腸が激しく動いて症状が出るそうです(胃・結腸反射の亢進)。

 来院時はお昼下がり。症状の出ていない時間帯です。
 腹部の聴診ではグル音は正常(+)。打診でも、ガスはそれほど溜まっていません。
 触診すると、みぞおちからヘソにかけての上腹部と、左下腹部に圧痛点がいくつもあります。
 とくに左下腹部は、軽く押さえただけでも顔をしかめるような強い痛みです。
 これらの圧痛点の改善を、治療効果の指標に設定しました。

 腸の動きすぎを抑えるには、副交感神経症状でH5F5のツボが有効です。
 しかし除外診断的治療として、胃腸の交感神経抑制の左F1F6のツボ刺激をしました。
 お腹の圧痛点には全く変化なし、無効です。

 左右のF5H5のツボをひとつ刺激する毎に、腹部の圧痛点は軽減。
 時間をおいて2回目のH5F5を刺激すると腹部の圧痛は解消しました。

 仕上げに、腸の動きを止める(良い意味で)ため、交感神経を高める低周波通電を15分。
 ご自宅ではH5F5にお灸と、運動で交感神経を高めるよう指導しました。

 2診目(5日後)
 治療後、食事を摂っても不思議なくらい、大分良くなったそうです。
 2日間は腸がピタリと静まり、3日目は少しゴロゴロ鳴るものの下痢は止まっていたそうです。
 5日目の今日は、元の状態にぶり返してしまったようです。

 神経が覚えてしまった症状を治すには、最初は毎日のように治療を行う必要があります。
 遠方からの来院なので、ご自宅でも井穴刺絡をしてもらうよう、やり方を指導しました。

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鍼灸症例:左肩甲骨周辺の痛み

 50歳代の男性。10日ほど前から左の肩甲骨周辺に痛みを訴えています。
 頸椎症の持病があり、ペインクリニックでブロック注射をするも、痛みがぶり返してきたそうです。

 腋を締めて肘を胴体に付けていると痛みはマシになるそうです。
 反対に、肘が胴から遠ざかる(肩関節の外転)と痛みが増悪してきます。

 治療ベッドに座ってもらっていると痛みのため腕の置き場に困るようで、落ち着きがありません。
 立っているときの方が、まだマシだそうです。
 最も強い痛みが出る動作は、腕を左斜め上に挙げるときです。
 この動作時の痛みの変化を、治療効果の指標にしました。

 痛みを訴える姿勢で素早く触診すると、左腋後面と左肩甲骨内側に著明な圧痛があります。
 ちなみに、局所の圧痛点に円皮針を貼ってみましたが、無効でした。

 患部と関連のある小腸経、左H4の井穴刺絡。これで痛みは10→5に改善。
 指先を刺激しただけで、さっきの痛みが良くなったので、あれっ?と驚いていらっしゃいます(^^;
 同じく関連のある大腸経、左H6。痛みは5→3に改善。

 今度は腕を左斜め上に挙げる動作よりも、腋を開く動作(外転)の痛みが気になるそうです。
 座るとダメ&立つとマシ。脚からの影響もあるのかな?
 胸脇と関連のある胆経、左F5。外転時の痛みは半分に、左H5でほぼ解消です。

 いろいろ肩を動かしてもうらうと、まだ少し痛みは残っているものの気にならない程度です。
 もし痛みがぶり返して来るようなら明日にでも来院するようお願いして治療終了です。

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鍼灸症例:過敏性腸症候群 腹鳴り、ガス腹

 40歳代の女性。お腹がグルグルと鳴るので非常にお困りだそうです。
 とくに座って仕事をしている最中は、他人に音が聞こえるので辛いそうです。
 外出で人混みに遭うのもおっくうで、好きな図書館にも行けないそうです。
 排便や排ガスをしても腹鳴りには変化がないそうです。

 腹鳴り以外には、不眠や起床困難、気力が出ないなどの症状もあります。
 問診をしているときも、声も小さく弱々しい感じの受け答えです。

 腹部の聴診では、それほどお腹は鳴っていません。グル音(+)
 へその周囲に抑えると不快な点がいくつもあります。

 総合的に診て、交感神経機能の低下による相対的な副交感神経の亢進だと見立てました。
 お腹を押さえたときの不快点の変化を治療効果の指標としました。

 まずは除外診断的治療のために、胃腸の交感神経抑制のツボ、左F1F6を刺激。
 お腹の不快点に変化はありません。

 次は本命の、副交感神経抑制のツボ、左右F5を刺激。
 腹部の不快さが、10→6くらいに改善。

 思惑通りだったので、交感神経機能を高める長坐位低周波通電を20分。
 最後に左右H5を刺激。腹部の不快感は、6→2くらいに改善。
 ご自宅では円皮針でセルフケアするよう指導して終了です。

 2診目(初診の9日後)
 治療後3日間は、腹鳴りも治まっていて快適に過ごせたそうです。
 夜も寝やすくなって、気力が出てきて仕事も頑張れたそうです。
 円皮針を貼っている間は腹鳴りは鎮まるものの、不眠と無気力感が再燃してきたので来院です。

 前回と同様、長坐位低周波とH5F5の井穴刺激の治療内容です。
 治療効果を累積させるため、治療頻度をあげて来院するよう指導して終了です。

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鍼灸症例:のどの詰まった感・違和感

 30歳代の男性。数年来、なんとなくのどが詰まったような感じがあるそうです。
 耳鼻科で診てもらっても異常は見つからなかったそうです。

 のどの調子が悪いときは、胃もたれも鼻づまりも強くなってくるそうです。
 のど詰まりを誘発しやすい首コリも触知できます。
 症状の発信源は、胃?鼻?首コリ? それぞれ治療して確かめることにしました。

 初診
 まずは胃。お腹を診ると、ヘソの上に押さえると不快な点があります。
 肝臓と胃腸の治療でお腹の圧痛点は解消しましたが、のどの詰まり感には変化なし。

 次は鼻。鼻から息を吸ってもらって鼻づまりを確認してもらいました。
 鼻づまりの治療で鼻の通りは良くなったものの、のど詰まりには改善なし。

 次は首コリの治療。
 頭を色々な方向に傾けてもらって、凝っている筋肉をストレッチさせて圧痛点に刺鍼+円皮針。
 もともと「なんとなく詰まった感じ」だったので劇的な改善は実感できませんが
 治療をする前よりは、のどの詰まった感はマシになっているそうです。

 2診目(7日後)
 前回治療の数日後、首に貼っていた円皮針を剥がすと、のど詰まりが再燃してきたそうです。
 ということは、のどの詰まった感・違和感は首コリから来るものだと思われます。
 首コリに専念して治療すると、治療後はのどの違和感はすっかり解消しました。

 →施術のご依頼・ご予約は 鍼灸治療院 「はりきゅう中村」 まで

鍼灸症例:起立性調節障害 体がだるい、ふわふわした感じ

 中学生の女子。数ヶ月前から、朝に身体がだるく、ふわふわした感じがするそうです。
 病院では起立性調節障害と診断され、薬物治療では残念ながら改善がなかったそうです。
 身体のだるさは朝が最もひどく、夜になったら良くなるそうです。
 このため、学校には登校することが出来ていません。

 頭痛や腹痛などはありません。午前中に倦怠感と浮遊感が強いだけだそうです。
 来院時は午後だったので、これらの症状は全く出ていません。
 問診から、交感神経の機能低下による相対的な副交感神経症状だと判断しました。
 →カテゴリ:「起立性調節障害」

 初診
 まずは、交感神経機能を高める長坐位低周波通電を30分。
 相対的な副交感神経のはたらき過ぎを抑えるH5F5の井穴刺絡。
 施術時には症状が出ていないので、治療効果の有無の確認が出来ませんでしたが、
 ご自宅ではH5F5の井穴円皮針でセルフケアしてもらうよう指導しました。

 第2診(18日後)
 他府県にお住まいのため、治療間隔が空いてしまいました。
 学校の夏休みを利用して、泊まりがけでの通院治療です。
 前回の治療後から、朝の倦怠感・浮遊感がすっかり良くなったそうです。
 学校は、短縮授業期間中ではありましたが、保健室登校できたそうです。

 学校は夏休みに入りましたが、生活リズムを崩さず朝はちゃんと起きられているそうです。
 前回同様、長坐位低周波とH5F5の井穴刺絡などを行いました。

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鍼灸症例:左膝の痛み 階段の昇り降りで膝が痛い

 70歳代の女性。3ヶ月ほど前より左膝が痛くなりました。
 整形外科で膝の関節腔内注射や、整骨院で治療を受けるも全く改善がありません。

 この患者さん、何の問題もなく正座をすることが出来ます。
 膝を完全に曲げても、全く痛くないのです!(本人さんが不思議がっています)

 膝の症状が出るのは、左足で踏ん張ったときだけです。
 左足で片脚立ちすると、右片脚立ちに比べて明らかに不安定な感じがするそうです。
 階段の昇降など、左脚で全体重を支えるときに左膝関節がズキッと痛むそうです。

 痛みを訴える場所は、左膝の内側と前外側面です。
 痛みが出る姿勢で痛みを感じる部位を押さえても圧痛点などは全くありません。

 膝は曲がる。曲げても痛くない。膝の局所治療をしても無効。左足に力を入れると痛い。
 やはり、膝関節部そのものにはトラブルは無さそうです。
 痛みの発信源は、どうやら体重を支えるときの左足・足の指でしょう。

 左足の指や足の甲を丹念に押さえて調べると、いくつもの激圧痛点があります。
 「なんでこんな場所が痛いの!?」と思われるほどです。

 左足の親指、脾経上の2点と肝経上の1点に円皮針。
 左片脚立ちをしてもらうと、足底の内側の不安定さがなくなっています。
 足底の外側の不安定さが目立って感じるそうです。
 左足の甲(左第4・第5中足骨間)、胆経の圧痛点への円皮針で、足底の不安定さは全て解消。

 この時点で、左片脚立ちをしても膝の痛みは出なくなっています。
 ただし、階段を昇り降りする動作では、左膝前面の痛みは、まだ残っています(10→6)。

 膝前面と関連する胃経上には反応点を見つけられなかったので、左F6を井穴刺絡。
 これで体重負荷時の左膝前面の痛みは、6→3に改善。
 改善があった脾経(F1)・肝経(F2)・胆経(F5)の井穴刺絡。
 これで膝の痛みは、だいたいOKです(1~2くらい?)。

 再燃がないか確認&完治させるため、しばらく続けて通院するよう指導しました。

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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
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 また、どんな事でもお気軽に、ご質問・ご相談ください。
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