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痛みを感じるメカニズム ~火災警報器と仕組みは一緒~

 手足をぶつけたり、ドアで手をはさんだり、指にトゲが刺さったり。
 日常生活で 「痛み」 を感じることは、大なり小なりよくある事かと思います。

 「痛み」 というのは、非常に不快な感覚です。
 しかし、痛みを感じることがなければ困ることもあります。

 痛みの本来の役割は、「身体の損傷」 を知らせる警告信号です。
 痛みを感じることで肉体の危機を察知し、危険から逃れるなど対処することが出来ます。

 もし痛みを感じなければ、大怪我をしても気づかず放置してしまい、命を失うことでしょう。

 では、私たちの身体は、どのようなメカニズムで痛みを感じるのでしょうか?

 痛みの第一歩は、「痛覚神経」の末端にある 「センサー(検知器)」 から始まります。
 身体のあちこちに存在するセンサーが、痛みを引き起こす刺激を検出します。
 検出された刺激は 「電気信号」 に変換され、痛覚神経を伝って 「脳」 へ送られます。

 送られた電気信号を 脳が 「意識」 することで、はじめて「痛み」を感じるのです。
 痛みを感じるのは 「脳」 なのです。(←ここ重要!)
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 痛みのメカニズムは、火災警報器と同じような仕組みです。

 火災警報器のセンサーは熱や煙を検知すると、電気信号を発生させます。
 その電気信号は電線(電子回路)を伝って、警報器に送られます。
 信号を受けとった警報器は、ベル音を鳴らして火災を知らせてくれるのです。

 →次記事:「痛みを引き起こす 『発痛物質』 ~トウガラシは辛くて痛い!~」


 オススメ文献
 『図解入門よくわかる痛み・鎮痛の基本としくみ』 伊藤和憲 秀和システム
 『痛みと鎮痛の基礎知識(上)基礎編』 小山なつ 技術評論社
 『痛みと鎮痛の基礎知識(下)臨床編』 小山なつ 技術評論社
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痛みを引き起こす「発痛物質」 ~トウガラシは辛くて痛い!~

 痛みを引き起こす原因には、いろいろなものがあります。
 怪我、火傷(ヤケド)、肉体酷使、感染症、腫瘍などなど。

 これらの刺激により、身体が損傷し、細胞が破壊されるのです。
 目に見えない微小な損傷から、骨折などの大きな損傷まで、実に程度は様々です。

 細胞が破壊されると、それまで細胞の中にあった成分が漏出します。
 そして破壊された箇所を修復しようとして血液・白血球が集まり、炎症が生じます。

 漏出した細胞成分や炎症で生じる産物が、痛みを引き起こす 「発痛物質」 です。

 風邪でのどが痛いのは、のどの粘膜が炎症を起こして発痛物質が生じているからです。
 胃腸炎でお腹が痛いのも、炎症による発痛物質が痛みを引き起こしているです。

 発痛物質と言われてもピンと来ないので、発痛物質≒トウガラシ だと思ってください。
 トウガラシを触った手で目や鼻をこすると、めちゃくちゃ痛いですよね(涙)

 損傷・炎症で生じた発痛物質を、痛覚神経の末端にあるセンサーが検出します。
 検出された刺激は電気信号に変換され、痛覚神経を伝って脳へ送られ痛みを感じます。
 →前記事:「痛みを感じるメカニズム ~火災警報器と仕組みは一緒~」

 激しい運動、不慣れな作業のあとに生じる痛み、いわゆる筋肉痛も発痛物質が原因です。
 肉体の酷使で筋肉の細胞(筋線維)が破壊され、軽微な炎症が生じているのです。

 炎症・発痛物質による痛みを 「急性痛」 や 「炎症性疼痛」 と言います。
 このような痛みは、肉体のどこかが壊れているよ!という警告信号なのです。

 →次記事:「痛みの発生源はどこ? ~痛む場所が必ずしも悪いわけではない!~」

 オススメ文献
 『図解入門よくわかる痛み・鎮痛の基本としくみ』 伊藤和憲 秀和システム
 『痛みと鎮痛の基礎知識(上)基礎編』 小山なつ 技術評論社
 『痛みと鎮痛の基礎知識(下)臨床編』 小山なつ 技術評論社

痛みの発生源はどこ? ~痛む場所が必ずしも悪いわけではない!~

 身体が損傷すると細胞が壊れて炎症が起こり、「発痛物質」 が生じます。
 その発痛物質が痛覚神経の末端のセンサーを刺激して、脳に痛み信号を伝えます。
 痛み信号を受信した脳は、痛み感覚を生じさせて異常を知らせてくれるのです。
 →前記事:「痛みを引き起こす「発痛物質」 ~トウガラシは辛くて痛い!~」

 指先にトゲが刺さると、その指に鋭い痛みを感じます。
 その痛み感覚を手がかりに、刺さった極小のトゲを見つけることが出来ます。

 しかし、筋肉や内臓などの鈍い痛みは、なんとなくこのあたりが痛いかも?と曖昧です。
 胃痛で、胃の後壁の上部で直径1cmの範囲が痛い!と感じることは出来ませんよね(^^;

 実は、「痛みを感じる場所」 と 「痛みの発生源」 が一致しているとは限りません。
 むしろ 「痛い場所」 と 「傷んでいる場所」 が別の場所であることの方が多いです(約7割)。

 たとえば盲腸(虫垂炎)では、痛みが右下腹部ではなく、みぞおちの痛みとして感じたり、
 心筋梗塞では、胸ではなく喉や左肩・腕の痛みとして感じられることがあります。

 よくあるのが頭痛で、本当は首や肩の筋肉の痛みが正体なのです。
 お尻の筋肉が脚の痛みとして、太ももの筋肉が膝の痛みとして感じることもあります。

 このような 「痛みの発生源」 が 「痛みの現場」 と異なる痛みを 「関連痛」 と言います。
 痛み刺激を受信した脳が痛みの発信源を誤って、別の場所に痛み感覚を生じさせるのです。

 脳は、勘違いや錯覚をよく起こします(^^;
 もし痛みを感じる場所を押したり揉んだりして治ったとしたら、それはラッキーです。

 首や肩・足腰など、痛みを感じる場所を治療しても改善が得られないことが多々あります。
 そんな痛みの発生源は、内臓や別の離れた場所にある筋肉のトラブルかもしれません。

 →次記事:「どこが痛いか分からない ~筋肉の痛み・内臓の痛みの見分け方~」

 オススメ文献
 『図解入門よくわかる痛み・鎮痛の基本としくみ』 伊藤和憲 秀和システム

どこが痛いか分からない鈍い痛み ~筋肉の痛み・内臓の痛みの見分け方~

 筋肉や内臓の痛みは重いような鈍い痛みで、痛みを感じる場所がはっきりしないものです。
 しかも、「痛みの発生源」 と 「痛みを感じる場所」 が異なる 「関連痛」 の可能性も高いです。
 →前記事:「痛みの発生源はどこ? ~痛む場所が必ずしも悪いわけではない!~」

 内臓の痛みは病院の検査で異常が発見される前から感じることがあります。
 未だ大きな病気には至らない 「未病(みびょう)」 の段階から痛みは感じるのです。
 病院で異常なしと言われても、その痛みが内臓のトラブルでは無いとは言い切れません。

 痛みの発生源が、筋肉か内臓なのかを、おおよそ見当をつける方法があります。
 
 筋肉の痛みは、身体の動き伴って痛みが増悪・軽減するなど変化します。
 たとえば腰を曲げると痛みが強くなるけど、仰向けで寝ると痛くない腰痛や、
 膝痛で膝を曲げると痛いけど伸ばすのはOK!など動作によって痛みが増減します。

 辛い動作、ラクな姿勢があるのが筋肉の痛みの特徴です。
 身体を動かして筋肉が伸び縮みすることで、筋肉への負荷が変化するからです。

 しかし内臓からの痛みは、動作や姿勢に伴って痛みはとくに変化はありません。
 内臓そのものが悪いので、身体を動かしたところで内臓の状態は変わらないからです。

 楽な姿勢がない・何をしても痛いとき、それは内臓の痛みかもしれません。

 腰痛が腎臓や婦人科のトラブルが原因であったり、肩の痛みが肝臓病の症状だったりします。
 痛みを感じたら、まずは内臓の病気が潜んでいないか調べてもらってください。

 オススメ文献
 『図解入門よくわかる痛み・鎮痛の基本としくみ』 伊藤和憲 秀和システム

神経の圧迫で痛みが!? ~頚椎症・腰椎症・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症~

 首や腕、腰や足の痛みで病院を受診すると、レントゲンやMRIなどの画像検査をされます。
 その結果、背骨の変形や椎間板ヘルニアが見つかると、痛みの原因はそれだと言われます。

 「変形した骨やヘルニアが神経を圧迫しているので痛みが生じているのです。」
 「痛みの原因は神経の圧迫だから、牽引をしてダメなら手術をしましょう。」
 たいていは、このように言われるかと思われます。

 しかし! 実は、神経は圧迫されても、痛みが生じることはありません!
 痛覚神経は、痛み刺激を脳に伝える電線のようなものです。
 →記事:「痛みを感じるメカニズム ~火災警報器と仕組みは一緒~」

 神経は頑丈に出来ており、少々の圧迫では何の問題も起きません。
 立っていると足の裏の神経は体重で圧迫されますが、足の裏は痛くなりませんよね。

 もし神経が極度に圧迫されると 「麻痺(マヒ)」 が生じます。

 痛覚神経が麻痺すると、つねっても叩いても痛みを感じなくなってしまいます。
 運動神経に麻痺が起きると、筋肉が動かなく、身体を動かせなくなりますます。

 腕枕をしながら寝てしまうと、腕の感覚が無くなったり、動かなくなることがあります。
 神経が圧迫された結果、感覚神経や運動神経が麻痺を起こしてしまうのです。

 圧迫されると麻痺が生じるのに、真逆の痛みを感じるという説明はおかしいですよね(^^;

 「本物」 の神経圧迫による病気に、たとえば「後縦靱帯骨化症」という難病があります。
 神経の圧迫が進行すると手足が麻痺したり、排尿・排便が困難になってしまいます。

 頚椎症・腰椎症・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症と診断されて痛みでお困りのあなた!
 そもそも神経の圧迫は痛みの原因ではないので、手術で圧迫を解除しても治りません。
 その痛みは、「筋肉の痛み」なのです。

 →次カテゴリ:「筋肉の痛み・MPS」

筋肉痛のメカニズム ~炎症・発痛物質が痛覚神経を刺激する~

 筋肉の痛みと聞いてすぐに思いつくのは、「筋肉痛」 です。
 激しい運動をした後に襲って来る、あの痛みです。

 筋肉痛は、筋肉に対して過大な負荷が加わることが原因です。
 筋肉は使い過ぎると筋肉の細胞(筋線維)が壊れてしまうのです。

 肉離れなどの大きなケガでなくても、筋肉を酷使すると微小な損傷が生じます。
 傷ついた筋肉を修復しようと多量の血液(白血球など)が集まり、炎症が起こります。
 炎症が起こる際に発痛物質が生じ、それが痛みを引き起こす刺激になります。
 →記事:「痛みを引き起こす『発痛物質』 ~トウガラシは辛くて痛い!~」

 筋肉痛のキッカケは、激しい運動やスポーツだけではありません。

 転倒や交通事故など、自分の意志に反して強い力が外から加わることや
 行楽や日曜大工など、不慣れな運動・作業も筋肉を傷める原因になります。

 また、筋肉を強く押したり揉んだりすることも痛みのキッカケになります。
 食肉であれば叩いたり揉んだりすると筋が切れて柔らかく美味しくなります。
 しかし生きた人間の筋肉が傷つくと、炎症(もみ返し・もみ起こし)が生じます。

 ちなみに筋肉痛って、運動をした数日後に起こりますよね(^^?
 そのタイムラグは、筋肉を損傷してから修復が進むまでの時間差だそうです。

 筋肉の炎症・修復が終わると、壊れる前の筋肉よりも太く大きくなります。
 筋トレで筋肉が肥大するのは、この破壊と修復のメカニズムを利用したものです。
 わざと筋肉痛が起こるくらい運動しないと、筋肉は強くならないのですね(^^;

 →次記事:「筋肉のコリと痛み ~硬くなった筋肉は痛みの予備軍~」

自律神経ってなに? ~自分の意志ではコントロール出来ません~

 「自律神経」 という言葉を聞いたことはありますか?
 「自律神経失調症」 であれば、耳にしたことがあるかも知れませんね。

 「神経」 という言葉は、「無神経な人」、「神経質な人」 というように
 心の動きや、感受性などの精神的なことの意味で使われることが一般的です。

 しかし、ここで言うところの 「神経」 とは、そのような意味ではありません。

 「神経」 とは、身体と脳をつなぐ電線のようなモノで、体内に実在する構造物です。
 本物の電線のように、実際に神経には電気が走っているのです!
 電気刺激によって、身体のあちこちに、さまざまな情報を伝えています。

 立ち座りなど、脳から筋肉に運動の命令を伝える神経が 「運動神経」 です。
 運動が苦手な人を指して、俗に 「運動神経が鈍い」 なんて表現しますよね(^^;

 痛みや寒さなど、身体の感覚を脳に伝える神経が 「感覚神経(知覚神経)」 です。
 冷水が歯にしみる知覚過敏は、歯の感覚神経が敏感に反応している状態のことです。

 そして、心臓や血管、胃腸など内臓のはたらきを調節する神経が 「自律神経」 です。
 心拍数や血圧、呼吸を調節したり、消化や排便など、内臓のはたらきをコントロールしています。

 「自律」 とは、「他からの支配とは無関係に、ルールに従って自動的に」 という意味です。
 つまり、自分の意志では思い通りにコントロール出来ない神経が自律神経なのです。
 自律神経の調子が悪いからと言って、決してあなたの意志や心が弱いのではありません。

 そんな自制不能な自律神経には、「交感神経」 と 「副交感神経」 の2種類があります。

 →次記事:「自律神経は2種類 ~活動の交感神経&休息の副交感神経~」

筋肉のコリと痛み ~硬くなった筋肉は痛みの予備軍~

 筋肉は縮んだり・ゆるんだり、収縮と弛緩をすることで、骨・関節を動かしています。
 スムーズに動けるのは、いくつもの筋肉が協調・連動して収縮・弛緩するおかげです。

 筋肉の柔軟性が低下して十分に収縮・弛緩できなくなった状態が 「コリ」 です。
 コリは筋肉が硬くなっている状態です。

 筋肉が凝ってくると、つっぱり感、締め付けられ感、重だるさなどの症状が出てきます。
 筋肉がうまく収縮・弛緩しづらくなるので、関節を動かせる範囲が狭まってきます。
 肩こりでは肩や首が動かせにくくなったり、肩が詰まる感じや重苦しくなったりします。

 実は、筋肉のコリ自体は痛みの原因ではありません。
 たとえ筋肉が硬く凝っていても、痛みも何も感じない、無症状の人もいます。

 しかし柔軟性が低下して硬くなっている筋肉は、痛みの予備軍になります。
 硬い筋肉を無理やり動かすと、筋肉に過負荷が加わって痛みを発します。

 ストレッチをすると、筋肉が突っ張って軽い痛みを感じますよね。
 このまま引き伸ばされたら筋肉が切れるかも…という損傷に対する警告反応です。
 →記事:「痛みを感じるメカニズム ~火災警報器と仕組みは一緒~」

 筋肉は身体を動かすことなく、じっとしていると柔軟性が低下していきます。
 同じ姿勢をし続けるなど、運動不足によって筋肉は硬く凝ってくるのです。

 筋肉のコリは、運動不足になりがちな現代の様々な生活場面で発生します。

 PC・スマホを見続けることは、首や肩の筋肉のコリを招きます。
 デスクワークなど長時間座り続けると、腰や股関節、脚の筋肉が硬くなってきます。

 硬くなった筋肉は無理に動かすと痛く、動かさないと痛くありません。
 しかし痛みを恐れて動かさないでいると、さら硬くなる…悪循環に陥りがちです。

 寝起きの動きはじめが痛いのは、長時間の安静で筋肉が硬くなっているからです。
 痛いながらも動いていると徐々に筋肉の柔軟性が戻って、痛みが引いてきます。

 筋肉の痛みを治すには、無理のない範囲で徐々に動かしていくことが重要です。

 →次記事:「筋肉とむくみ ~筋肉は血液・リンパ液の還流を促すポンプ~」

自律神経は2種類 ~活動の交感神経&休息の副交感神経~

 自律神経は、心臓や血管、胃腸など内臓のはたらきを無意識に調節しています。
 自律神経のはたらきは、あなたの意志で自由にコントロールすることは出来ません。
 →前記事:「自律神経ってなに? ~自分の意志ではコントロール出来ません~」

 自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2種類の神経があります。

 【交感神経はアクセル】
 交感神経は、興奮・ハッスル、活動モードの体調を作り出します。
 活動モードのときは、元気いっぱいで集中力が高まり、やる気に満ちあふれています。

 しかし、交感神経がはたらき過ぎると、イライラしたり、目がさえて眠れなかったりします。
 ずっとアクセル全開で、頑張り過ぎでは疲れてしまいますからね。

 【副交感神経はブレーキ】
 副交感神経は、安静・ゆるゆる、休息モードの体調を作り出ります。
 休息モードのときは、おだやかで、余計な力も抜けて、優しい気持ちになれます。

 しかし、副交感神経がはたらき過ぎると、無気力になったり、朝起きられなくなってしまいます。
 ずっとノロノロ運転で、ダラダラしているのも良くありません。

 交感神経と副交感神経は、互いに牽制・協調し合って、身体を健康な状態に保とうとします。
 自律神経のはたらきである調節能力を 「自然治癒力」、「抵抗力」 などとも言います。

 では、交感神経と副交感神経には、具体的にどのようなはたらきがあるのでしょうか。

 →次記事:「交感神経は戦闘態勢モード ~ストレスと戦うか!ストレスから逃げるか!~」

自律神経のはたらき

筋肉とむくみ ~筋肉は血液・リンパ液の還流を促すポンプ~

 立ち仕事や座りっぱなしが続くと、だんだんと足が浮腫んでくる…。
 足がむくむと靴下のゴム跡がついたり、靴やブーツが窮屈になってきます。

 そんなむくみは、血液中の水分(間質液・リンパ)の流れが滞り溜まっている状態です。

 心臓から押し出された血液は、動脈・毛細血管を通って全身に送られます。
 酸素や栄養に富んだ血液中の水分が毛細血管から染み出て細胞に届けられます。
 染み出た水分・リンパ液は、9割が静脈、1割がリンパ管に入って心臓へ戻ります。

 心臓には血液を全身に送り出すポンプの役割があります。
 しかしながら、隅々に行き渡った血液・リンパ液を汲み上げるだけの力はありません。
 血液・リンパ液を心臓に戻すポンプの役割は、「筋肉」が担っているのです。

 身体を動かすことで、筋肉は収縮・弛緩を繰り返します。
 筋肉の収縮・弛緩で静脈・リンパ管が刺激され、血液・リンパ液の流れが促されます。
 収縮・弛緩を繰り返す筋肉がポンプのように血液・リンパ液を心臓に送っているのです。

 ところが、身体をあまり動かさないでいると、筋肉のポンプ作用が十分に働かなくなります。
 静脈・リンパ管の流れが悪くなり、毛細血管から染み出たリンパ液が滞留してしまいます。

 流れることが出来ず滞留してしまったリンパ液が、浮腫(むくみ)の正体です。
 滞留したリンパ液が、筋肉や皮膚の細胞の隙間にあふれている状態が浮腫なのです。

 とくに足のリンパは重力に逆らって心臓に戻らなければならないので滞留しがちです。
 立ち仕事や座業で足の動きが少ないと、足の筋ポンプ作用が低下して浮腫んできます。

 また、筋肉が硬く凝っている場合も、筋肉のポンプ機能が低下して浮腫んできます。
 筋肉が十分に収縮・弛緩せず、静脈・リンパ管への刺激が弱まってしまうからです。
 →前記事:「筋肉のコリと痛み ~硬くなった筋肉は痛みの予備軍~」

筋・筋膜性疼痛症候群(MPS) ~慢性痛になりやすい筋肉の痛み~

 骨折や感染症、腫瘍、痛風、リウマチなどの病気でない場合、
 首や肩、膝や足腰などに感じる痛みは 「筋肉の痛み」 です。
 たとえ 「骨の変形」・「神経の圧迫」 が見つかっても、痛みの原因ではありません。

 誰しも加齢とともに骨は変形するもので、変形は痛みが出る前から起きています。
 私も頚椎が変形して神経を圧迫しているそうですが、痛くも痒くもありません(^^♪
 そもそも、神経が圧迫されていても、痛みを感じることはありえません。
 →記事:「神経の圧迫で痛みが!?~頚椎症・腰椎症・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症~」

 あなたの痛みが筋肉の痛みかどうか、自分で確かめられる方法があります。

 痛い動作・姿勢をしながら、痛む部位の周辺を広くあちこち指で押さえてください。
 苦痛を感じる点、いつもの痛みが増悪する点があれば、そこが痛みの原因です。
 →記事:「筋肉痛のメカニズム ~炎症・発痛物質が痛覚神経を刺激する~」
 →記事:「筋肉のコリと痛み ~硬くなった筋肉は痛みの予備軍~」

 触診すれば分かるのに、画像検査ばかりで患者さんの身体を触らない。
 画像や数値という客観的なものばかりを判断材料にするという教育の問題か、
 検査をしないと診療報酬を得られないという医療制度の問題かもしれません。

 検査で異常があれば、骨を削ったり、神経の圧迫を解除する手術を勧められ
 もし異常が無ければ、痛みは 「気のせい」・「精神的なもの」 だと言われます。
 いずれにせよ、適切な治療を受けられず、痛みがこじれて慢性化して行きます。

 また、痛みを感じ続けると精神的にも参ってきて、不眠や抑うつなどの症状や
 自律神経を介して、食欲不振や便秘など新たな身体症状が引き起こされます。
 →カテゴリ:「ストレスと自律神経」

 そんな筋肉の痛みを発端とする様々な症状を 「筋・筋膜性疼痛症候群」(MPS) と言います。
 「痛み」 だけでなく、「シビレ」などの異常感覚を生じさせることがあります。

  →カテゴリ:「ストップ!慢性痛」

交感神経は戦闘態勢モード ~ストレスと戦うか!ストレスから逃げるか!~

 交感神経は、興奮・ハッスル、活動モードの体調を作り出す自律神経です。
 日中などの活動時にはエネルギーを消費して、心身とも活発な状態になります。
 →前記事:「自律神経は2種類 ~活動の交感神経&休息の副交感神経~」

 本来、交感神経は、敵と遭遇したときに、闘争/逃走するための体調を作り出す神経です。
 敵を攻撃したり、走って逃げるための 「戦闘態勢モード」 の自律神経が、交感神経です。

 弱肉強食の原始時代に戻って、敵と遭遇したときの場面を想像してみてください。
 敵はトラやライオン、クマ、オオカミ、ヘビ、トカゲ、サメなど、人類をエサにする大型肉食獣です。
 あなたが生き延びるには、戦って勝つか全速力で逃げるか、のどちらかです。

 敵に対して行動を起こすために、交感神経が活発になります。
 呼吸や心臓の鼓動を速め、血圧を上げ、全身すみずみに酸素を送り込まれます。
 周囲の状況を把握するため、目が見開き、頭が冴えて集中力が高まります。

 体温が上がり、筋肉の緊張度も高まり、身体がキビキビ自由に動くようになります。
 また、体内の脂肪や糖分が分解されて、脳や筋肉へのエネルギーが供給されます。

 消化・吸収、排泄・生殖などのはたらきは、この際、不要なのでストップさせます。

 このような交感神経が作り出す体調は、敵と闘うときに必要な反応です。
 現代社会においては、「敵」=「肉体的・精神的ストレス」 です。
 ストレスに対して抵抗するため、交感神経が活発になります。

 しかし、ストレスが過ぎ去ったあとでも交感神経が鎮まらずに活発なままであったり、
 慢性的なストレスで交感神経がはたらき続けると、心身に様々なトラブルが生じてきます。
 交感神経は、熱しやすく冷めにくいのです。

 イライラ、不眠などのメンタル症状であったり、食欲不振や胃もたれ、便秘などの胃腸の症状
 動悸や息切れなど心肺の症状など、交感神経のはたらき過ぎによる症状が出てくるのです。

 →次記事:「副交感神経は省エネモード ~なりをひそめてストレスをやり過ごす~」

副交感神経は省エネモード ~なりをひそめてストレスをやり過ごす~

 自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があります。
 →記事:「自律神経は2種類 ~活動の交感神経&休息の副交感神経~」

 交感神経と副交感神経は、アクセルとブレーキのように、ほぼ真逆の体調を引き起こします。
 交感神経はストレスに抵抗するため、心身を活発な状態 「戦闘態勢モード」 にさせます。
 →前記事:「交感神経は戦闘態勢モード ~ストレスと戦うか!ストレスから逃げるか!~」

 副交感神経は、エネルギー消費を抑えて心身を休息させる 「省エネモード」 の神経です。

 副交感神経が活発になると、呼吸や心臓の鼓動がゆっくりになります。
 一方で、胃腸は活発になって消化吸収が高まり、身体にエネルギーを蓄えるようになります。
 大腸や膀胱も活発になって、体内の老廃物・毒素・異物など不要な物を体外に排泄します。
 血管を広げて血圧を下げ、体温を放熱して、心身をまったりくつろがせて眠気を誘います。

 日中の活動で傷ついた心身の回復に努める自律神経が副交感神経です。

 「ストレス=交感神経、リラックス=副交感神経…」 と、教科書には書いてはありますよね。
 しかしストレスを受けたとき、交感神経ではなく、副交感神経が活発になる人もいます。

 ショックを受けて倒れる人が、ストレスで副交感神経が過活発になるタイプの人です(^^;

 めまい・立ちくらみでフラ~っとしたり、頭が真っ白になり茫然自失で立ち尽くしたり、
 ムカムカ吐き気がしたり、お腹が痛くなって、ひどければ失禁や失神してしまいます。

 副交感神経のはたらき過ぎで、血圧が急低下して脳の活動がストップしてしまったり、
 胃腸や膀胱の動きが活発になり過ぎて、嘔吐したり下痢したり失禁してしまうのです。

 交感神経は、敵と戦ったり逃げたりする動的な反応を起こすための自律神経です。
 それに対し副交感神経は、気を失って死んだフリをすることで自分の存在を消したり、
 排泄物をまき散らして敵に嫌悪感をおぼえさせて攻撃をまぬがれるための静的な反応です。

 むやみに抵抗せずエネルギーを温存して、ストレスが過ぎ去るのを待つ。
 それもストレスに対するひとつの戦略かもしれませんね^^

ストレスと病気のなりたち ~ストレスは万病の元~

 交感神経と副交感神経は、互いに牽制・協調し合って身体を健康な状態に保っています。
 →記事:「交感神経は戦闘態勢モード ~ストレスと戦うか!ストレスから逃げるか!~」
 →前記事:「副交感神経は省エネモード ~なりをひそめてストレスをやり過ごす~」

 そんな自律神経のバランスを崩す原因となるのは、さまざまな 「ストレス」 です。

 ストレスを受けると生命を守るために、自律神経を変動させて対処しようとします。
 たとえ一時的に不快な症状が出ても、それは正常な反応であって病気ではありません。
 ストレスが取り除かれたり、ストレスが過ぎ去れば、やがて元の健康な状態に回復します。

 人間、ストレスが無くても生きていけません。 ストレスは必ずしも害悪ではないのです。
 適度なストレスは、生き甲斐であったり、自身の向上のための刺激になります。

 しかし急に大きなストレスに襲われてしまったり、慢性的なストレスを抱えていると、
 自律神経のアンバランスが回復されることなく、健康な状態が破綻してしまいます。

 とくに精神的ストレスは慢性化しやすいので厄介です。
 精神的ストレスの原因(人間関係)に対して、現代社会では戦ったり逃げることは困難です。
 イヤな上司を殴ることも職場放棄することも、社会人としてはタブーですから。

 ストレスそのものを無くすことは難しいかもしれません。
 しかし、ストレスによって生じた自律神経のアンバランスを元に戻すことは可能です。

 自分の方から積極的に作り出したストレスに対処することでストレスをコントロールし、
 少々のストレスでは揺さぶられない強い心身を作って健康を守る方法を紹介します。

 →カテゴリ:「ストレスマネージメント」

自律神経と概日リズム ~その症状は交感神経症状?副交感神経症状?~

 限界を超えたストレスを受けると自律神経がうまく変動できなり、病気になってしまいます。
 とくに戦うことも逃げることも出来ず、慢性化しやすい精神的ストレスは害が大きいです。
 →前記事:「ストレスと病気のなりたち ~ストレスは万病の元~」

 しかし、ストレスだけが自律神経を変動させる要因ではありません。
 自律神経は時間帯によっても、はたらきが強くなったり弱くなったり変動しています。

 ストレスが引き起こす症状の程度(強弱)は、常に一定ではないハズです。
 一日の中でも症状がマシな時間帯があったり、ひどくなる時間があるかと思われます。
 その時間帯によって、交感神経症状か?副交感神経症状か?の判断の目安になります。 

 活動モードの交感神経は、朝の起床後から昼間にかけて活発になります。
 これは身体活動・精神活動が増えてストレスが多くなる時間帯に対処するための反応です。

 緊張型頭痛や腰痛などの痛みの症状は、午後・夕方にかけて悪化しやすくなります。
 交感神経の高まる時間帯に悪化する症状は、交感神経のはたらき過ぎによる症状です。

 夜中から早朝は、交感神経のはたらきが弱まり、相対的に副交感神経が活発になってきます。
 就寝時に悪化するムズムズ脚や喘息などのアレルギーは、副交感神経症状だと言えます。

 関節リウマチや起立性調節障害など、午前中に調子が悪いのも副交感神経症状のひとつです。
 交感神経が弱って高まらないための相対的な副交感神経のはたらき過ぎによるものです。
 →記事:「朝起きられない、夜になると調子が良くなる ~副腎ホルモンと日内リズム~」

 このような交感神経・副交感神経のリズムを作り出しているのが 「体内時計」です。
 体内時計が狂ってしまっても自律神経のリズムが崩れて病気になってしまいます。

 逆に言えば、体内時計を正しくリセットするだけで改善する病気もあるということです。 
 生活のリズムが乱れている方、何かしらの病気を抱えている方、是非見直してみてください。
 →カテゴリ:「体内時計と自律神経」

神経のはたらき過ぎを抑える治療 ~井穴刺絡療法~

 自律神経は、体内環境を正常の範囲内に保つはたらきをしています。
 交感神経と副交感神経がうまく協調しているときは問題ありません。
 少々のストレスで体内環境が乱れても、元の範囲内に戻してくれます。

 しかし、ストレスの質や量が大きすぎると、自律神経のはたらきに異常を起こします。
 その結果、心身にさまざまな病気や症状が引き起こされてしまいます。
 →カテゴリ:「自律神経のはたらき」

 ならば、自律神経のはたらきを正常に戻してやれば、症状は自然と治るのではないでしょうか。

 はりきゅう治療のひとつに、「井穴刺絡」(せいけつしらく)と呼ばれる施術方法があります。
 井穴刺絡の刺激が、神経のはたらき過ぎを抑える作用があることを、横浜の医師である
 故・浅見鉄男先生が発見されました。
 そして、その効能を研究し、井穴刺絡学として治療法を体系化させました。
 現在、福岡の井穴刺絡研究会・ぎんなん治療院の先生たちが啓蒙・普及に努められています。
 →外部リンク:「井穴刺絡研究会」

 井穴刺絡では、症状に見合ったツボを選んで刺激します。
 筋肉のコリ、つっぱり、関節を自由に動かせない、などの「運動神経」の治療。
 痛み、シビレ、かゆみ、冷感、むずむず感などの「感覚神経」の治療。
 肺や心臓、胃腸や肝臓、腎臓などの内臓を調節している「自律神経」の治療。
 そして、喘息やアトピー、花粉症などの「アレルギー」の治療も出来ることが最大の特徴です。

 では、井穴刺絡療法とは、具体的にはどのような治療方法なのでしょうか。
 →次記事:「井穴刺絡ってどんな治療? ~誰がやっても効果は同じ!~」

姿勢と自律神経 ~体勢で変動する交感神経~

 立ち上がろうとして目の前が真っ黒になったり、立ちくらみしたことはありませんか(^^?
 お風呂の湯船から出るときや、長時間起立してるときに、気分が悪くなることがあります。
 そんなあなたは、自律神経のはたらきが弱いのかもしれません。
 →記事:「自律神経は2種類 ~交感神経と副交感神経~」

 自律神経のはたらきは、寝たり立ったり、身体の姿勢によっても変動します。
 自律神経(交感神経と副交感神経)のうち、姿勢によって変動するのは交感神経です。

 身体を起こして立っている姿勢では、交感神経のはたらきが活発になります。
 立つという姿勢は、さぁこれから積極的に行動を起こそう!というアクティブな体勢です。
 これから起こす行動に備えるために、活動モードの交感神経が活発になるのです。

 反対に、身体を横たえている姿勢では、交感神経のはたらきは弱くなります。
 そもそも私たちが寝転がるときは、ちょっと休憩したり、睡眠をとるときですよね。
 そんなときに交感神経がハッスルしたままだと、心身が休めないですもんね(^^;

 交感神経のはたらきは、立つ姿勢では活発になり、横になる姿勢では弱くなります。
 より活動的な姿勢になるにつれて、交感神経のはたらきは高まっていくのです。

 もし、これらの姿勢の状態に合わせて交感神経が変動できないと、トラブルが生じます。

 寝転んだり座った姿勢から立ち上がると、重力の影響で体内の血液が下がろうとします。
 このままだと脳への血流が不十分になり、いわゆる貧血(脳貧血)でクラ~っとなります(涙)

 貧血で倒れるのを防ぐため、脳への血流量を一定に保つはたらきをしてるのが交感神経です。

 交感神経が活発になると、心臓が速く脈打ち、血管がギュッと収縮して血圧が上がります。
 心拍数や血圧を上げることで、高い位置にある脳への血流量を保とうとしているのです。
 立った姿勢でも問題なく動けるのは、交感神経がしっかりはたらいてるおかげなのです^^

 急な立ち上がりの際、交感神経がリアルタイムで反応できず、活発になり損なったり、
 長時間の起立のときに、交感神経の活発な状態を維持できなくなると倒れてしまいます。

 交感神経のはたらきが弱いときに起こる症状は、なにも脳貧血ばかりではありません。
 就寝時の咳や、気管支喘息、心不全など、身体を横たえると悪化する症状がその例です。
 横になると悪化・起きると軽減する症状は、交感神経のはたらきが関係しているのです。

井穴刺絡ってどんな治療? ~誰がやっても効果は同じ!~

 はりきゅうの治療法のひとつに、「井穴刺絡」(せいけつしらく)と呼ばれる施術方法があります。
 「井穴刺絡」には、神経のはたらき過ぎを抑える効果があります。
 →前記事:「神経のはたらき過ぎを抑える治療 ~井穴刺絡療法~」

 「井穴」(せいけつ)とは、手や足の指先にあるツボのグループ名のことです。
   手足の井穴図手足の井穴図
 「刺絡」(しらく)は、専用の鍼(はり)を皮膚に刺し、出血刺激を加える施術方法です。
 つまり、「井穴刺絡」とは、「指先のツボに出血刺激を加える鍼灸施術方法」です。

 治療方法は、いたって簡単!
 やる気があれば、患者さん自身、そのご家族さんでも出来ます。
 誰がやっても効果は同じです。ベテランの先生でも、今日習った患者さんでも同じです。
 しかも治療の直後に効果が出るので、効果の有無が、すぐに分かります
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 井穴刺絡療法は、たいていの人に効果があります。
 しかし、どんな治療法でもそうですが、井穴刺絡療法も万能ではありません。
 たとえ同じ症状の患者さんでも、効果のある人と、そうでない人がおられます。
 ですが、これほど簡単に出来て再現性の高い治療は、セルフケアにはピッタリだと思います。

 井穴刺絡は、人間の身体に元から備わっている仕組みを利用した治療法です。
 神経のはたらき過ぎを抑える効果がありますので、身体を害することも少ないです。
 副作用は、「痛い(ほぼ無痛)」、「熱い(我慢出来る程度)、「出血」くらいでしょうか(^^;
 セルフケアの治療道具の費用も高額ではないので、お財布にも優しい治療法です。

 →次記事:「井穴刺絡のツボ一覧 ~井穴の効能・効果の早見表~」

呼吸と自律神経 ~呼吸で変動する副交感神経~

 心臓の鼓動は、メトロノームのように規則正しく脈打っているワケではありません。
 たとえ安静にしているときでさえも、脈の打つ速さは常に変化して揺らいでいます。

 実際に、大きく息を吸ったり吐いたりしながら脈拍を確かめてみましょう。
 よ~く観察すると、息を吸うときは脈が速くなり、吐いてるときは脈が遅くなっているハズです!
 若くて健康な人ほど、呼吸に伴う心拍数の変動がハッキリ分かりやすいです^^

 息を吸ったり吐いたりする呼吸のリズムと自律神経とは、大きな関わりがあります。
 心拍数(脈拍数)は、自律神経のはたらきによって、速くなったり遅くなったり変化します。  
 →記事:「頻脈に効くツボ ~毎日ドキドキしてると、ときめかなくなります~」

 自律神経(交感神経と副交感神経)のうち、呼吸によって変動するのは副交感神経です。

 息を吐くと副交感神経のはたらきが高まって、心拍数が減少して脈が遅くなります。
 反対に、息を吸うと副交感神経のはたらきが抑えられ、心拍数が増加して脈が速くなります。

 そもそも自分の意思ではコントロールすることが出来ず、勝手にはたらく自律神経ですが、
 呼吸を意識的に行うことで、副交感神経のはたらきをある程度コントロールすることが出来ます。

 では、最も効率よく副交感神経のはたらき高めるには、どんな呼吸をすれば良いのでしょうか?

 それはズバリ! 10秒間で1回(1分間6呼吸回数)の腹式呼吸を繰り返すことです!
 1分間に6回ペースの呼吸を数分間繰り返すことで、副交感神経のはたらきが最も高まります。

 健康法のひとつに「呼吸法」というのがありますね。ヨガや瞑想でも呼吸が重視されています。
 呼吸法で息を吐くことを意識するのは、副交感神経と関係があるのかもしれませんね^^


 参考文献
 『自律神経と呼吸との関係(和久田).pdf』 聖隷クリストファー大学大学院 2010
 『呼吸の極意 心身を整える絶妙なしくみ』 永田晟 講談社 2012

井穴刺絡のツボ一覧 ~井穴の効能・効果の早見表~

 「井穴刺絡療法」では、例えば腰が痛い場合、患部の腰に鍼をすることはありません。
 指先のツボ(井穴)に刺絡やお灸をしたりして、腰痛を治してしまいます。
 →前記事:「井穴刺絡ってどんな治療? ~誰がやっても効果は同じ!~」

 鍼灸の世界では、「経絡」(けいらく:身体のエネルギーが流れる道)という考え方があります。
 さきほどの腰痛の例で言えば、患部の腰を通る「経絡」の末端のツボ(井穴)を刺激します。
 井穴への刺激は、その経絡上の「痛み」や「つっぱり」などの異常を改善させる効果があります。

 実のところ、「ツボ」や「経絡」については、現在の科学では未だに解明できていません。
 なぜ効果があるのか分かりませんが、まるで、タネの分からない手品のようなものです。
 はりきゅう治療をしてる私自身も、いつも人体のメカニズムを不思議に思っています。

 井穴の効果・効能を簡単に記しますので、個別の病気や症状については、
 左記のカテゴリ一覧の中から、あなたの気になる症状をご覧下さい。


 【交感神経を抑えるツボ】 H6・F4 発熱や高血圧など、全身にかかわる症状に
 →記事:「交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボ」

 【副交感神経を抑えるツボ】 H5・F5 いわゆるアレルギー症状に
 →記事:「副交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボ」

 【心臓のツボ】 H3 動悸・頻脈など、心臓の症状に
 →記事:「心臓のツボ ~1日10万回もドキドキしてます!~」

 【肺のツボ】 H1 風邪や肺炎など、呼吸器の症状に
 →記事:「肺のツボ ~鼻・のど・気管支~」

 【胃腸・膵臓のツボ】 左F1・F6 胃腸や膵臓など、消化器の症状に
 →記事:「胃腸のツボ ~口唇から肛門までの長い道のり~」

 【肝臓のツボ】 右F2・F6 飲み過ぎや肝炎など、肝臓の症状に
 →記事:「肝臓のツボ ~飲み過ぎ食べ過ぎには気をつけて!~」

 【腎臓・膀胱のツボ】 F3 腎臓や膀胱など、泌尿器の症状に
 →記事:「腎臓のツボ ~毎日お風呂の半杯分の血液をキレイにしてます!~」
 →記事:「膀胱のツボ ~蛇口を締めるも緩めるも、自律神経次第!~」

   手足の井穴図手足の井穴図
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
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