なぜ血圧は高くなるの? ~高血圧は血管の病気です~

 今では、家庭用の自動血圧計が簡単に手に入り、手軽に血圧が計れます。
 血圧が高くて気になる方は、毎日、測定結果をノートに記しているかも知れません。

 高血圧は、心筋梗塞脳卒中など、命に関わる病気を引き起こす原因になります。
 実は、心筋梗塞や脳卒中は、心臓や脳の病気ではありません。
 高血圧も含め、それらの病気は、血管の病気です。

 血管は、「沈黙の臓器」。
 詰まったり(心筋梗塞・脳梗塞など)、破れたり(脳出血、大動脈解離など)
 たまたま最後にトラブルを起こした場所が、心臓や脳の血管だという事です。

 血圧が高くなる原因には、さまざまなものがあります。
 副腎の腫瘍など、重篤な病気が潜んでいることも、稀にあります。

 しかし、「本態性高血圧(=原因不明の高血圧)」と言われる、一般的な高血圧は、
 簡単に言うと、血管が狭く、硬くなるなどして、血流が悪くなるために生じます

 血流が悪い場所にまで無理にでも血液を送り込もうとして、血管に強い力が加わります。
 もし血圧が上がらず、たとえば脳にまで十分な血液が回らなくなると、死んでしまいます。
 これが高血圧です。血圧が高くなるのにも、やむを得ない事情があるのです(^^;

 高血圧を招く、血流が悪くなる主な理由は…
 1.交感神経ホルモンの影響などで、持続的に血管が収縮している状態。
 2.血管の炎症・酸化や、糖化(AGE化)による血管そのものの変化、いわゆる動脈硬化。

 大きく分けて、この2つがことが、お互いに影響し合っています。
 高血圧を治すには、この両方を並行して改善させることが大切です。

 高血圧を治すツボを紹介する前に、
 あなたの高血圧・動脈硬化が、どこまで進んでいるのか知っておきましょう。
 →次記事:「血圧は低ければいい? ~正しい血圧の読み方~」

血圧は低ければいい? ~血圧の正しい読み方~

 血圧は、低ければ低いほど、命に関わる血管の病気になる危険性が少なくなります。
 あまり低すぎても、意識を失って倒れてしまいますが(^^;
 →前記事:「なぜ血圧は高くなるの? ~高血圧は血管の病気です~」

 それでは、あなたが測っている血圧の数値は、いったい何を表しているのでしょうか。

 分かりやすく言うと、血圧の値は、血管の硬さをよく表しています
 血圧の数値が低いほど、血管が柔らかく、血流が滑らかだということです。
 しかし、これだけでは、正しく血圧を読みとることは出来ません。

 一般用の血圧計で計れる数値には、上の血圧と、下の血圧があります。
 ここでもう一つ大事な数値が、脈圧(みゃくあつ)です。
 脈圧は、上の血圧と下の血圧の差のことです。

 たとえば健康な人の血圧で、上が120mmHg、下が70mmHg だと仮定します。
 この場合、脈圧は50です(=120-70)。
 脈圧は、だいたい50くらいが良いのではないかと考えられています。

 30~40歳代の若い人に多い高血圧では、こんな血圧の数値もあります。
 上が170mmHgで、下が120mmHg。この場合も、脈圧は50です(=170-120)。
 上の血圧も下の血圧も高いけど、脈圧は健康な人と同じくらいです。
 細い血管の動脈硬化では、上と下の両方の血圧が上がるので、こんな数値になります。
 たしかに、数値だけを見ればかなりの高血圧に見えますが、まだマシです。
 動脈硬化は、まだ末梢の細い血管だけにとどまっています。

 次に、人生の大先輩であられる、お年を召された方に多い、こんな高血圧です。
 上が170mmHgで、下が70mmHg。この場合、脈圧は100です(=170-70)。
 「上は高いけど、下は低いわね。あら、よかったわ♪」ではありません!
 脈圧が広がるのは、動脈硬化が太い血管まで進んだときなのです!

 上の血圧は、先ほどの若い人の高血圧と同じですが、下の血圧は、一見正常の範囲内です。
 これは、太い血管の動脈硬化のせいで、下の血圧が押し下げられたからです。
 動脈硬化が進み、細い血管だけでなく、太い血管も硬くなってしまうと
 血圧の数値は、上の血圧が高くなり、下の血圧は低くなります

 下の血圧が低いからといって、決して良いことではないのです。

 さて、あなたの高血圧は、どちらのタイプでしょうか。
 血圧は、ただ低ければいいワケではありません。
 次に血圧を測るときは、上の血圧と下の血圧の差、脈圧を気にしてみてください。

 さて、次こそは、高血圧を治すツボを紹介します。
 →次記事:「高血圧に効くツボ その1 ~内臓の血圧を下げるツボ~」

 参考文献
 『知らないと怖い血管の話』 高沢謙二 PHPサイエンス・ワールド新書 2010 

高血圧に効くツボ その1 ~内臓の血圧を下げるツボ~

 高血圧は、狭く、硬く、通りが悪くなった血管にまで血液を送るために生じます
 もし血圧が上がらず、血液が行き届かないと、そこの臓器は死んでしまいます。
 身体の立場からすれば、高血圧になってしまうにも、仕方がない理由があるのです。
 →前々記事:「なぜ血圧は高くなるの? ~高血圧は血管の病気です~」

 血流が悪くなるメカニズムのひとつ、血管の収縮には自律神経やホルモンが関わっています。
 自律神経についてご存じでない方は、先にこちらをご覧ください。
 →カテゴリ:「自律神経のはたらき」

 自律神経といえば、はりきゅう治療、井穴刺絡学です。→カテゴリ:「井穴刺絡療法」
 交感神経のはたらき過ぎを抑えてやれば、血管が広がって血液の流れが良くなります。
 血流が良くなれば、身体がわざわざ血圧を上げざるを得ない理由がなくなります。
 すると、自然に血圧が下がってくるので、万々歳です(^^)

 高血圧に効くツボ。血圧と関係のある臓器は、主に腎臓、肝臓、心臓などがあります。
 それぞれの臓器の交感神経のはたらき過ぎを抑えて、血流を良くしてあげましょう。

 腎臓の血流を良くして、血圧を下げるツボは、両足の小指の内側F3です。
 肝臓の血流を良くして、血圧を下げるツボは、右足の親指の内側F2です。
 心臓のはたらき過ぎを抑えて、心臓の疲れをとるツボは、左手の小指の内側H3です。
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針を貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 そして、それぞれの臓器の血流を良くしたあとに、全身の血流も良くしましょう。
 →次記事:「高血圧に効くツボ その2 ~全身の血圧を下げるツボ~」


 以下は、高血圧と臓器のお話です(^^; 読み飛ばしても構いません。

 【その1 腎臓】
 腎臓の主なはたらきは、尿を作ることです。
 しかし、腎臓への血流が少なくなると、腎臓は血圧を強力に上げるホルモンを出します。
 血圧を上げることで、自分のところに送り込まれる血液を増やそうとするのです。

 ツボ刺激で腎臓の血流が良くなるのと同時に、腎臓のはたらきも良くなります。
 体に貯まった余分な水分も尿として出やすくなります。一石二鳥ですね!
 →記事:「腎臓のツボ ~毎日お風呂の半杯分の血液をキレイにしてます!~」

 【その2 肝臓】
 肝臓には、全血流の約1/4の量が流れ込みます。ちなみに腎臓は約1/5の量です。
 多くの血液を必要とする臓器の血流が悪くなると、それだけ血圧が上がりやすくなります。

 また、肝臓は脂肪を貯めやすい臓器でもあります。フォアグラや、あん肝がそうですよね(^^;
 肝臓への血流が少なくなると、肝臓や脂肪細胞は、血圧を強力に上げるホルモンを出します。
 血圧を上げることで、送られて来る血液を増やそうとするのは、腎臓のときと同じ目的ですね。
 ツボ刺激で肝臓の血流を良くして、肝臓を守ってあげましょう。
 →記事:「肝臓のツボ ~飲み過ぎ食べ過ぎには気をつけて!~」

 【その3 心臓】
 心臓は血液を全身に送り出すポンプのはたらきをしています。
 通りが悪い血管にまで血液を送り出そうと、心臓は普通よりも強い力ではたらく必要があります。
 はたらき過ぎを放っておくと、心肥大になりかねません。
 →記事:「心臓のツボ ~1日10万回もドキドキしてます!~」

高血圧に効くツボ その2 ~全身の血圧を下げるツボ~

 高血圧は、流れが悪くなった血管に血液を送るために、仕方がなく起こる現象です。
 →記事:「なぜ血圧は高くなるの? ~高血圧は血管の病気です~」

 血圧が上がる理由のひとつ、血管が収縮するのは、自律神経やホルモンの作用です。
 血圧と関係のある臓器(腎臓・肝臓など)の血流を良くするツボを前回、紹介しました。
 →前記事:「高血圧に効くツボ その1 ~内臓の血圧を下げるツボ~」

 それぞれの臓器の血管をゆるめるのも大切ですが、高血圧は全身の血管の病気です。
 全身の血管をゆるめて血流を良くし、血圧を下げるツボを紹介します。

 そのツボは、手の人差し指H6と、足の小指F4です。
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針を貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボは、手だけ、足だけでも、全身の交感神経のはたらき過ぎを抑えてくれます。
 交感神経のはたらき過ぎを抑えることで、全身の血管を広げて血圧を下げてくれます。

 軽い高血圧なら、前記事の臓器のツボを使わなくても、これらのツボだけで治ってしまいます。
 腎臓・肝臓と全身の血管を広げるツボを併せて刺激すれば、なお確実です。

 もし、それでも血圧が下がらないようであれば、手足の薬指H5・F5のツボも刺激してください。
 薬指のツボは、血流のよどみ(うっ血)を改善し、血流を良くしてくれるはたらきがあります。

 これらのツボ刺激は、血管の収縮をゆるめて血圧を下げるはたらきがあります。
 しかし、はたらきは改善できても、血管そのものの変化(動脈硬化)を改善できません。

 高血圧の原因である、炎症・糖化による動脈硬化を改善させる食事は、こちらをご覧ください。
 →カテゴリ:「病気を治す食事」

 あなたの高血圧が治りますように!

 →次記事:「頻脈に効くツボ ~毎日ドキドキしてると、ときめかなくなります~」

過敏性腸症候群のセルフケア ~ストレスと腸の脳腸相関~

 急に襲ってくる便意や腹痛。お腹が張って苦しく、ガスのことが気になる。
 トイレに走れば、下痢だったり、ときには便秘だったり。
 いつもお腹に火種を抱えているよう状態で、常にトイレのことが気になります。

 病院で検査をしても、血液検査やレントゲン・カメラでは目に見える異常は無し。
 このような慢性的な症状が、過敏性腸症候群(IBS)です。

 検査で「異常なし」と言われても、その症状は「気のせい」ではありません。
 過敏性腸症候群は、腸のはたらきが悪くなってしまっている状態です。(機能的疾患)
 「はたらき」の良し悪しは目に見えないため、検査では分からないだけです。

 過敏性腸症候群は、仕事や学校などの社会生活や、日常生活にも深刻な影響を与えます。
 辛い症状を抱えていると、不安や抑うつ状態にもなり、精神的にも参ってきます。

 最近では、過敏性腸症候群の腸粘膜には微小な慢性炎症が起きていると言われています。
 そこにストレスが加わると、腸の神経や免疫細胞、腸内細菌が乱されて症状を引き起こします。

 過敏性腸症候群は、これらの要因が重なって悪循環に陥って症状が持続している状態です。
 IBSの場合、症状そのものが大きな精神的ストレスなので慢性化しやすいのです…(涙)

 過敏性腸症候群の原因が分かって、それらを自分でコントロール出来るとしたらどうでしょうか?
 自分で症状を軽減できれば不安も減り、悪循環から脱出できるのではないでしょうか^^?

 心身相関の観点から、鍼灸ツボ治療をはじめとした過敏性腸症候群のセルフケアを紹介します。

 →次記事:「過敏性腸症候群と自律神経 ~お腹がとってもデリケート~」

過敏性腸症候群と自律神経 ~お腹がとってもデリケート~

 過敏性腸症候群は、いろいろな要因が重なって悪循環に陥ってしまっている状態です。
 腸の微小炎症、ストレスによる腸の自律神経・免疫細胞・腸内細菌の乱れにより発症します。
 →前記事:「過敏性腸症候群のセルフケア ~ストレスと腸の脳腸相関~」

 ここでは、腸のはたらきを調節する 「自律神経」 について説明していきます。

 腸には、消化・吸収、そして排泄するはたらきがあります。
 食べた物をバラバラに分解して、必要な栄養素を吸収し、残りかすを便として排泄します。

 これらの腸のはたらきは、あなたの意志とは無関係に行われています。
 食物や便を肛門へ送り出す腸の蠕動運動や、腸液の分泌を調節しているのが自律神経です。
 →カテゴリ:「ストレスと自律神経」

 自律神経のひとつ、交感神経は、腸の動きや腸液の分泌を抑えるはたらきがあります。
 反対に、副交感神経は、腸の蠕動運動や腸液の分泌を活発にさせて排泄を促します。

 交感神経と副交感神経が協調して上手くはたらいている状態が正常です。
 しかし何かしらのストレスが加わると、ストレスに抵抗するため自律神経が変動します。
 ストレスが過大であったり慢性的だと、交感神経と副交感神経の協調が崩れてしまうのです。

 腸の微小炎症という過敏な状態のところにストレスが加わると、ストレス症状が腸に出て来ます。
 過敏性腸症候群は、ストレスで腸の副交感神経がはたらき過ぎを起こしている状態なのです。

 腸の副交感神経がはたらき過ぎると、膨脹感や腹痛、腹鳴り、腹痛、下痢、便秘などの
 過敏性腸症候群といわれる症状が出ます。

 腸が過剰に収縮しすぎれば腹痛が生じ、腸が過剰に拡張しすぎたら膨張感が起こります。
 蠕動運動が過剰になると腹鳴が、蠕動が速すぎると水分吸収が追いつかず下痢になります。

 また、腸が強く収縮したままだと大便が分断され、蠕動運動が止まってしいます。
 すると、ウサギの糞のようなコロコロ便の便秘(痙攣性便秘)になります。
 →記事:「便秘と自律神経 ~カチカチの弛緩性便秘、コロコロの痙攣性便秘~」

 過敏性腸症候群には、下痢型・便秘型・混合型などのタイプがあります。
 下痢と便秘は正反対のようですが、どちらも腸の副交感神経のはたらき過ぎなのです。

 →次記事:「IBS・過敏性腸症候群に効くツボ ~腸の動きすぎを抑えます~」

IBS・過敏性腸症候群に効くツボ ~腸の動きすぎを抑えます~

 過敏性腸症候群は、ストレスにより自律神経の協調が崩れてしまっている状態です。
 腸の副交感神経のはたらき過ぎで、腹痛や膨張感、便秘、下痢などの症状が出てきます。
 →前記事:「過敏性腸症候群と自律神経 ~お腹がとってもデリケート~」

 過敏性腸症候群のツボ治療としては、腸粘膜の過敏性を招く微小炎症を鎮めること、
 そしてストレスでバランスを崩してしまった腸の副交感神経のはたらき過ぎを抑えることです。

 腸粘膜の過敏性・炎症を抑えるツボは、左F1・F6です。
 そして腸の副交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボは、左右のH5・F5のツボです。
    手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡や円皮針、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 不安や緊張が強い場合は、全身の交感神経を抑制する左右H6・F4を最初に刺激します。

 ですので、ツボ刺激の順番としては、このようになります。
 (左右H6・F4:不安・緊張) → 左F1・F6(過敏性・微小炎症) → 左右H5・F5(副交感)

 過敏性腸症候群を完治させるには、より根本的な要因への対策が重要です。
 ツボ刺激と並行して、ストレスマネジメント、慢性炎症・腸内環境のセルフケアも行いましょう!
 →カテゴリ:「ストレスマネージメント」
 →カテゴリ:「食事・栄養とアレルギー」
 →カテゴリ:「腸内環境とアレルギー」


 →記事:「鍼灸症例:過敏性腸症候群 お腹が張って苦しい」
 →記事:「鍼灸症例:過敏性腸症候群 腹鳴、ガス、軟便、下痢」
 →記事:「鍼灸症例:過敏性腸症候群 腹鳴り、ガス腹」
 →記事:「鍼灸症例:過敏性腸症候群 お腹が張って苦しい」
 →記事:「鍼灸症例:過敏性腸症候群 毎食後の下痢・鼓腸・ガス」

「自律神経失調症」 は 「身体」 の病気です

 体調が悪く、いろいろな症状を抱え、病院であれこれ検査をしても異常が見つからない。
 そんなときに、「自律神経失調症」と言われることがあります。
 「異常がない?神経?精神的な問題かな?」 と、思ってしまいますよね(^^;

 調子が悪いと感じるのは、気のせいでも、精神的なものでも、まして心の病気でもありません。
 「自律神経失調症」は、身体の病気です。
 よく似た意味で使われる「心身症」というのも、身体の病気です。
  
 「自律神経失調症」は、心臓や血管、気管や肺、胃腸、肝臓、腎臓、膀胱などの
 内臓のはたらきを無意識に調節する自律神経のはたらきが悪くなった状態です。
 自分の意志ではコントロール出来ないので、あなたが悪いワケではありません。
 →カテゴリ:「自律神経のはたらき」

 病院で言う「異常」というのは、炎症や腫瘍、閉塞、出血など、肉体の破損(器質的疾患)や
 画像や血液検査などで分かる 「他人の目に見える異常」 のことです。

 「自律神経失調症」 は、身体のはたらきが悪くなった病気(機能的疾患)です。
 倦怠感、違和感、不快感などには形が無いので、「異常なし」 と言われてしまいます。
 これは 「痛み」 が、血液検査や画像に写らない事と同じ理由です。
 →記事:「慢性痛 ~脳の誤作動・脳が痛みを記憶する~」

 「自律神経失調症」という名前は、非常にあいまいな表現で、誤解を与えやすい名前です。
 自律神経が関係する症状なら、何でもかんでも 「自律神経失調症」 になってしまうからです。

 このブログで紹介している、さまざな病気や症状、痛みですら自律神経が関わっています。
 ですので、それらも「自律神経失調症」と言っても構わないのです。

 自律神経失調症を治す上で大事なのは、「自律神経失調症」という名前に囚われないこと。
 いろいろな症状をすべて 「自律神経失調症」 の一言で片づけてしまわないこと。
 個々の症状を、それぞれひとつずつ、別々に考えること。
 そして最後に、治したい!という気持ちを持ち続けること。あきらめないことです。
 はたらきが悪い状態なので、それを正してやれば必ず治ります!

 →次記事:「自律神経失調症の症状を見極める!」

自律神経失調症の症状を見極める!

 自律神経失調症は、ストレスによる病気、心の弱い人がなる病気と思われがちです。
 しかし、自律神経が関係する症状なら、どんな症状でも自律神経失調症なのです。
 自律神経失調症は、誰もが一度は経験することがある、ありふれた病気です。
 →前記事:「「自律神経失調症」 は 「身体」 の病気です」

 そもそも、ストレスが関係しない病気を思い浮かべることの方が難しいくらいです。
 今、パッと思いついたのが、染色体の異常による病気くらいでしょうか(^^;
 →記事:「ストレスと病気のなりたち ~ストレスは万病の元~」

 自律神経失調症には、非常に様々な症状があり、人それぞれで異なります。
 過剰なストレスによって、交感神経と副交感神経の協調が崩れて様々な症状が出てきます。
 どこの場所に、どんな症状が出てくるかは、人それぞれです。
 たとえば、胃腸の感受性が強い人は、食欲不振や胃痛、便秘、下痢などの症状が起きます。
 脳(精神機能)の感受性が強い人は、イライラ、無気力、不眠症などになります。
 首、肩、腰の感受性が強い人は、首こり、肩こり、腰痛になります。

 自律神経失調症という名前だけでは、自律神経失調症は治せません。
 ひとつひとつの症状が、どこの臓器のどっちの神経の異常なのかをまず知ること。
 交感神経のはたらき過ぎなのか、または、副交感神経のはたらき過ぎなのか
 そして、それぞれの症状に見合ったツボ刺激で、自律神経のはたらきを正常に戻しましょう。

 →次記事:「自律神経失調症に効くツボ その1 ~交感神経のはたらき過ぎるタイプ~」

自律神経失調症に効くツボ その1 ~交感神経のはたらき過ぎるタイプ~

 自律神経失調症を治すコツは、ひとつひとつの症状を個別にとらえることです。
 なんでもかんでも、「自律神経失調症」の症状だから…と、ひとくくりにしてはいけません。
 症状が、どこの臓器のどっちの神経(交感or副交感)の異常なのかを考えていきましょう。
 →前記事:「自律神経失調症の症状を見極める!」

 まずは、交感神経のはたらき過ぎによる症状と、その症状に効くツボを紹介します。

 この症状なら100%交感神経のはたらき過ぎによる症状だ、というように言い切れません。
 ひょっとしたら、副交感神経のはたらき過ぎによる症状なのかもしれません。
 身体のはたらきというのは、非常に複雑な関係性の上に成り立っているからです。
 ですから、あくまでも、おおよその目安として分類することをご容赦ください。 

 交感神経は、興奮・ハッスルの体調を作り出すはたらきがあります。
 この交感神経がはたらき過ぎると、常にアクセル全開で走り続けている状態になります。
 森でクマに追いかけられてる状況を想像して頂けたら分かりやすいかと思います(^^;

 まずは基本となるツボ、全身の交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボを紹介します。 
 次に、胃腸や心臓など、それぞれの臓器の交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボを紹介します。

 【全身の交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボ H6・F4】
 不眠、イライラ、焦燥感、恐怖感、異常発汗、冷え(血管収縮) など
 →記事:「交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボ」 

 【呼吸器のツボ H1】
 のどの異物感、過呼吸、息切れ など
 →記事:「肺のツボ ~鼻・のど・気管支~」

 【心臓のツボ H3】
 頻脈(心拍数・脈拍数の増加)、動悸、胸苦しさ、血圧上昇 など
 →記事:「心臓のツボ~1日10万回もドキドキしてます!~」

 【胃腸のツボ 左F1・F6】
 ドライマウス、食欲不振、胃もたれ・膨満感、胃痛、弛緩性便秘、腹筋が硬い など
 →記事:「胃腸のツボ ~口唇から肛門までの長い道のり~」
 お腹の症状は、肝臓も関係しているので、肝臓右F2・F6のツボと併せて刺激しましょう。
 
 【腎臓・膀胱のツボ F3】
 尿の出が悪い、残尿感
 →記事:「膀胱のツボ ~蛇口を締めるも緩めるも、自律神経次第!~」

 【目のツボ F2・F6】
 ドライアイ、目のかすみ・痛み、ピントが合わない など

 【筋肉】
 頭痛、首こり、肩こり、腰痛 など →カテゴリ:「◆痛みのセルフケア」 を参考にしてください。
 押さえて痛いところに「円皮針」を貼るのが一番簡単です。→カテゴリ:「円皮針の使い方」

 【交感神経がはたらき過ぎるタイプの特徴】
 夕方など時間が経って、疲れてくると症状がひどくなる。午前中はマシ。
 自宅に戻り、ゆっくりお風呂に入るなど、リラックスすると、症状は和らぐ。

 自律神経失調症には、非常にさまざまな症状があります。
 それぞれの症状に見合ったツボを選んで刺激してください。
   手足の井穴図手足の井穴図
 あなたの症状に見合ったツボに、刺絡をするか、円皮針を貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」
 あなたが抱える症状の全てが、交感神経のはたらき過ぎによる症状だとは限りません。
 次で紹介する、副交感神経のはたらき過ぎの症状もご覧下さい。

 →次記事:「自律神経失調症に効くツボ その2 ~副交感神経のはたらき過ぎるタイプ~」

自律神経失調症に効くツボ その2 ~副交感神経のはたらき過ぎるタイプ~

 自律神経失調症だからといって、どんな症状でもひとくくりにするのは良くありません。
 ひとつひとつの症状を、どちらの神経(交感or副交感)のはたらき過ぎなのかを考えましょう。
 →前々記事:「自律神経失調症の症状を見極める!」

 先ほどは、交感神経のはたらき過ぎによる症状と、そのツボを紹介しました。
 →前記事:「自律神経失調症に効くツボ その1 ~交感神経のはたらき過ぎるタイプ~」

 例よって、この症状であれば、間違いないく副交感神経のはたらき過ぎの症状だ!
 と、ハッキリ白黒をつけられないのが、身体のはたらきの難しいところです。

 副交感神経は、鎮静・リラックスの体調を作り出すはたらきがあります。
 この副交感神経はたらきが過ぎると、排泄が過剰になったり、過敏な状態になります。
 湯あたりや、高山病になった状況を想像して頂けたら分かりやすいかと思います(^^;
 →カテゴリ:「副交感神経とアレルギー」

 【全身】 倦怠感、脱力感、易疲労、無気力、集中力低下、不安感、微熱、意識の低下 など

 【耳】 耳鳴り、めまい、耳の閉塞感 など

 【呼吸器】 鼻水、鼻づまり、くしゃみ、空咳、呼吸困難 など

 【胃腸】 吐き気、嘔吐、胃けいれん、腹痛、下痢、痙攣性便秘 など

 【心・血管】 のぼせ、むくみ、こわばり、立ちくらみ、冷え(血管拡張)、偏頭痛 など

 【腎・膀胱】 頻尿 など

 【皮膚】 湿疹、じんましん、かゆみ、皮膚・粘膜の炎症 など

 【知覚過敏】 痛み・シビレ・むずむず感、光・音・臭いに敏感

 【易感染】 ウイルス性の病気に弱い(風邪、ヘルペス、イボ など)

 【副交感神経がはたらき過ぎるタイプの特徴】
 午前中や夜間の調子がに悪い。日中など活動しているときはマシ。
 学校や仕事など、人前で緊張してるときは症状がマシ。
 自宅に戻ったり休日など、気がゆるむと症状が悪化。
 大きなイベント(旅行・冠婚葬祭)の後など、緊張の糸がゆるむと悪化。

 全身にわたり、非常に様々な症状を書き連ねましたが、
 上記の症状の全ては、一本の糸でつながっています。
 それは、これらの症状が副交感神経のはたらき過ぎによる症状だと言うことです。

 このような副交感神経のはたらき過ぎの症状を抑えるツボは、薬指のH5・F5です。
 これらのツボは、全身の副交感神経のはたらき過ぎを抑えてくれます。
 全身に効くので、症状が胃腸であろうと、心臓であろうと、薬指のツボだけで間に合います。
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針を貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 →次記事:「交感神経も、副交感神経も、はたらき過ぎ!? ~ツボ刺激の順番~」

交感神経も、副交感神経も、はたらき過ぎ!? ~ツボ刺激の順番~

 自律神経失調症によく見られる症状を、思いつく限り書き出してみました。
 あなたの症状が見当たらなかったら、ご連絡ください(^^;
 さて、あなたの症状は、交感神経・副交感神経、どちらのはたらき過ぎによる症状でしたか?
 →記事:「自律神経失調症に効くツボ その1 ~交感神経のはたらき過ぎるタイプ~」 
 →記事:「自律神経失調症に効くツボ その2 ~副交感神経のはたらき過ぎるタイプ~」

 あなたの抱える症状の全てが、交感神経のはたらき過ぎによる症状だった。
 副交感神経のはたらき過ぎの症状は、全く無かった!
 そのように、どちらか片方だけに、自律神経失調症の症状が当てはまるのは、稀です。
 交感神経、副交感神経、その両方のはたらき過ぎの症状が混在していることが、ほとんどです。

 そんなとき、交感神経の抑制の治療をして、副交感神経の抑制の治療もしてしまうと
 結局は、また元の状態に戻ってしまうのではないか?と思われるのも当然の疑問です。

 交感神経と副交感神経のはたらきは、よく、シーソーのように例えられます。
 つまり、片方が高まれば、他方は抑えられる、という関係です。
 交感神経の亢進=副交感神経の抑制。交感神経の抑制=副交感神経の亢進。

 たしかに、机の上では、相対的にはそうかもしれませんが、実際には異なります。
 同じひとりの人の中で、それらが同時に起きていることが、治療上よくあることです。
 「あなた、性格悪いけど、イケメンですね!」 「あなた、イケメンだけど、性格悪いですね!」
 両方とも、同じ情報を伝えているのですが、言われた側の気持ちは、だいぶ違いますよね(^^;
 最後に言われた内容の方が、後々にまで印象に残るものです。

 自律神経に対する治療も同じです。
 治療の最後に与えた刺激が、後々にまで効果を発揮します。

 交感神経、副交感神経の両方のはたらき過ぎの症状が混在している場合の治療の順番は…

 【交感神経のはたらき過ぎるタイプの場合】
 先に、副交感神経を抑える薬指のツボ(H5・F5)を刺激します。
 次に、それぞれの症状に対応する臓器の交感神経を抑えるツボ(心臓ならH2)を刺激します。
 最後に、全身の交感神経を抑えるツボ(H6・F4)をして終了です。

 【副交感神経のはたらき過ぎるタイプの場合】
 先に、交感神経の症状に対するツボ(胃腸ならF1・F6など)を刺激します。
 最後に、副交感神経を抑える薬指のツボ治療(H5・F5)をして終了です。
   手足の井穴図手足の井穴図


 たとえ、ツボ刺激で治ってしまっても、それは治すキッカケに過ぎません。
 自律神経失調症を根本から確実に治すには、生活の改善が最も重要です。
 今後の長いあなたの人生のためにも、これを機に生活を見直してみませんか?
 →カテゴリ:「ストレスマネージメント」

 あなたの自律神経失調症が早く治りますように!

耳のつまり、耳の閉塞感に効くツボ

 耳が何かがつまって、塞がったような感覚。耳に一枚膜が被ったような感覚。
 耳に皮が一枚被ったように、くぐもって、自分の声が響いて聞こえたりもします。
 いわゆる、耳管狭窄症とか、耳管開放症などに見られる症状です。

 トンネルに入ったときや、エレベーターに乗ったときに感じる、耳のあの違和感です。
 風邪を引いたときなどにも、同じように耳が聞こえにくいような感じがしますね。

 いつもなら、唾を飲み込んだり、あくびをしたりすれば、耳閉感は解消されます。
 風邪が原因なら、風邪が治れば速やかに治るでしょう。

 しかし、そのような思い当たる原因もなく、耳の違和感がずっと続くことがあります。
 そんな症状を抱えたら、とりあえず耳鼻咽喉科で診てもらってください。
 ひょっとしたら、ごく稀にですが、腫瘍などがあるのかもしれません。

 しかし、いろいろな検査をしても、そのような異常は見つからないことが多いです。
 そんなときは、是非一度、ツボ刺激を試してみてください。

 耳のつまり、閉塞感に効くツボは、左右の手足の薬指H5・F5で、合計4つあります。
   手足の井穴図手足の井穴図
 症状のある側のツボ(右耳なら右手足の薬指のツボ)を選んで下さい。
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針を貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 このツボは、本来、むくみを解消したり、過敏性を鎮める効果があるツボです。
 ですから、もしかしたら、内耳のむくみが耳の閉塞感の原因なのかもしれません。
 
 あなたの耳の閉塞感がスッキリ消えますように!


 →記事:「症例:耳のつまり、耳の閉塞感」

気管支喘息と副交感神経 ~気管支の収縮・粘液の分泌を促す副交感神経~

 気管支喘息は、発作が起きていないときは、全く自覚症状がありません。
 しかし発作が出てしまうと、ひどく苦しく恐ろしい思いをしなければなりません。
 発作が重症になれば呼吸困難で死に至ることもあり得る、実は恐ろしい病気です。

 アレルギー疾患である気管支喘息には、免疫だけでなく自律神経も影響しています。
 →カテゴリ:「ストレスと自律神経」

 気管支喘息の発作は、自律神経のひとつ、副交感神経がはたらき過ぎている状態です。
 →記事:「副交感神経とアレルギー ~アレルギー症状は副交感神経のはたらき過ぎ~」

 空気の通り道である気管支は、常に同じ太さではなく、収縮したり拡張したり変化します。

 交感神経が優位な活動モードのときは、活動で酸素が必要なので気管支は広がります。
 副交感神経が優位な休息モードでは、酸素はあまり要らないので気管支は狭くなります。

 つまり気管支は、交感神経のはたらきで広がり、副交感神経のはたらきで狭くなるのです。
 身体活動で需要が増加する酸素の供給量をコントロールする自律神経の正常な反応です。

 しかし副交感神経がはたらき過ぎを起こしてしまうと、気管支が過剰に収縮してしまいます。

 気道が収縮し過ぎて狭くなり過ぎると、呼吸が十分に出来ないので息苦しくなります。
 空気が狭いところを通るので、「ゼーゼー」、「ヒューヒュー」 と音が鳴ります。

 また、副交感神経には、血管の拡張や粘液の分泌を促すはたらきもあります。

 血管が広がり過ぎると血管に隙間が生じて血液中の水分が漏れ出て来ます。
 気管支の粘膜がむくんでしまうと、気道がパンパンに腫れて狭くなってしまいます。
 粘液や痰なども多く出てくるので、「ゴロゴロ」、「ゼロゼロ」などの音が鳴ります。

 副交感神経がはたらき過ぎると、気道が収縮するうえに浮腫んで、ますます狭くなるのです。

 喘息発作が起きやすい時間帯にも、自律神経のはたらきが関係しています。
 夜間の休息時には交感神経が弱くなり、副交感神経のはたらきが活発になります。
 副交感神経が活発な就寝前から明け方の時間帯は、喘息発作が起きやすい時間帯なのです。
 →記事:「自律神経のリズム ~その症状は交感神経症状?副交感神経症状?~」
 
 →次記事:「口呼吸と気管支喘息 ~呼吸を正して気道の慢性炎症を止める!~」

口呼吸と気管支喘息 ~呼吸を正して気道の慢性炎症を止める!~

 気管支喘息の発作は、副交感神経のはたらき過ぎるによる症状です。
 副交感神経のはたらき過ぎにより、気管支が狭くなって呼吸困難に陥ります。
 →前記事:「気管支喘息と副交感神経 ~気管支の収縮・粘液の分泌を促す副交感神経~」

 喘息発作が起きていない平常時は自覚症状もなく、健康な人と変わらないかもしれません。
 しかし自覚症状がなくても、その気管支粘膜には慢性的に軽微な炎症が起きています。

 軽微とは言え、慢性的に炎症が起きていると、気道の粘膜が非常に過敏な状態になります。
 慢性炎症で過敏になった気道は、小さな刺激でも大きく反応してしまう一触即発の状態です。

 乾燥した冷気やハウスダストの吸引、風邪などの病原体、急激な気温・気圧の変化など
 気管支に刺激が加わると過敏に反応してしまい、喘息発作を起こしてしまうのです。

 気管支粘膜の慢性炎症を悪化させる原因のひとつが 「口呼吸」 です。

 鼻フィルターを通さないので、ダニやホコリなどのアレルゲンが多量に侵入してきます。
 また気道粘膜が乾燥した冷気が気道を直撃して、粘膜が弱って炎症が起こりやすくなります。
 →記事:「口呼吸の害 ~バイ菌や乾燥した空気がのどを直撃!~」

 気管支喘息を改善させるには、まず悪い習慣 「口呼吸」 を直すことが重要です。 
 くちびる・舌のトレーニングで口呼吸を正している間に、アレルゲン対策をしましょう。
 →記事:「口呼吸の治し方 ~口輪筋と舌を鍛えよう!~」

 →次記事:「ダニ対策で喘息発作を減らす! ~毎日の布団掃除と週1回の布団乾燥~」

ダニ対策で喘息発作を減らす! ~毎日の布団掃除と週1回の布団乾燥~

 夜間・朝方に喘息が起きやすいのは、休息時間帯は副交感神経が活発になるからです。
 しかし、それだけではありません。
 →記事:「気管支喘息と副交感神経 ~気管支の収縮・粘液の分泌を促す副交感神経~」

 夜間は、日中の活動時に舞い上がったハウスダストが、ゆっくり沈下してくる時間帯です。
 床・畳に布団を敷いて寝ている間に、落ちてきたハウスダストを吸い込んでしまいます。
 吸い込んだハウスダストが気道を刺激して、喘息発作を誘発してしまうのです。
 →前記事:「口呼吸と気管支喘息 ~呼吸を正して気道の慢性炎症を止める!~」

 空気中のハウスダストは、空気清浄機やベッドで寝るなどして対策してる人も多いでしょう。
 →外部リンク:「【楽天市場】 空気清浄機」  →外部リンク:「Amazon.co.jp: 空気清浄機」

 しかし、それよりも要注意なのは、布団や枕など寝具に潜む 「ダニ」 です。
 ダニ本体だけでなく、死骸や糞の破片(PM2.5よりも小さい!)もアレルゲンになります。
 たとえダニアレルギー陰性でも、ダニに含まれる分解酵素が気道粘膜を傷つけます。

 ダニのエサとなる人間の皮膚片・垢・皮脂・汗・髪などは、布団には豊富にあります。
 気密性の高い日本の住居は、湿度・温度ともにダニにとってはまさに楽園なのです(^^;
 春先から増殖しはじめ、夏に爆殖して、死骸も含めると秋口にダニアレルゲン量が最大です。

 ダニ対策を行うならば、最小限の努力で最大限の成果を上げたいですよね(^^?
 ならば、「毎日の掃除機での吸引」 と 「週1回の布団乾燥機での加熱乾燥」 が効果的です。 

 【毎日のダニ吸引】
 布団(掛け・敷き)の表裏を、それぞれ1分間かけて、弱い吸引力で掃除機をかけます。
 悪さをするのは、布団内部の生きたダニよりも、表面のダニの死骸・糞の破片なのです。

 紫外線殺菌機能など高級な布団専用掃除機を購入する必要は全くありません。
 ダニの死骸や糞を物理的に吸引することが重要なので、お使いの普通の掃除機でOKです。

 共用による汚れが気になるのであれば、ヘッドノズル部分だけパーツを取り付けてください。
 100円ショップのヘッドノズルや、ヘッドカバーでも十分です^^
 →外部リンク:「Amazon.co.jp: 布団 掃除機」

 【週1回の布団乾燥機&シーツ・カバーの洗濯】
 ダニは50度以上の高温で死んでしまいます。
 布団を天日干し(毎日)するよりも、布団乾燥機で加熱(週1回)する方が効果は高いです。
 ダニの死滅量は、週1回の布団乾燥機と、真夏1ヶ月間の毎日天日干しと同等だとか!(驚)
 →外部リンク:「【楽天市場】 布団乾燥機」  →外部リンク:「Amazon.co.jp: 布団乾燥機」

 布団のシーツ・カバー、枕カバーは、週に1回は洗濯すると、さらに良いです。
 上半身(頭~肩口)に相当する部分にバスタオルを敷き、3日に1回交換してもOKです(^^;

 毎日の掃除機吸引&週1回の布団乾燥を、まずは2週間試してください。
 2週間続けることで、喘息発作を引き起こさないダニの量まで減らすことが出来ます。

 なお、布団だけでなく、じゅうたん・ソファー、ぬいぐるみ、犬・猫などのペットにもご注意を。

 →次記事:「気管支喘息に効くツボ ~発作を止める&未然に予防する~」

気管支喘息に効くツボ ~発作を止める&未然に予防する~

 喘息発作は、気道へ侵入するアレルゲンに対する過剰防衛反応です。
 気管支を収縮・浮腫させて気道を狭めるのは、副交感神経のはたらき過ぎによる反応です。
 →記事:「気管支喘息と副交感神経 ~気管支の収縮・粘液の分泌を促す副交感神経~」

 喘息発作が出ないよう、普段からのアレルゲン対策で予防することが大切です。
 →記事:「口呼吸と気管支喘息 ~呼吸を正して気道の慢性炎症を止める!~」
 →記事:「ダニ対策で喘息発作を減らす! ~毎日の布団掃除と週1回の布団乾燥~」

 そしてツボ刺激で、気管支をコントロールする自律神経のはたらきを改善させましょう。

 副交感神経のはたらき過ぎを抑え、喘息を改善させるツボは、手足の薬指 H5・F5 です。
 →記事:「アレルギーに効くツボ ~薬指を刺激!~」
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針・ピソマを貼って刺激します。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 喘息発作が起こりそうなとき・発作の最中は、H5・F5のツボだけでOKです。

 しかし、喘息が出ていない平常時には、H1・H3のツボも追加して刺激してください。
 これらのツボは、気道の過敏性を鎮め、心肺の負担を軽減させ、喘息を予防してくれます。
 →カテゴリ:「心臓・肺のツボ」

 これらのツボを刺激する前後で、息の吸いやすさを比べてみてください。
 きっと、深く大きく息が吸えるようになりますよ。
 →記事:「そのツボ、効いてますか? その2 ~心臓・肺のツボの効果の確かめ方~」

 ツボ刺激の順番は、心臓 H3 と、肺 H1 の後に、喘息のツボ H5・F5 を刺激してください。

 アレルギー疾患である気管支喘息は、アレルゲン自体が悪さをするのではありません。
 アレルゲンに対して過敏に過剰に反応してしまう免疫系の異常亢進が原因です。
 免疫を亢進させる要因を減らし、免疫を制御する能力を高めてアレルギーを根治させましょう!
 →カテゴリ:「◆免疫のはたらきと炎症」

アトピー性皮膚炎の原因は皮膚バリア機能障害!

 アトピー性皮膚炎は、長らくアレルギー疾患だと言われてきました。
 アレルゲンが皮膚に接触したり、特定の食品を摂取するのが原因であると。

 たしかに何かにかぶれたり、食物アレルギーで皮膚症状が出ることがあります。

 しかし、アレルゲンを避けたり除去食を行っても、根本的な解決にはなりません。
 なぜならアトピー性皮膚炎は「皮膚のバリア機能」の障害が原因だからです。

 皮膚には外部からの異物の侵入や、体内の水分の蒸発を防ぐバリア機能があります。
 バリア機能が正常であれば、肌荒れや乾燥も無い丈夫な皮膚を維持することが出来ます。

 アトピー性皮膚炎では、その発症前から皮膚バリア機能が低下しているのです。

 バリア機能の低下した皮膚では、水分が失われて乾燥し、異物が侵入しやすくなります。
 侵入する異物を排除する防御反応で、アレルギー体質でない人でも皮膚炎が起こります。

 炎症で皮膚が破壊されると、痒み刺激物質(ヒスタミン)が作られ、痒みが引き起こされます。
 痒みを我慢できず、皮膚を掻き崩してしまうと、さらに皮膚バリアが破壊されてしまいます。
 皮膚バリア機能が破壊されると、ますます乾燥と異物の侵入で炎症が進みます。

 最初はごく限られた範囲の皮膚の炎症だったかもしれません。
 しかし、痒いから掻く→バリア破壊→乾燥・炎症→さらに痒く掻く… の悪循環に陥ると
 皮膚の炎症が全身に広がり、痒みも強くなるため治りにくくなってしまうのです。

 慢性化したアトピー性皮膚炎を治すには、この悪循環を断ち切ること。
 そして皮膚バリア機能の回復を促すことです。

 ここでは、皮膚バリア機能障害としてのアトピー性皮膚炎のセルフケアを紹介します。

アトピー性皮膚炎に効くツボ ~こじれて慢性になったアトピーにも~

 アトピー性皮膚炎の悪循環から脱出するには、燃えさかる炎を一気に消してしまうことです。
 短期間で炎症を鎮めて痒みを抑えてしまい、掻き崩して生じる新たな傷を増やさないことです。
 →記事:「ステロイド外用薬とアトピー性皮膚炎 ~過剰に恐れることなかれ~」

 炎症が鎮まったあとは、スキンケアなどで皮膚バリアの回復を助ける必要があります。
 炎症・乾燥の無い状態を約1年ほどキープすると、敏感肌・アレルギー肌も治まってきます。

 ステロイド外用薬による対症療法や、スキンケアで皮膚バリア回復をただ待つだけでなく、
 ツボ刺激をはじめとするセルフケアで、アトピー性皮膚炎を身体の内側から根治させましょう。

 さて、アトピーの症状は、体に侵入してきた異物を外に排泄しようする過剰防衛反応です。
 異物除去のために免疫細胞を皮膚に集結させることで、痒みや浮腫、炎症が生じます。
 このアレルギー症状を促進させるのが、自律神経のひとつ、副交感神経です。
 →カテゴリ:「副交感神経とアレルギー」

 副交感神経のはたらき過ぎを抑えて、アレルギー症状に効くツボは、薬指のH5・F5です。
 痒みがその場で消え、皮膚の赤みや浮腫も、次第に引いていきます。
 →記事:「アレルギーに効くツボ ~薬指を刺激!~」
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボには、刺絡をするか、円皮針を貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」

 薬指H5・F5のツボには、ステロイド様作用(副腎皮質ホルモン様作用)があります。
 ツボ刺激は、副交感神経のはたらき過ぎを正常に戻すだけなので、副作用はありません。

 ジュクジュクしたタイプのアトピー性皮膚炎には、副交感神経抑制のH5F5だけで事足ります。
 カサカサタイプや、こじれた慢性アトピーには、交感神経抑制のツボも併用します。
 呼吸器(H1)や、胃腸(左F1・F6)、肝臓(右F2・F6)、腎臓(H3)などのツボを刺激します。

 先に、これらのツボを刺激したあとに、本来のアレルギーのツボH5・F5を刺激します。

 アトピー性皮膚炎は、さまざまな要因が重なって発症する症状です。
 アトピーが悪化したときは、悪化要因を見つけるチャンスだと前向きに考えてください。
 睡眠・飲食・運動の過不足や、肉体的・精神的ストレスなど、あなたの悪化要因は何でしょうか?

 対症療法だけで症状がぶり返すのは、生活の中に、症状悪化・助長の原因があるからです。
 このカテゴリ:「アトピー性皮膚炎」で紹介したアトピー特有のスキンケアだけでなく、
 食事や運動、睡眠などの基本的な生活習慣を正すことが最も重要です。
 良いこと(治療・セルフケア)をしても、それ以上に悪いことをしてると治らないですから(^^;

 こちらのカテゴリ記事も参考に、心当たりがあれば改善に取り組んでみてください。
 →カテゴリ:「アレルギーの治し方」   →カテゴリ:「副腎疲労とアレルギー」
 →カテゴリ:「口呼吸とアレルギー」   →カテゴリ:「上咽頭とアレルギー」
  
 あなたのアトピー性皮膚炎も、治りますように!
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
 また、病気を予防・回復させる生活改善も提案しています。
 みなさまのご健康に、少しでもお役立て頂ければ幸いです。
 また、どんな事でもお気軽に、ご質問・ご相談ください。
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