鍼灸症例:歯茎・頬の痛み

 70歳代の女性。左頬の腫れぼったい違和感、左目のうっとうしい感じ。
 数日前、義歯を被せていた歯根に化膿巣が見つかり、歯根の抜歯術を受けました。
 翌朝、抜歯した左側の頬が大きく腫れて痛み出しました。
 左まぶたの下まで腫れて、左目もうっとうしい感じがするそうです。
 もちろん噛むのも痛いので、お粥などを流し込むように食事をしているそうです。
 化膿止め(抗生物質)と消炎鎮痛剤を飲んでいますが、相変わらず痛いそうです。

 私が治療をしたのは、抜歯から2日後です。
 いつもの主訴に対する治療の後に、半ば強制的に(笑)、頬の治療も行わせて頂きました。

 私が頬に触れた感じでは、熱感に左右差はありません。
 見た目にも腫れもほとんどありません。
 自覚的に、左頬の腫れぼったい違和感と、左目のうっとうしい感じがあるだけです。
 噛み合わせると、左頬(左上歯茎?)に痛みがあります。

 常に感じる左頬・左目の違和感と、噛み合わせ時の左頬の痛みを治療効果の指標にしました。

 本人さんに頬を押さえてもらって、一番痛いところは鼻孔の外側、迎香穴あたり。(大腸経)
 抜歯したのは左上の奥歯。違和感があるのは左頬一帯。(胃経)
 胃経か大腸経か、どちらか迷いましたが、可能性の少ない大腸経から治療をしました。

 大腸経H6の井穴刺絡、無効。 やっぱり…。ちょっとくらい効いてくれても良いのに(^^;
 次は本命の胃経、左F6の井穴刺絡。改善(10→5)。
 頬の腫れぼったさが半分くらいスッキリして、口を動かしやすくなったそうです。
 噛み合わせたときの痛みは変化なし(無効)。
 歯茎を口腔内(消化器)と考え、左F1。ちょっといいかな(5→4)
 最も有効だった左F6を再度。だいたい良くなりました(4→2)。

 あとは自宅でも、有効だったツボにお灸をするよう指導しました。

 後日お伺いしたところ、治療当日の直後から痛みがひいて、
 固形物を美味しく食べられるようになったと、非常に喜んでくださいました。

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鍼灸症例:生理痛 円皮針で、毎月の生理痛を予防!

 30歳代の女性。毎月、生理痛に悩まされています。
 月経周期は約28日で、月経は約5日間続きます。
 いつも月経の初日と2日目に生理痛があり、2日目の症状が最も辛いです。
 全身がだるくなり、お腹が重いような痛みと、頭痛があります。
 鎮痛剤を飲みながら、なんとか毎月をやり過ごしています。

 毎月、生理の予定日の1~2日前に治療をします。
 坐位で左右の足の内くるぶしの骨を下から上に押さえていって、最も痛い点に円皮針。
 貼った円皮針の上から、浅刺・呼気時・坐位の刺激法を1分間。
 第五腰椎と仙骨の間の圧痛点(上仙穴)にも円皮針。
 そして、子宮平滑筋の過剰な収縮を抑える左右F5に円皮針(F5だけオレンジ0.3mm)。
 →記事:「生理痛・月経困難症に効くツボ ~毎月の苦痛にさようなら~」

 とっても簡単な治療ですが、これだけで毎月生理痛が無く過ごされています。
 スケジュールの都合で治療が出来ない月は、やっぱり生理痛が出てきてしまいます(泣)

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主婦手湿疹、手荒れ、ひび・あかぎれの治し方

 「芸能人は歯が命」。「鍼灸師は手が命」です。ハンドケアには、うるさいのです。
 炊事や洗濯など、水仕事をする人たちを悩ませるのが手荒れ、主婦手湿疹です。

 ちょっとだけの食器を洗うのに、手袋を付けるのは面倒ですよね(^^;
 しかし、それのひと手間が重要なのです!

 食器をお湯で洗っているだけでも、手はカサカサになってきますよね。
 ましてや食器洗い洗剤を使っていると、強力に手の皮脂を洗い落としてしまいます。
 すすぎ終わった洗濯物を触るだけでも、手がカサカサするのは私だけでしょうか(^^?
 →記事:「あなたのお肌、大丈夫ですか? ~合成洗剤は皮膚のバリアを壊します~」

 皮脂を失ってバリア機能が壊れた皮膚からは水分が蒸発し、カサカサになってしまいます。
 この状態が1日何回も、毎日毎日続くと、手が荒れてきて、ひび割れやあかぎれになったり
 炎症が起こって主婦手湿疹と呼ばれるような、痛々しい状態になってしまいます。

 ハンドケア用のクリームを塗っても、なかなか治りません。
 なぜなら、クリームには合成界面活性剤が使われているので、皮脂を落としてしまいます。
 尿素もまた、角質層をゆるめてしまうので、皮内に異物が入りやすくさせてしまいます。
 尿素は皮膚バリア機能を破壊こそすれ、皮膚の保護作用も保湿作用もありません。
 ハンドケアとして尿素配合のハンドクリームを塗ることは、マッチポンプのようなものです。
 皮膚のバリア機能を壊す作用があるので、手をいたわっているのか、傷めているのやら(^^;

 しかし、もう手荒れで悩む必要はありません。
 高価なハンドクリームを塗ることなく、簡単に治す方法があります。

 【手荒れ、ひび・あかぎれの治し方】
 セルフケアの方法は、基本的に「うるおい療法」と同じです。
 →記事:「キズ・ヤケドを早く治す「うるおい治療」 ~傷を消毒しない&乾燥させない~」

 用意する物は、「白色ワセリン」と、ラップの代わりに、使い捨ての「ポリエチレン手袋」です。

 小さじ半分以上の白色ワセリンを手にとり、両手に十分なじませるようにもみ込みます。
 指先・手のひら・手の甲とまんべんなく塗り込みます。
 キズ、ひび割れが出来ている部分には、特に入念に擦り込んでください。
 最低でも1分以上かけてもみ込むのがコツです。

 手がベトベトになってますので、ペーパータオルなどで余分なワセリンをふきとります。
 べたつきが無くなるまで拭きとって大丈夫です。

 ワセリンを擦り込んだ手に、使い捨てのポリエチレン手袋を被せます。
 手袋の指先部分をハサミでちょん切ってから着けると、手作業に支障が出にくいです。
 ポリエチレン手袋は、出来るだけ安物の薄っぺらいものを使ってください(笑)
 高級品ですと、手袋が分厚くなって、手にフィットしません。
 100円ショップで最も入り枚数の多い商品が、ちょうど良いと思います(^^;

 これを1日に何度も行うと、数日で手のかさつき感がなくなってきます。
 明らかに荒れた手が治ってきていることが実感できるはずです。
 洗濯・食器洗い・風呂掃除など、洗剤を使うときは、面倒でも毎回ゴム手袋をしてくださいね。

 この方法は手荒れだけでなく、かかとやひじのガサガサにもきわめて有効です。
 ぜひ試してみてください。


 参考資料:『キズ・ヤケドは消毒してはいけない』 夏井睦著 主婦の友社 2008

鍼灸症例:突発性難聴?? 首コリの治療で改善

 80歳代の男性。左耳が聞こえにくく、音が小さく響いて聞こえます。
 前日から耳に違和感を覚え、今朝になって左耳が聞こえにくくなっている気づきました。
 両耳で聞いているときは、そんなに症状を自覚出来ないのですが、
 左耳だけで聞くと、テレビの音がとっても小さく、反響して聞こえるようです。
 
 いつもは別の症状の治療なのですが、急遽、難聴の治療をすることになりました。
 右耳を押さえて、左耳だけでテレビの音を聞きながら、その変化を治療の指標にしました。

 めまいや耳鳴りの症状はありません。知覚マヒや運動マヒなどもありません。
 まだ耳鼻科には受診されていません。いわゆる突発性難聴という症状でしょうか?
 突発性難聴では、血管拡張剤やステロイド剤が使われます。

 耳と関連があり、ステロイド様作用のあるH5F5の井穴刺絡から。
 左F5、無効。左H5も無効。
 耳そのものよりも、首コリ(胸鎖乳突筋)が引き金かな?と方針転換しました。
 首筋を通る左H6、改善。テレビの音が少しだけ大きく聞こえるようになりました。
 同じく胸鎖乳突筋と関連する左F6、無効。変化なしです。
 再度、左H6で、さらに改善。

 直接、首の筋肉に鍼をすることにしました。
 側臥位になって、頭や顔、首を押さえて、音が大きく聞こえる点(ツボ)を教えてもらいました。
 側頭筋や咬筋には、耳の音が変化するツボが見つかりませんでした。
 首筋(胸鎖乳突筋)には、押さえると音が大きく聞こえる点や、逆に小さく聞こえる点もあり
 押さえて改善する点にだけ円皮針を次々と貼っていきました。
 物量作戦で決してスマートな治療法ではありませんが、10枚近く貼ったでしょうか。
 貼った円皮針の上から、坐位・呼気時でタッピング。

 右耳と聞こえ方を比べてもらうと、全く同じ、という風にはいきませんが、
 治療前と比べると、大幅に明らかに音が大きく聞こえるようになりました。
 まだ完全には戻ってないので、しばらく続けての治療です。
 とりあえず念のため、耳鼻科で診てもらうようお願いしました。

 前回の治療から3日後にお伺いしたところ、症状の再燃はありませんでした。
 治療の翌日は少し耳に違和感があったようですが、もうすっかり通常に聞こえるそうです。
 症状は何も残ってないので、耳鼻科には行かずでした。

 発症後すぐに(当日に)治療をしたのが良かったのかもしれません。
 もちろん、突発性難聴の原因の全てが首コリではありませんが、
 首コリの治療で改善する突発性の難聴もあるという興味深い症例でした。

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鍼灸症例:左肩関節痛 左肩が痛くて上がらない

 70歳代の女性。左肩関節部が痛くて、肩が上がりません。
 手を下ろした姿勢から真横に上げていく(肩関節の外転)動作が出来ません。
 水平位90度くらいで痛みが出て、それ以上は辛くて上がりません。
 痛みのある場所は、肩関節の前面です。
 その他の動作、それなりに出来ています。

 肩を酷使したとか、どこかにぶつけたなどの思い当たる原因はありません。
 このような、症状に見合うような患部のトラブルがない場合、
 患部とは別の場所が痛みの引き金になっている事が多いです。
 最近、手や腕を使い過ぎるようなことを何かしなかったか尋ねると
 そう言えば、掃除で雑巾を絞る事が多かったそうです。

 実際に雑巾を絞る動作をやった姿勢を保持してもらいました。
 親指の付け根(母指球)や前腕の外側(腕橈骨筋)に力が入っています。
 なるほど!ということで、治療の開始です。

 左手母指球に圧痛点がいくつか見つかりました。
 細かく押さえて調べていって、最も痛い点に円皮針を貼りました。
 圧痛点に円皮針を1枚貼るたびに、左肩の上がる角度が改善されていきます。
 合計3枚の円皮針を貼ったところで、左肩は痛みなくスムーズに上がるようになりました。

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鍼灸症例:足の裏の痛み ~足の裏が痛くて歩けない~

 70歳代の女性。歩くと左足の足の裏が痛く、歩行に支障があります。
 ただ立っているだけの姿勢では、足底に痛みは出ません。
 実際に歩いてもらって、痛みが出る足運びのタイミングを、よ~く観察してもらいました。
 すると、左足を前に出そうと地面を離れるときに最も痛むことが分かりました。
 痛む場所は、左足の中足趾節関節あたりの足底です。

 痛みを訴える足の裏周辺を押さえてみても、痛む場所はありません。
 どうやら、痛みの発生源は、また別の場所のようです。
 
 患者さんの話を聞いていたら、素足で室内を歩くときは痛みはまだマシで、
 靴やスリッパを履いて外を歩くときが一番痛いそうです。

 室内と屋外との歩き方の違いは…
 外では履き物がすっぽ抜けないように、足の指を自然と反らして歩くからではないか?
 との仮説から、足の指を反らす筋肉がある足の甲を押さえて調べてみました。
 足の第2~4趾の足の甲に見つけた圧痛点に円皮針を貼りました。
 1枚貼る毎に歩いて痛みを確認してもらって、計5枚貼ったところで痛みが完全消失しました。
 足の裏だと思っていた痛みが、実は足の甲の痛みでした。

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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
 また、病気を予防・回復させる生活改善も提案しています。
 みなさまのご健康に、少しでもお役立て頂ければ幸いです。
 また、どんな事でもお気軽に、ご質問・ご相談ください。
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