鍼灸症例: 起立性調節障害?? 朝起きられない、強い倦怠感・疲労感

 中学生の男子。起床困難と強い疲労感・倦怠感で、学校をずっと休んでいます。
 ある病院では起立性調節障害と言われたり、違う病院ではODではないと言われたり、です。
 →カテゴリ:「起立性調節障害」

 最近では、朝起きることが出来ず、毎日お昼まで寝ています。
 日中は強い疲労感・倦怠感で、夜になると、明日は学校に行こうと思えるほど回復します。
 昼夜逆転のような生活をしているので、夜は寝付きが悪いそうです。

 キッカケは、インフルエンザに罹った後からです。
 学校の運動部の練習がハード過ぎて、ついて行けそうになかったそうです。
 そのほかのエピソードは、甘いモノに対する強い欲求があって、いっぱい食べていたそうです。
 アレルギー持ちで、花粉の時期から症状が悪化し、学校に行けなくなったそうです。

 お母さんがお調べになった通り、私も副腎疲労症候群だと思いました。
 →カテゴリ:「副腎疲労とアレルギー」

 運動部のハードな練習による肉体的ストレスに加え、インフルエンザ感染による生物的ストレス、
 花粉アレルギーという環境ストレスなどが、彼の許容限界を越えて発症したのでしょう。
 血糖値を維持できなくなり、無意識に甘いモノで低血糖状態を回避していたのだと思われます。
 ストレスから命を守るために、心身にブレーキをかけてしまったのでしょう。

 今ある症状としては、頭の中が霧がかかったようにモヤモヤしています。
 この頭のモヤモヤ感を治療効果の指標に使うことにしました。

 消化器や循環器、呼吸器などの症状はとくに見あたりません。交感神経症状もなさそうです。
 ですので、利き過ぎているブレーキをゆるめるH5・F5の井穴刺絡をしました。

 ツボをひとつ刺絡するごとに頭のモヤモヤが晴れて行きます。
 改善度合いを数字で表してもらいながら、刺激量を調節しました。
 結局、左右H5・F5の4つとも終わったところで、頭のモヤモヤ感はスッキリ消えました。

 食事や睡眠についての指導・アドバイスをして、治療を終わりました。

 治療翌日に、お母さんからお電話で報告を頂きました。
 今朝は朝8時には起きて、日中はテレビを見て過ごせたそうです。
 しばらく続けて治療が必要だとお伝えしました。

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鍼灸症例:眼瞼痙攣 まぶたが勝手に閉じて開かない

 高校生の女性。数ヶ月前から、まばたきが多くなり、勝手に目が閉じてしまいます。
 一度まぶたが閉じてしまうと自力では開けられず、指でこじ開けないといけません。
 左右両目なので、勉強するのも不便で、外出も危険で、生活に大きな支障が出ています。

 眼科では薬を処方されていますが、残念ながら無効のようです。
 他の病院では、チックではないか?とも言われているそうです。
 私のブログをご覧になって、ご来院されました。

 病院の診断名は分かりませんでしたが、おそらく眼瞼痙攣だと思われます。
 →記事:「眼瞼痙攣に効くツボ ~筋肉の過剰収縮を鎮めます~」

 問診の途中でも、まぶたが小刻みに動いたり、強く収縮するなど症状が出ています。
 一旦、まぶたが閉じてしまうと、自力で目を開けられません。
 これらの症状を、本人さんによく覚えてもらいました。
 客観的にも見える症状なので、付き添いのお母さんにも確認してもらいました。

 筋肉の過剰な収縮、痙攣を抑えるツボ、H5F5を刺絡しました。
 ひとつツボを刺絡しては、目の開きやすさを評価してもらいました。
 刺絡するごとに、まぶたが軽くなっていきます。
 目を開けるときの努力が少なくて済むそうです。
 刺絡が終わる頃には、まばたきの回数が減り、目がパッチリ開くようになりました。
 目が勝手に閉じて、指でまぶたを開けないと目が開かないことも無くなりました。
 ときどき、まぶたが強く収縮する症状は残っています。

 ご自宅でも円皮針や刺絡で、井穴刺激をしてもらうよう指導しました。

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鍼灸症例:アレルギー性鼻炎 鼻水・鼻づまり

 50歳代の女性。鼻水・鼻づまりなどのアレルギー性鼻炎に長年、悩まされています。
 日内変動では朝に症状が最も悪く、雨の日も悪化します。
 レーザー治療の経験があるそうですが、身体に負担の少ない方法を求めてご来院です。

 足湯器で足を温める時間を利用して、生活習慣の聞き取りや、生活指導を行いました。

 ご来院されたのは昼下がり。朝ほどではないそうですが、鼻が詰まっています。
 鼻から息を吸ってもらって、鼻のつまり具合を確認して、これを治療効果の指標にしました。

 鼻水は腺の分泌促進。鼻づまりは鼻粘膜の浮腫。どちらも副交感神経の症状です。
 →カテゴリ:「鼻アレルギー・花粉症」   →カテゴリ:「むくみ・浮腫・しもやけ」

 まずは、副交感神経のはたらき過ぎを抑えるH5(右)を井穴刺絡。
 患:「??。なんか良くなってきました…」 私:「今、治療していますからね。」
 再度、鼻呼吸をしてもらって、これで鼻づまりは、10→5 に改善。
 井穴刺絡は、その場ですぐに治療の効果を実感できるのが素晴らしいです。

 左H5を追加、5→3 に改善。さらに右F5を井穴刺絡、3→0 消失。
 もうこれ以上、刺激をする意味がないので終了です。

 ご自宅でも、円皮針で井穴刺激してもらうよう指導しました。

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逆流性食道炎のメカニズム ~下部食道括約筋がゆるゆる~

 胸が焼けるように痛い。のどがイガイガしたり、苦酸っぱいゲップが上がってくる。
 そんなあなたは、逆流性食道炎かもしれません。

 逆流性食道炎とは、胃酸が食道や口腔内に逆流してくる病気です。
 胃そのものは、胃酸に溶かされてしまわないよう、バリアが備わっています。
 しかし食道の粘膜には、胃酸に対するバリアがありません。

 ですので、もし胃酸が逆流してしまうと、食道の粘膜は胃酸で焼けただれてしまいます。
 のどのイガイガ感や胸焼けは、胃酸で食道の粘膜が焼けただれた症状なのです。
 苦酸っぱいゲップや液体が上がってくるのは、胃酸の味なのです。

 では、なぜ胃酸が逆流してしまうのでしょうか。

 正常な場合、食後に逆立ちをしても、食べた物が口から出て来ることはないですよね(^^;
 食道の下部にある輪状の筋肉(括約筋)が、胃との連絡口をキュッと閉じているからです。
 食べ物が通過するときは括約筋が弛緩して、食べ物を胃に送り出します。
 それ以外のときは、括約筋が収縮して、胃からの逆流を塞いでいるのです。

 赤ちゃんが乳を飲んだあと、すぐ寝かせると飲んだ乳を吐いてしまうことがありますよね。
 赤ちゃんは下部食道括約筋が未発達なため、食道と胃の締まり口がゆるいのです。

 逆流性食道炎は、下部食道括約筋の収縮がゆるく、締まりが甘いために生じます。

 薬物治療では、胃酸の分泌を抑える薬などが処方されます。
 たしかに、胃酸が少なければ、もし逆流しても食道は焼けずに済みます。
 しかし、逆流性食道炎の原因である下部食道括約筋の弛緩は、そのままなのです。

 ここでは、自律神経の観点から、逆流性食道炎を改善させるセルフケアを紹介していきます。

 →次記事:「逆流性食道炎に効くツボ ~糖質の過剰摂取にも気をつけましょう~」

逆流性食道炎に効くツボ ~糖質の過剰摂取にも気をつけましょう~

 逆流性食道炎の原因は、下部食道括約筋が弛緩してしまうことです。
 食道と胃の連絡口の締まりがゆるくなってしまうことにより、胃液が逆流してしまいます。
 →前記事:「逆流性食道炎のメカニズム ~下部食道括約筋がゆるゆる~」

 下部食道平滑筋の収縮・弛緩は、胃腸のホルモンと、自律神経によっても調節されています。

 食事の際、副交感神経がはたらいて下部食道平滑筋が弛緩し、胃との連絡口が開きます。
 普段は交感神経のはたらきによって、胃への連絡口はキュッと収縮して閉じています。

 副交感神経がはたらき過ぎてしまうと、必要以上に下部食道平滑筋が緩んでしまいます。
 その結果、ちょっとした腹圧や過食で、胃液をはじめ、胃の内容物が逆流してしまうのです。
 ですので、下部食道平滑筋の過剰な弛緩を抑えることが、逆流性食道炎の治療になります。

 逆流性食道炎を招く、副交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボは、手足の薬指H5・F5です。
 →記事:「副交感神経のはたらき過ぎを抑えるツボ ~心身に喝!を入れます~」
   手足の井穴図手足の井穴図
 これらのツボに、刺絡をするか、円皮針を貼るか、お灸をします。
 →カテゴリ:「井穴刺激のやり方」


 ところで、ものの本には、脂っこい食事が逆流性食道炎の引き金になると書いてあります。
 しかしそれは本当にそうでしょうか。

 私事で恐縮ですが、肉料理よりも、甘い食べ物ものの方が胸焼けを起こします。
 空腹時にも関わらず、頂き物のまんじゅうを2個食べれば、確実に胸焼けが起こります(^^;

 甘いモノ(糖質)→副交感神経の異常亢進=下部食道平滑筋の弛緩→胸焼け かな?
 と個人的には思っていたのですが、調べてみると、やっぱり!です。
 →外部リンク:「ドクター江部の糖尿病徒然日記  逆流性食道炎」

 逆流性食道炎の原因は、どうやら糖質の過剰摂取だったのですね(^^;
 逆流性食道炎でお困りの方は、ご飯やパン・イモ類も控えてみてください。

鍼灸症例:左膝のお皿の内側の痛み ~内股の筋肉が膝痛の原因~

 40歳代の男性。立ち上がりや歩行などで、左膝の内側が痛みます。
 痛みのため、歩行もままならないで、足を引きずって歩いています。
 じっと座っていると痛みはありません。
 数日前にランニングをしたあとから痛みが始まったそうです。

 痛みを訴える左膝のお皿の内側周辺を押さえてみました。
 飛び上がるほどの激痛の圧痛点は見つかりません。
 中程度の圧痛点に円皮針を貼ってみるものの、立ち上がって痛みを確認してもらうと無効。
 どうやら、痛みを感じる場所と、痛みの発信源は別の場所のようです。

 膝の内側の痛みなので、足部の脾経・肝経・腎経上の圧痛点に円皮針を貼ったが、無効。
 大腿部までさかのぼって調べてみると、太ももの内側(内転筋群)に激痛の圧痛点を発見!

 この筋肉は膝の内側に付着するので、おそらく、この部分の痛みが膝痛の原因でしょう。
 この圧痛点は、「点」というよりも、500円玉くらいの範囲の「面」です。
 そのあたりに1寸2番鍼を半分ほど刺入して、単収縮が目視できる程度の強さで通電15分。

 再び立ち歩きをしてもらうと、痛みは半分以下に改善。
 痛みはまだ残っているものの、歩行動作の外見は、ほぼ正常です。

 このような治療を、3日後にもう1回行って、治療終了となりました。

 →カテゴリ:★治療院のご案内

汗をかくのは何のため? ~汗に対処するには汗を知ることから~

 ちょっと動くだけで汗がタラタラと噴き出る。
 人前に出ると急にドッと汗をかくので恥ずかしい。
 などなど、汗に悩まされる人がいらっしゃいます。

 汗をかくことを「発汗」と言いますが、発汗には大きく分けて3種類あります。

 まずは、「味覚性発汗」です。
 トウガラシやショウガなどの香辛料を食べたときに出る汗です。
 鼻先や頭から汗が噴き出てきますね(^^;

 次は、「温熱性発汗」で、暑くなると出てくる一般的な汗です。
 汗が蒸発するときに熱を奪うことで、体温の上昇を防ぐための発汗です。
 打ち水をすると涼しく感じるのと同じで、気化熱を利用した仕組みです。
 体温が正常に下がれば、やがて汗は自然に止まります。
 
 そして、「精神性発汗」は、いわゆる、脂汗・冷汗です。
 驚きや怒り、不安、激痛、羞恥などの精神的な興奮によって出てくる汗です。
 緊張する場面で一時的にドッと発汗し、緊張から解放されると直ぐに止まります。

 「味覚性発汗」、「温熱性発汗」、「精神性発汗」。
 これらの汗は、汗の出るメカニズムも目的も、汗の出る箇所も全く異なる現象です。

 汗でお困りの人の「汗」というのは、おそらく、「精神性発汗」や「温熱性発汗」による汗でしょう。
 「味覚性発汗」の場合は、そのような食品を摂らなければ、汗は出ないですからね(^^;

 ここでは、「温熱性発汗」と「精神性発汗」の対処法・セルフケアを紹介していきます。

 →次記事:「体温調節と温熱性発汗 ~汗をかくのは脳の温度を下げるため!~」
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
 また、病気を予防・回復させる生活改善も提案しています。
 みなさまのご健康に、少しでもお役立て頂ければ幸いです。
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