鍼灸症例:心臓神経症 動悸・頻脈・血圧上昇・不安感

 50歳代の女性。ときどき急に動悸がして気分が悪くなります。
 頭が変になりそうな気分で、ひどいときは外出先でも座り込むような状態です。
 発作中は、心臓の拍動が強く感じ、脈も速くなり、血圧も急上昇しているそうです。
 いつ発作が起こるかと、常に不安感を抱えていらっしゃいます。

 20数年前のある出来事をキッカケに発症し、現在に至ります。
 病院の検査では異常なし。安定剤が処方されています。
 心臓そのものに異常があるのではなく、心臓のはたらきが一時的に悪くなる状態です。
 何らかのストレスによって、心臓・血管を調節する交感神経が、急に過活発になるのでしょう。

 平常時の血圧も高めです。(収縮期血圧が140台/拡張期血圧が90台、投薬なし)
 発作時はさらに血圧が高まって、心臓神経症の症状を引き起こしていると思われます。
 発作に対する不安感も、ストレス・交感神経の亢進の引き金のひとつになっていそうです。

 本態性高血圧に、心血管系の感受性の高さと不安が相まって症状を引き起こすのでしょう。

 高血圧に対するツボと、動悸・頻脈などの心臓神経症に対するツボ治療として、
 右F2(肝臓)、左右F3(腎臓)、左右H6・F4(全身)、左右H3(心臓)の井穴刺絡。
 →カテゴリ:「高血圧・動脈硬化・頻脈」

 通院治療と、ご自宅での井穴刺絡をはじめて3週間。
 普段の血圧が正常高値の範囲内にまで下がりました。
 それと同時に、発作が起こりそうな予兆がしても、発作に至ることなく済んでいます。

 20年以上も身に付いてしまった交感神経の悪いクセ(心臓神経症)を治すには、
 まだしばらく治療を続ける必要があると思いますが、治療の方向性は見えました。
 不安感に対するセルフケアの書籍を紹介して、治療を継続するよう指導しました。

 →施術のご依頼・ご予約は 鍼灸治療院 「はりきゅう中村」 まで

鍼灸症例:過敏性腸症候群 常にお腹が張って苦しい

 20歳代の男性。風邪を引いてから、常にお腹が張って苦しいそうです。
 食事をしても排便・排ガスをしても、どんなことをしても、お腹の張りに変化はありません。
 便秘・下痢などの便通異常、腹痛など、ほかの症状はありません。

 お腹を押さえると、お腹の張りを自覚する部分と一致した圧痛があります。
 お腹の張り感と腹部の圧痛を指標として治療を行うことにしました。

 お腹の張り→大腸の弛緩・膨脹→副交感神経の過活動??
 ということで、副交感神経のはたらき過ぎを抑えるH5F5の井穴刺絡。変化なし、無効。

 お腹の張り・圧痛点が、腹部の中央からやや左に集中しているので、
 神庭穴あたりの反応点に頭部刺絡。症状が10→7くらいに改善。
 もうちょっと左側も刺絡して欲しい感じがする、との患者さんのリクエストにお応えして
 神庭穴の左の眉衝穴あたりと、さらに左の反応点に頭部刺絡。
 頭部刺絡をしている最中に、「あ~お腹が引っ込んで来た」と仰います。
 頭部刺絡を3点行った時点で、お腹の張り感・圧痛点は消失。

 再燃するようなら、続けて治療に来るよう指導して終了です。

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鍼灸症例:右下肢の痛み・つっぱり

 70歳代の男性。長時間の自動車運転のあと、旅行中に右下肢の痛みが出ました。
 痛みのため、脚を引きずって歩いています。

 痛む場所は、右側のお尻から、ふくらはぎにかけてです。
 長時間の運転姿勢・ペダル操作と、歩行が重なって発症したものと思われます。
 痛みを訴える場所を中心に、筋緊張と圧痛点が見られます。
 酷使による筋肉の痛み、いわゆる使い痛みでしょう。

 右足首周辺に見つけた胆経・膀胱経・腎経上の圧痛点に円皮針。
 さらに、右F5・F4・F3に井穴知熱灸。
 これで再度歩いてもらうと、引きずり歩きは消失です。
 しかし、まだ痛みがあります(10→4)。

 歩いたり座ったり寝転んだりしてもらって、痛み・つっぱり感を訴える圧痛点に刺鍼。
 これで歩行はスムーズになりました(4→2)。

 翌日の状態を報告してもらいながら、適宜、治療をすることにしました。

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不眠症のセルフケア ~自分で眠りを取り戻す!~

 なかなか寝付けない…。夜中や早朝に目が覚めて眠れない…。眠った気がしない…。
 そんな夜が、たまに程度なら良いのですが、毎日続くと精神的にも辛くなってきます(涙)

 毎晩眠れないのが辛くて、日中の生活に支障が出る。
 そんなあなたは、不眠症かもしれません。

 不眠症の原因には、いろいろあるかと思います。
 痛みや痒み、ムズムズ感、鼻づまり、咳などの症状のせいで、眠れないこともあります。
 そのような身体の病気による症状で眠れないときは、その病気の治療が先決です。
 →カテゴリ:「むずむず脚症候群」   →カテゴリ:「湿疹・じんましん・かゆみ」

 しかし、身体の病気が原因でない不眠では、睡眠薬による対症療法になりがちです。
 薬への抵抗感や、薬がなければ眠れない、薬が効かない、などの問題も生じてきます。

 ここでは、薬に頼らなくても眠れるように、さまざまなセルフケア方法を紹介していきます。

 睡眠不足で疲れているハズなのに眠れない…。布団に入ると目が冴えてくる…。
 不眠が続くと精神的にも追い込まれ、ますます眠れなくなってしまいます。
 いろいろな事を考えてしまったり、焦ったり、不安になってきます。

 実は、そんな不安や焦り、睡眠に対する誤解が、不眠を助長させてしまうのです。
 眠りについての不安や思い込みを解消し、自然な睡眠を取り戻しましょう!

 →次記事:「体内時計と睡眠のリズム ~光の刺激と入眠時間~」

体内時計と睡眠のリズム ~光の刺激と入眠時間~

 朝になったら起きて、夜になったら寝る。
 毎晩、当たり前のように訪れる睡眠のリズムは、いくつもの要因の上に成り立っています。
 微妙な睡眠のリズムは、ささいなことで崩れてしまいます。

 たとえば、日中の活動で疲労が蓄積されてきたら眠たくなるという活動のリズム。
 明るくなったら目が覚めて、暗くなったら眠たくなるという体内時計のリズム。
 このふたつのリズムがちょうど重なることにより、夜に自然な眠りが訪れます。
 逆に言えば、ふたつのリズムがズレてしまうと、眠れなくなってしまうのです。

 睡眠を支配する体内時計を調節しているのは、「光」 です。
 朝の時間帯に光を浴びると、夜早い時間に眠くなり、朝早く目覚めやすくなります。
 反対に、夜の時間帯に光を浴びると、夜眠たくなる時間も、朝目覚める時間も遅れます。
 「朝の光は早寝早起き」を、「夜の光は遅寝遅起き」を招くはたらきがあるのです。

 まず、学生など若い人に多い不眠が、寝付きにくくなってしまう不眠症です。
 パソコンやゲーム、コンビニなど、夜に強い光を浴びることで体内時計が遅れてしまいます。
 さぁ寝よう!と思ってもなかなか寝付けず、その結果、朝遅くまで眠ってしまうことになります。
 体内時計が狂うと心身の調子を崩して、学業や仕事など社会生活にも支障が生じます。

 夜寝付きにくい不眠症は、朝早く起きるようにして、日光を浴びて体内時計をリセットしましょう。
 そして夕方以降は、出来るだけ光を浴びないように心がけてください。
 →カテゴリ;「体内時計と自律神経」

 次に、お年を召された人に多い不眠が、朝早く目覚めてしまう不眠症です。
 高齢になってくると、活動量も減り、必要な睡眠時間は短くなってきます。
 それなのに、早めの時間に寝床に就くと、当然のことながら早朝に目覚めることになります。
 若い人とは反対に、体内時計が早まってしまい、生活リズムが前倒しになってしまうのです。

 早朝に目覚めてしまう不眠症は、あまり朝日を浴びないようにして、お昼寝も控えましょう。
 寝床に就く時間を遅らせて、それまでの間は布団に入らず、身体を起こして過ごして下さいね。

 →次記事:「身体活動と睡眠のリズム ~肉体疲労しなければ寝付きにくい~」

鍼灸症例:脊柱管狭窄症?? 左脚の痛み、歩行困難

 70歳代の男性。1ヶ月ほど前から急に左脚に激痛が走り、歩行困難になりました。
 整形外科でMRI検査の結果、腰部脊柱管狭窄症と診断されました。

 座位保持や立ち座り、階段の上り下り、自転車の運転では痛みは出ません。
 ただ、歩き始めるとだんだん痛みが増してきて、数分間で歩けなくなります。
 ときどき立ち止まったり座ったり休憩をすると、再び歩けるようになります。(間欠性跛行)

 痛みを訴えるのは、左脚の太ももの前面と、鼠径部近くの内股です。
 左脚の太ももを手で押さえながら、足を引きずってのご来院です。

 痛みを訴える場所の「周辺を押さえますと、筋緊張や圧痛点が見られます。
 画像検査で腫瘍や感染症でなければ、おそらく太ももの筋肉痛だと思われます。
 麻痺症状がないので、なんちゃって脊柱管狭窄症でしょう、ということで治療です。
 →カテゴリ:「神経の圧迫で痛みが!?」

 治療院内を歩き回ってもらって、痛む場所と程度を覚えてもらいました。
 一番痛みが強いのは、太ももの真ん中。縦に一本筋が入ったような痛みだそうです。

 太ももの前面と関連する胃経、左F6にピソマⅡを貼って上からモミモミ&トントン。
 再び歩いてもらうと、太ももの真ん中の痛みは、10→5に改善。
 胃経がアタリなので、胃経上に見つけた第2・第3中足骨間の圧痛点に円皮針。

 再度歩いて痛みを確認してもらうと、今度は鼠径部近くの内股の痛みを強く感じるようです。
 →記事:「痛みが移動する?? ~痛みで痛みを抑える広汎性侵害抑制調節~」

 内股の痛みに対して、ピソマⅡでチェック。左F1有効、左F2無効。
 脾経上の足部の圧痛点に円皮針と、左F1・F6・F4の井穴刺絡。

 歩いてもらうと、まだ少し痛みはあるものの、足を引きずることなく歩き続けられます。

 ご自宅でもセルフケアしながら、しばらく治療を続けてもらうことにしました。

 →カテゴリ:★治療院のご案内
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
 また、病気を予防・回復させる生活改善も提案しています。
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