鍼灸症例:過敏性腸症候群 腹鳴り、ガス腹

 40歳代の女性。お腹がグルグルと鳴るので非常にお困りだそうです。
 とくに座って仕事をしている最中は、他人に音が聞こえるので辛いそうです。
 外出で人混みに遭うのもおっくうで、好きな図書館にも行けないそうです。
 排便や排ガスをしても腹鳴りには変化がないそうです。

 腹鳴り以外には、不眠や起床困難、気力が出ないなどの症状もあります。
 問診をしているときも、声も小さく弱々しい感じの受け答えです。

 腹部の聴診では、それほどお腹は鳴っていません。グル音(+)
 へその周囲に抑えると不快な点がいくつもあります。

 総合的に診て、交感神経機能の低下による相対的な副交感神経の亢進だと見立てました。
 お腹を押さえたときの不快点の変化を治療効果の指標としました。

 まずは除外診断的治療のために、胃腸の交感神経抑制のツボ、左F1F6を刺激。
 お腹の不快点に変化はありません。

 次は本命の、副交感神経抑制のツボ、左右F5を刺激。
 腹部の不快さが、10→6くらいに改善。

 思惑通りだったので、交感神経機能を高める長坐位低周波通電を20分。
 最後に左右H5を刺激。腹部の不快感は、6→2くらいに改善。
 ご自宅では円皮針でセルフケアするよう指導して終了です。

 2診目(初診の9日後)
 治療後3日間は、腹鳴りも治まっていて快適に過ごせたそうです。
 夜も寝やすくなって、気力が出てきて仕事も頑張れたそうです。
 円皮針を貼っている間は腹鳴りは鎮まるものの、不眠と無気力感が再燃してきたので来院です。

 前回と同様、長坐位低周波とH5F5の井穴刺激の治療内容です。
 治療効果を累積させるため、治療頻度をあげて来院するよう指導して終了です。

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鍼灸症例:左肩甲骨周辺の痛み

 50歳代の男性。10日ほど前から左の肩甲骨周辺に痛みを訴えています。
 頸椎症の持病があり、ペインクリニックでブロック注射をするも、痛みがぶり返してきたそうです。

 腋を締めて肘を胴体に付けていると痛みはマシになるそうです。
 反対に、肘が胴から遠ざかる(肩関節の外転)と痛みが増悪してきます。

 治療ベッドに座ってもらっていると痛みのため腕の置き場に困るようで、落ち着きがありません。
 立っているときの方が、まだマシだそうです。
 最も強い痛みが出る動作は、腕を左斜め上に挙げるときです。
 この動作時の痛みの変化を、治療効果の指標にしました。

 痛みを訴える姿勢で素早く触診すると、左腋後面と左肩甲骨内側に著明な圧痛があります。
 ちなみに、局所の圧痛点に円皮針を貼ってみましたが、無効でした。

 患部と関連のある小腸経、左H4の井穴刺絡。これで痛みは10→5に改善。
 指先を刺激しただけで、さっきの痛みが良くなったので、あれっ?と驚いていらっしゃいます(^^;
 同じく関連のある大腸経、左H6。痛みは5→3に改善。

 今度は腕を左斜め上に挙げる動作よりも、腋を開く動作(外転)の痛みが気になるそうです。
 座るとダメ&立つとマシ。脚からの影響もあるのかな?
 胸脇と関連のある胆経、左F5。外転時の痛みは半分に、左H5でほぼ解消です。

 いろいろ肩を動かしてもうらうと、まだ少し痛みは残っているものの気にならない程度です。
 もし痛みがぶり返して来るようなら明日にでも来院するようお願いして治療終了です。

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鍼灸症例:過敏性腸症候群 毎食後の下痢・鼓腸・ガス

 50歳代の女性。毎食後に必ず下痢をして、お腹が張ったり大量のガスが出てお困りです。
 食べると症状が出るので、勤務中は昼食を抜くなどしてやり過ごしています。
 常にお腹のことが気になるので外出が億劫になり、気が滅入っているそうです。
 これまで色々な治療を試すも良くならず、藁にもすがる思いでご来院です。

 症状が出るのは食後のみで、食事と食事の間は大丈夫だそうです。
 食事で胃が膨らむと腸が激しく動いて症状が出るそうです(胃・結腸反射の亢進)。

 来院時はお昼下がり。症状の出ていない時間帯です。
 腹部の聴診ではグル音は正常(+)。打診でも、ガスはそれほど溜まっていません。
 触診すると、みぞおちからヘソにかけての上腹部と、左下腹部に圧痛点がいくつもあります。
 とくに左下腹部は、軽く押さえただけでも顔をしかめるような強い痛みです。
 これらの圧痛点の改善を、治療効果の指標に設定しました。

 腸の動きすぎを抑えるには、副交感神経症状でH5F5のツボが有効です。
 しかし除外診断的治療として、胃腸の交感神経抑制の左F1F6のツボ刺激をしました。
 お腹の圧痛点には全く変化なし、無効です。

 左右のF5H5のツボをひとつ刺激する毎に、腹部の圧痛点は軽減。
 時間をおいて2回目のH5F5を刺激すると腹部の圧痛は解消しました。

 仕上げに、腸の動きを止める(良い意味で)ため、交感神経を高める低周波通電を15分。
 ご自宅ではH5F5にお灸と、運動で交感神経を高めるよう指導しました。

 2診目(5日後)
 治療後、食事を摂っても不思議なくらい、大分良くなったそうです。
 2日間は腸がピタリと静まり、3日目は少しゴロゴロ鳴るものの下痢は止まっていたそうです。
 5日目の今日は、元の状態にぶり返してしまったようです。

 神経が覚えてしまった症状を治すには、最初は毎日のように治療を行う必要があります。
 遠方からの来院なので、ご自宅でも井穴刺絡をしてもらうよう、やり方を指導しました。

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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
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