広がる痛みの犯人はグリア細胞! ~痛み信号を拡散させる~

 線維筋痛症と診断されるまでの経過を発症まで辿ってみると、
 おそらく最初は身体のどこか1部位だけの痛みだったことでしょう。
 怪我や運動、酷使などで筋肉を傷めた事がキッカケかもしません。

 その痛みが次第に他の部位にも広がり、線維筋痛症の状態になったかと思われます。
 なぜ痛みが全身に広がり、それまで何ともなかった部位までも痛むようになるのでしょうか。

 痛み感覚は、損傷や炎症などの刺激が痛覚神経を伝って脳が認識することで生じます。
 たとえば手と腕の痛み刺激は、異なる痛覚神経を伝って、脳の異なる部位に届けられます。

 手だけを傷めた場合は、手だけに痛みを感じ、腕は痛くないのが正常です。 
 しかし手だけでなく、腕にも痛みが広がって感じることがあります。

 広がる痛みの犯人は、痛覚神経や脳細胞を取り巻く 「グリア細胞」 です。
 グリア細胞は神経細胞や脳細胞の隙間を埋めるだけの存在だと考えられていました。

 グリア細胞は、痛み刺激がスムーズに伝わるように交通整備を行っています。
 痛みを感じやすくさせて、損傷・炎症などの異常をいち早く知らせる役割を担っています。
 異常を私たちに気づかせ、回避や安静を促して治癒を助けるはたらきがあります。

 しかし痛みが治まらず長引いてくると、このグリア細胞が悪玉に変化してきます。
 脳や神経を敏感にさせ、少しの刺激でも痛みを感じる痛覚過敏を引き起こします。

 また、グリア細胞同士はつながり合って、ネットワークで情報をやりとりしています。
 痛み刺激が伝わる際、その情報を周辺のグリア細胞にも拡散させてしまいます。
 これによって、痛み刺激が伝わる神経回路に混線が生じてしまいます。

 手からの痛み刺激が腕の痛覚神経を伝わって、腕に痛み感覚を生じさせたり、
 右手の痛み刺激が左手の痛みとして感じられたり、触覚刺激が痛みを生じさせます。

 そうやって最初の痛みが上下左右全身に広がってしまったのが線維筋痛症なのです。

 線維筋痛症の痛みを改善させるには、過敏な神経・脳を鎮めることが重要です。
 そして、実際に痛み信号を発している筋肉の治療が必要になってきます。

 →次記事:「線維筋痛症に効くツボ その1 ~脳・神経の痛覚過敏を抑えます~」
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

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