30歳代の女性。妊娠初期で胃がムカムカして重苦しくてお困りです。
匂いに敏感になり、何か物を食べようと口に運ぶと「おぇっ」となります。
食欲は無くはないですが、ほとんど食べられない状態です。
いわゆる 「つわり」 と呼ばれる症状です。
お腹を診ると、みぞおちを中心とした上腹部に、軽く押さえただけで圧痛・不快点があります。
また、何もしなくても常にムカムカした感覚が上腹部にあるそうです。
これらの圧痛点・不快点、ムカムカ感の変化を治療効果の指標としました。
妊婦さんなので、最小限の刺激で最大の効果を得られるように配慮しました。
肝臓の交感神経抑制のツボ右F2を円皮針0.3mmでモミモミ。圧痛のいくつかは改善。
胃の交感神経抑制のツボ左F1の刺激で、残りの圧痛点も改善。
でも、圧痛点の強さは、まだ最初の3分の1ほど残っています。
刺激の質を変えてみようということで、円皮針を外してピソマでトントン。
再度、お腹の圧痛点を調べると、患者さんが思わず「あっ」と声を上げるくらいに消失。
念押しのため、右F2・左F1のピソマをしばらくトントン。
すると、胃部のムカムカした感覚が、スーッとしてきたそうです。
吐き気に対して、左右F5をピソマで刺激して治療終了です。
ピソマを貼ったままにして、ご自分でもときどき刺激してもらうよう指導しました。
翌日。
胃の重苦しさはまだ残っていますが、昨日よりだいぶ良くなっているそうです。
ゆっくりゆっくり時間をかけて、オニギリを1個食べることが出来たそうです。
治療を続けることにしました。
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