汗を止めるツボ ~圧発汗反射による半側発汗~

 暑いとき汗をかくのは、体内の水分の損失を犠牲にしてでも、脳の温度を下げるためです。
 汗が蒸発するときの気化熱や、皮膚の血管を広げて熱を逃がして体温を下げます。
 →前記事:「温熱性発汗の止め方  ~脳と皮膚を冷ます!~」

 体温の上昇を防ぐため、身体は仕方なく汗を出すのですが、汗が出すぎて困ることもあります。
 そんなときに、身体の仕組みを利用した汗の止め方、汗を止めるツボを紹介します。

 汗は全身均等にかいていると思われがちですが、実は、汗の出方にはムラがあります。

 たとえば、右半身を下にして身体を横たえて寝ている状態(右側臥位)では、
 右半身の汗は少なくなって、上になっている左半身の汗は増えてきます。
 つまり、圧迫されている側の半身の汗が減って、代わりに反対側の汗が増えるのです。

 この仕組みを利用して、身体の左右両側とも圧迫すると、気になる汗を止めることが出来ます。

 【上半身の汗の止めるツボ】
 頭や顔、胸、腕、手など、上半身の汗を止めたいときは、左右のわきの下を押さえます。
 「わきの真下の肋骨の上」 に上半身の汗を止めるツボがあります。
 芸者の高帯といって、汗による化粧崩れを防ぐときに、このツボを強く圧迫します。

 【下半身の汗の止めるツボ】
 お腹やお尻、脚など、下半身の汗を止めたいときは、骨盤や股関節の真横を押さえます。
 おヘソの高さで、身体の真横にある腰骨(腸骨稜、ウエスト部分の骨の出っ張り)や、
 股関節の骨(気をつけの姿勢で手首が当たる場所、大転子)が下半身の汗を止めるツボです。

 【汗を止めるツボの刺激方法】 
 汗を止めるツボの場所を、握り拳でギュッと強く押さえてください。
 ツボは骨の真上にあるので、くれぐれも、強く押さえすぎて、骨を折らないように(^^;
 押さえ続けて2~3分ほどで、汗が引いてくるのが実感できます。

 この汗を止めるツボ圧迫は、お風呂上がりにかく程度の汗なら止まります。
 しかし、激しい運動の後や、真夏の炎天下でかく汗は止められません。
 なぜなら、汗をかいて脳の温度を下げないと、熱中症で倒れてしまうからです(^^;

 →次記事:「手のひら・足の裏の汗を止めるツボ ~手に汗にぎる精神性発汗~」
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

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