病巣感染症で全身の炎症レベルが上昇! ~病原体が腸壁・血管から侵入~

 歯・歯肉、副鼻腔、咽頭・扁桃などの小さな炎症が、他の臓器の病気を招くことがあります。
 虫歯・歯周病、副鼻腔炎、上咽頭炎、扁桃炎などが、ほかの病気の原因になるのです。
 このような病気のメカニズムを 「病巣感染症(病巣疾患)」 と言います。
 →前記事:「口腔・鼻腔・咽頭のトラブルが全身の炎症・免疫異常を促す!」

 たとえば骨・関節(関節リウマチ、胸肋鎖骨過形成症) や腎臓(IgA腎症)、皮膚(掌跡嚢胞症)、
 心臓・血管(心内膜炎・アレルギー性紫斑病)などの病気が、病巣感染症の代表的なものです。

 病巣感染症が、どこの臓器にどのような病気を引き起こすのかは、人それぞれ異なります。
 特定の病気を引き起こすのではなく、炎症が促進されて何らかの病気に罹りやすくなるのです。

 原因と結果(病巣と病気)が直接的で無いため、病巣感染症は注目されていませんでした。
 しかし、そのメカニズムが少しずつ解明されてきたことで、事の重大性が分かってきました。

 限局した病巣が、ほかの離れた臓器の病気を引き起こす経路は、「腸壁」・「血管」 です。

 口腔・鼻腔・咽頭などの病巣で活動している病原体やその死骸・代謝産物・毒素などが
 病巣の血管や腸壁から体内に侵入し、それを免疫(白血球)が攻撃して炎症が起きるのです。

 炎症そのものは、異物を攻撃・破壊、そして組織の修復に必要な正常な反応です。
 しかし慢性化すると破壊された組織の修復・回復が追いつかず、病気が引き起こされます。

 たとえば、歯周病で脆くなった歯肉などの血管から、直接的に歯周病菌が血中に侵入したり、
 飲み込んだ歯周病菌が腸壁の透過性を増大させ、腸壁から血中に侵入して全身を巡ります。
 →カテゴリ:「腸内細菌と免疫異常」

 歯周病菌と免疫の戦闘が血管で勃発すれば、血管炎や動脈硬化が引き起こされます。
 →外部リンク:「歯周病が全身に及ぼす悪影響の新たなメカニズムを解明!新潟大学」(PDF)

 病巣感染症は、免疫を促進させ、全身の炎症レベルを上昇させて病気を引き起こすのです。

 アレルギー・自己免疫疾患などの免疫異常や、何かしらの慢性炎症性疾患でお悩みの方は
 虫歯や歯周病、副鼻腔炎、上咽頭炎・扁桃炎などの病気が隠れてないか診てもらってください。
 →カテゴリ:「副鼻腔炎・蓄膿症」   →カテゴリ:「扁桃炎・扁桃肥大」
 →カテゴリ:「上咽頭炎・鼻咽腔炎」


 参考文献
 『腎臓病を治す本 専門医が教える「根治のための治療法」と「生活習慣」』 堀田修 2012
 『病気が治る鼻うがい健康法 体の不調は慢性上咽頭炎がつくる 』 堀田修 2011
 『扁桃とその病気 二つの顔を持つ臓器』 形浦昭克 南山堂 2005
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

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