慢性痛は痛覚過敏症 ~痛くないハズの刺激でも痛い!~

 身体に損傷がなくても感じてしまう不必要な痛みが 「慢性痛」 です。
 痛みを放置すると数ヶ月で、激しい痛みなら数日で慢性痛になると言われています。
 →前記事:「慢性痛は脳の誤作動 ~異常がなくても脳が痛み感覚を生じさせる~」

 なぜ痛みは慢性痛と化してしまうのでしょうか?
 
 痛みが長引くと、痛み検出器が過敏になってきます。(末梢性感作)
 痛み検出センサーの数が増えたり、痛覚神経が皮膚表面にまで伸びてきます。
 すると、通常ならば痛みを感じないような刺激でも、敏感に検出するようになります。

 軽く触れる・押さえる・冷える などの刺激でも、痛み刺激として検出してしまいます。
 イスに座るだけで痛かったり、衣服と擦れるだけでも痛みを感じるようになります。
 いわば、線香の火に反応して火災警報器が鳴ってしまうような誤作動の状態です。

 また、痛みが長引いてるうちに、神経や脳も過敏になってきます。(中枢性感作)
 痛み信号を繰り返し受け続けると、神経と脳のつながりが強化されていきます。
 すると、わずかな痛み刺激でもすぐに脳に伝わるようになり、痛みを感じやすくなります。
 
 毎日毎日同じことをし続けると、やがてそれが身について習慣になるとの同じです。
 痛みを感じつづけることで、脳や神経が痛みを学習・記憶してしまうのです。

 痛みを生じさせるのが脳であれば、痛みを抑えるのも脳のはたらきです。
 もともと脳には痛みを抑えるはたらきも備わっています。(下行性疼痛抑制系)
 慢性痛では、そのはたらきが弱って、痛みを抑えきれなくなっています。 

 慢性痛は痛みを感じやすくなってしまっている状態、痛覚過敏症です。
 痛みを感じるメカニズム、痛み認知システムの異常・誤作動なのです。 

 慢性痛は手術で悪いところを摘出・修復すれば治る病気ではありません。
 肉体の損傷が原因ではなく、痛みを感じるはたらきの異常だからです。
 ハードウェア(構造物)の故障ではなく、ソフトウェア(機能)の障害なのです。

 →次記事:「痛みが広がる慢性痛 ~痛みを伝える神経のバトンミス~」
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はりきゅう中村@大阪

Author:はりきゅう中村@大阪

 心身相関の考えから、身体の健康とメンタルヘルスに取り組んでいます。より簡単・安全で、より効果的なセルフケア(家庭治療)を紹介しています。
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